ご近所付き合いにみる一戸建てとマンションのメリットデメリット|トピックスファロー

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2014年3月5日
ご近所付き合いにみる一戸建てとマンションのメリットデメリット

一戸建てとマンション、どちらを買うべきか借りるべきか、お悩みの方はとても多いと思います。その理由は幾つかありますが、ご近所付き合いも大きな不安の一つとなっています。双方の違いについてご紹介いたします。

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一戸建てで経験するご近所付き合い

一戸建ての場合、町内会や子供会などの集団に属することが多いので、ご近所付き合いはそこから始まります。

ゴミの捨て方を教えてもらったり、スーパーやコンビニ、商店街などのお得な情報を与えられたり、幾つかのメリットはありますが、もしも意に沿わない人が近くにいたならば、たちまちトラブルの原因になります。ご近所付き合いがそのままデメリットへと変わります。

転勤が多いご家庭ではない限り、一戸建てを購入した場合は何十年もその地域に住み続けることになります。

町内会に入ったら、よほどのことがなければ退会することはできません。役員などの雑務もありますし、相性が合わない人が近くにいたら、些細なことが揉め事に発展することもあります。けれど、ご近所の方が親しみやすくて好感の持てる人でしたら、頼りがいのある隣人として、末永く付き合うことができます。

災害などに遭った時には互いに助け合うことも可能ですし、一生の友人として仲良くすることも考えられます。もしも頼れる身内が誰もいなかったり、遠方に住んでいたりして、いざという時に助けてもらえないのなら、仲のいいご近所は何よりも味方になってくれます。一戸建てのご近所付き合いは、相性がすべてを左右すると言えます。

マンションで経験するご近所付き合い

一方、マンションのご近所付き合いは疎遠になりがちな場合が多いです。

転居した際、両隣や真上と真下に挨拶をするのが慣例ですが、中には、関与することを嫌がる人もいます。そのような時でも、強いて関係を持とうとして自ら挨拶へと出向く人は稀です。

マンションでは、隣に誰が住んでいるのか分からない状態のまま長い歳月が経つことも多々見受けられることなのです。

回覧板を使用するマンションも少ないですし、困ったことや面倒なことは管理人に言えばよいという風潮もあるので、自然とご近所付き合いは少なくなります。購入ではなく賃貸で住み続ける人の中には、ほかの方と親しい口を利いたことがないまま転居してしまう例もあります。

煩わしい人間関係が発生せず、面倒なご近所付き合いを避けられるのはマンションの大きなメリットです。けれど、いざ困った時が起こった場合、誰にも頼ることができずに孤立してしまう可能性が高いことはデメリットになります。火事や地震が起きた時、ご近所付き合いがないために有益な情報を得られず、誰からの援助も受けられない危険性もあります。

マンションのご近所付き合いは、平素ならば快適ですが、有事ではたちまち困窮してしまうのが特徴です。

どちらのメリットとデメリットを重視するか

このように、一戸建てとマンションのご近所について紹介してきましたが、それぞれのメリットとデメリットがとても対照的だったことにお気づきいただけたことでしょう。

一戸建ては、昔ながらの助け合い精神が基本となっています。

それゆえに、譲り合いがとても重要なポイントとなっていて、互いに我慢し合う心がけが何よりも大事です。

それを守れない場合、一戸建てのご近所付き合いはたちまち窮屈で苦痛なものとなるのです。それに対して、マンションは他人への干渉もしないけれど自分への干渉も受け付けないという自立性がポイントになっています。そのために、精神的な自由は得られますが、日頃の人間関係を築いていないために、いざという時には誰にも助けてもらえない孤立性もあります。身体が丈夫で、困った時に誰かが駆けつけてくれるならば問題はありませんが、身寄りのない人や独居暮らしの高齢者の場合は困窮を訴えることができないまま、人知れずマンションの一室で苦しまざるを得ないことも考えられます。

一戸建てとマンションのご近所付き合いのメリットとデメリットはまったく正反対のものなので、住む人の嗜好と性格、社会的立場や健康状態によって選択することをお勧めします。

著者:伊藤義雄

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書きたいものがありすぎて書かせてもらっているライターです。趣味は鉄道旅行、写真を撮ることもあるが実際に乗車して車両の個性を体験したいタイプ。尊敬する人は宮脇俊三さん。目標は全国鉄道制覇