家族を守るための災害・水害に強い住まいの選びかた|トピックスファロー

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2012年9月25日
家族を守るための災害・水害に強い住まいの選びかた

東日本大震災によって受けた甚大な被害の爪痕は今も各地に残されています。特に大津波と埋立地の液状化現象の光景は強い衝撃を受けた人も多いことでしょう。もしも地震や水害が発生した場合でも、被害を最小限に抑えられる住まいはどのように探せばいいのでしょうか。

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津波・洪水・液状化現象…災害に強い住まいはどう探す?

住まいとは家族みんなが安心して過ごすことが出来る心の支えとなる場所ですが、時として起こる天災に対しては無力になることがあります。
特に地震や大雨は住まいを脅かす威力の高い災害であると断言していいでしょう。大雨による洪水や床下・床上浸水は家の外だけでなく家具も泥やヘドロまみれにしてしまうし、地震では揺れで家が倒壊することもあれば液状化現象や津波で住めなくなってしまうことさえあります。
このような災害に遭遇してしまっても被害を最小限に食い止められる、安全な住まいの探し方をお教えします。

津波対策は高台が一番だけど…

沿岸部の都市に住んでいる人にとっては、大津波の発生は非常に悩ましい問題です。東日本大震災ではまさに怒涛のごとく押し寄せる水の壁が家を飲み込み、逃げ遅れた人や車を巻き込んでいく津波の映像は生々しいほどの津波の威力と恐怖を伝えています。

津波の被害に合わない住まいを選ぶには、高台を意識して探すのが一番です。しかし、震災の影響もあって高台にある物件は人気が高くなっていて家賃も高騰しているのが難点です。また、高台は交通の便が良くないため、津波がない時は非常に不便な住まいになってしまうのが欠点といえます。

水害に合いやすい住まいを選ぶな

大雨によって発生する洪水などの水害に強いのは津波と同じく高台にある家です。しかし、高台に物件が見つからない場合は、次のようなポイントに注意して住まい探しをするべきでしょう。

河川が近くに無いこと

水害の多くは、河川が増水して下水道による排水が追い付かないほどに水かさが増すことで発生しています。つまり、河川の近くにある住宅は河川が増水すると真っ先に水害に晒されることになるのです。
「堤防があれば大丈夫」と思うかもしれませんが、水害になるほどの激しい雨だと川の水位があっさりと堤防を越えてしまうのは良くあることです。

元農地でないこと

減反政策や農家の廃業で、現在は住宅地だけど昔は農地だったという土地は意外と多い物です。農地から住宅地への転用は珍しい物ではないのですが、住宅地への転用の際に土の入れ替えを行っていないと水害の影響を受けやすくなってしまいます。
特に田んぼだった土地は、土を掘り返して入れ替えていない限り水はけが悪いので床下浸水の危険性が高くなってしまいます。

窪地でないこと

「水は高きから低きに流れる」という言葉があるように、海抜が低いところほど水が流れ込みやすく水害に晒されやすいものです。しかし、高台に住んでいても安心はできません。

昔、小川があった場所などはどうしても地盤が低くなり窪地になりやすいものです。窪地は周辺より海抜が低くなっている分だけ水がたまりやすく、水害になりやすいのです。

液状化現象を防ぐ住まいの選び方

東日本大震災では、地震・津波だけでなく土地の液状化現象による被害が発生しせっかくの住居が台無しになってしまった人も少なくありません。
液状化現象は、地盤の中の砂の層が地震の激しい揺れによって砂が液体のようになることで発生します。液状化現象を起こした土地の上にある建物は自重を保持できず倒れてしまったり沈んでしまいます。

また、液状化現象の際には砂の層に含まれていた水分が噴出するため、水道管が破裂したように水浸しになってしまうことがあります。

「沼」「沢」といった地名には注意する

液状化現象の被害に合わないためには、住まいのある土地の来歴を調べておくことが重要です。たとえば東日本大震災による液状化現象の被害を出した浦安市は、埋め立て造成が盛んに行われていた地域だったため、大きな被害を出しています。
このように、昔は河川・沼・遠浅などの水辺を埋め立てて造成した土地は今でも液状化現象のリスクが非常に高いのです。

このような埋め立て造成された土地は、地名に「沼」「沢」といった名残りが見受けられます。しかし、平成の大合併などで旧地名が変更されている場所も少なくないので、住まいを探す際には前もって地元の図書館や役所などで古地図を確認しておくようにしましょう。

著者:塩屋 謙

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職業は編集・校正、そしてWEBライターでもあります。興味の範囲を広げつつ、様々な記事を書いています。