何かあったらここに来たい!マイ駆け込み寺ディスカバリー|トピックスファロー

  • 在宅ワークのライター募集
2014年10月7日
何かあったらここに来たい!マイ駆け込み寺ディスカバリー

関西方面の世界遺産や神社仏閣的と言えば、京都がメジャーな観光地として挙げられますが、和歌山県の高野山も、長い歴史を持つ見所満載の観光名所なのです。 その奥深い自然を背景に、独特の精神世界が広がる密教寺院群。ここは、俗世間で疲れた心を癒すには最適の場所。 数ある高野山の寺院の中でも押えておきたい見所と、拝観者とのコミュケーションを大切にするフレンドリーなお坊さんなど、高野山の魅力をご案内します。

出世欲のないサラリーマン
  
「空海、真言宗、高野山、金剛峯寺」のキーワードは、学校の歴史の時間に暗記させられた人も多いのではないでしょうか?
今年で設立1200年を迎える、世界遺産・高野山の密教寺院群。
心に溜まった垢を洗い流してくれるようなパワーを持ったこの地に足を踏み入れて、清い魂を再インストールしましょう

マイカーより電車がお勧めアクセス方法

マイカーよりも、難波駅から直通の南海高野線がお勧めです。途中、橋本駅からは登山電車に切り替わるため、車窓からの美しい山並みが楽しめます。難波駅からは、高野山バス乗り放題切符と合わせた、世界遺産とくとく切符が販売されており、通常よりも490円お得。拝観料の割引券付です。

一年中ベストシーズン

春には桜並木が、秋には紅葉が線路沿いを埋め尽くします。夏は澄んだ空気の天然のクーラーでヒンヤリと涼しいです(ただし、藪蚊が多いので虫よけスプレーが必須です)。冬は寺院が雪化粧で彩られます(でも、昼間でも氷点下に晒される覚悟で厚着が必要)。
高野山は、一年中、ベストシーズンなのです。

天空の都市が出現

登山電車からケーブルカーに乗り継いで、やっと高野山駅に到着します。
ところが、今まで車窓に広がっていた深い山並みの景色が嘘のように、ここからは急に都会になります。普通に道路があり、普通に人通りがあり、普通にお店が並んでいます。まるで地上に戻って来たような錯覚に襲われます。
実はこの山頂には人口約4000人余りの人々が生活しており、大宗教都市を形成しているのです。小学校から、中学校、高校、大学まで、全部この山奥に揃っています。まさに下界から隔絶された、天空の城塞都市の名が相応しく感じられます。
高野山の広い範囲に寺院が点在していますが、特に以下の名所は必見です。

奥之院弘法大師御廟でご挨拶

まずは、高野山へのご挨拶として、この地を切り開いた弘法大師空海が眠る奥之院弘法大師御廟にお参りすることをお勧めします。
高野山駅からバスで直接行けますが、手前の一ノ橋駅で降りて、戦国の有名武将、歴史上の人物が供養されているお墓を巡りながら、マイナスイオンたっぷりの林道を歩いて1.5km先にある奥之院を目指すのがお勧めです。
本殿手前の御廟橋まで来ると、透き通った湧水が流れる川原に沿って大小様々な地蔵が並んでいるのが見えてきます。願い事を託しながら、これらの地蔵に水を掛けてみればいかがでしょうか。
本殿前の階段を上がった地点で、お坊さんが参拝用の焼香を手渡してくれます。厳かな空気が流れ始めるこの地点から写真撮影禁止になります。
本殿の美しさには目を見張るものがあり、ぼんやり灯る無数の燈籠が堂の天井を埋め就くし、どんな願い事も叶えそうな雰囲気を醸し出しています。何かあったらここに来よう、ここに来れば何か解決しそう、そんな不思議な安心感を与えてくれます。

お城のような金剛峯寺

全国に散らばる真言宗三千六百ヶ寺、信徒一千万人の総本山である、金剛峯寺。 入口で受付を済ませて中に入ると、屏風絵に囲まれた畳の間が続きます。お寺と言うよりは、裕福な大名の城のような造りです。
いくつもの畳の間を通り過ぎると、新別殿という大広間に通されます。
ここで、お茶とお菓子のサービス(拝観料に含まれている)があり、お寺巡りで疲れた足を伸ばしてゆっくり寛げる空間が用意されています。
休んでいると、お坊さんの説法が始まります。お坊さんの説教なんて退屈で眠くなりそうなので出来れば避けたいと尻込みしてしまいますが、その心配は無用です。ここのお坊さんは非常にフレンドリーで、拝観者達とのコミュニケーションを大事にする習慣があります。難しい仏教用語を全く使わずに、高野山の歴史、金剛峯寺の成り立ちの話をしながら、高野山の見所の案内をしてくれます。
大広間を出ると、中庭には京都龍安寺の枯山水のような白い砂を散りばめた中庭が広がっています。日本最大の庭石が龍を象っていて、奥殿を見守るように表現されています。
中庭を抜けると、小さなお堂に繋がる板敷の通路があり、通行禁止の張り紙が見られます。これはお堂の中でお坊さんによる瞑想教室が開かれているためで、入れません。でも、予約をすれば中で瞑想体験が出来ますよ。

そしていよいよ檀上伽藍

金剛峯寺を背にして、右に曲がると高野山のハイライト檀上伽藍へ続く道があります。
檀上伽藍とは、仏像が納められている塔が集まった区域で、360度見渡す限りお堂と塔に囲まれる広場。中でも朱色の屋根が鮮やかに映える根本大塔の中に納められている曼荼羅の壁絵、金堂の中に納められている薬師如来像が必見で、見上げる程のその大きさに目を見張ります。どこを拝観してもご利益がありそうで、お賽銭用の小銭は多めに用意した方が良さそうです。

美坊主様に眼を奪われる

「研修生」と書れたバッジを着けている新人のお坊さん達が、礼儀正しく挨拶してくれます。彼らの笑顔に癒されること間違いありません。
どの寺院もゴミ一つ落ちていないのは、作務衣を着て、一生懸命に掃除する新人のお坊さん達のお蔭です。お寺写真集「美坊主」に出て来そうな、色白の清潔感溢れる爽やかなお坊さん達と少しお話しするだけでも、日常生活の嫌なことを忘れられる気がします。

まとめ

いかがでしょうか? 秘境でもある高野山にはまだまだ隠れた名所が沢山あります。
意外に知られていない高野山。幻の秘境、高野山。
疲れた身体と心を癒せる高野山をマイ駆け込み寺にして、自分をクレンジングしませんか?
高野山のお土産には高野豆腐クッキーがおススメです。

著者:上田憲生

出世欲のないサラリーマン
アイコン
電力機器メーカーに勤務。ちょうど茨城県の原発で仕事していた時に震災に遭遇。3日後に脱出したが、復旧の為に原発に戻されそのまま1年半現場で人質状態を強いられる。そんなサラリーマン生活にピリオドを打つために、不惑の40歳に奮起してライター学校の扉を叩く。その奮起を勢いに便乗して、大人でも受け入れてくれる体操教室にも通い始め、40歳の老体にムチ打ちながら、忘年会でバク転を披露出来る日を夢見て小学生達と練習中。得意ネタは放射線、発電全般、原発政策の仕事関連以外にも、体操競技、フィギアスケートの採点方法、技の難度に精通。学生時代よりイスラム教に興味を持ち、中東、北アフリカのイスラム教国に旅行して、現地の人との交流を書き記したノートは20冊を超える。今年の年末は渦中のイスラエルに行き、イスラム教の聖地であるエルサレムにて新年を迎える予定。