【天体観測に最高】日本一寒い町陸別で冬の星空を見よう!|トピックスファロー

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2012年9月5日
【天体観測に最高】日本一寒い町陸別で冬の星空を見よう!

寒くなると空が澄んでキレイになります。その分星空も輝きが増し美しい表情を見せてくれます。で、あれば、極力寒い所に行くならもっとキレイな星空を見る事ができるはず。陸別町は日本一寒さが厳しく且つ天体観測に力を入れているという最適な町。今年の冬は陸別町に行って天体ショー観察してみては?

WEBライター
  

天体観測に最高の町

星空

北海道十勝地方足寄郡というところに位置している陸別町は日本一寒い町と言われています。
昭和52年2月1日に-35.5℃。その翌年の昭和53年2月17日は-38.0℃。さらに平成12年1月27日には、計測不能というとても考えられないような寒さを記録した町です。
しかし陸別町はこの寒さゆえに日本で唯一オーロラの観測を記録した町です。
寒いからこそ空が澄み渡り見る事ができた所産ではないでしょうか。
さらに星々も輝きを増していきます。
まさに冬の陸別町は天体観測にうってつけの町と言えるでしょう。
何億年も前に発せられた光を体感できる陸別町に一度天体観測に行かれてみてはどうでしょうか?
寒さを我慢しなければなりませんが、最高の思い出を焼き付けることができるでしょう。

天体観測に力を注いでいる

陸別町は昭和62年に現在の環境省にあたる環境庁から『星空の街』というものに制定され、『銀河の森天文台』という観測所を建設しました。
この天文台の1Fはオーロラや宇宙の写真の展示、コンピューターによる宇宙学習ができるスペースになっています。 オーロラ 2Fは一般向けに公開されている天文台で、日本最大級の大型望遠鏡を設置しています。
さらに『国立環境研究所の陸別成層圏総合観測室』と『名古屋大学太陽地球環境研究所の陸別観測所』があり、オーロラの研究を行なっています。さすがオーロラの撮影に成功した町だけあります。
天文台の立地条件も良く、天文にうってつけの町と言えるでしょう。

陸別町だからはっきり見ることができる冬の天体ショー

雲が無い状態で、寒さがきつくなればなるほど空気は澄んでいき、星空の輝きは増していきます。日本一寒い町ならなおの事『超』がつくくらいの満天の星空と天体ショーを満喫することが出来るでしょう。
頭上に7つの一等星※がひしめき合い冬にしか見る事ができない天体ショーを紹介します。
陸別町なら肉眼ではっきり見る事ができるでしょう。
※ “一等星”とは特に輝きの強い星の事を言います。

冬の大三角

オリオン

学生の頃理科の授業で習ったと思いますが、冬の星空を彩る代表的な構図です。
三ツ星で有名なオリオン座の右肩部分にあたる『ベテルギウス』という一等星と、こいぬ座の一等星『プロキオン』。そして、青白く光る一等星おおいぬ座の『シリウス』を結ぶと冬の大三角ができあがります。どれも明るい星なので簡単にトライアングルをイメージできると思います。

もう一つの冬の大三角

先程の大三角に隣接し、反転させると浮かび上がってくる、もう一つの大三角があります。
おおいぬ座の『シリウス』。オリオン座の『ベテルギウス』。そしてオリオン座の左足部分のあたる一等星『リゲル』を結ぶと出来る三角形です。
オリオン座の三ツ星が見つけられるとすぐに浮かんでくるもう一つの三角形です。

冬の大六角形(ダイアモンド)

冬の大三角を見つけることができたらもう少し視界を広くしましょう。そこにはブリリアントカットを施したようなダイアモンドがあります。構成する星々は、この時期一番輝きを放っているおおいぬ座の『シリウス』。オリオン座の左足部分の一等星『リゲル』。さらに赤く光る一等星、おうし座の『アルデバラン』。隣接するぎょしゃ座の赤い一等星『カペラ』。さらに双子座の一等星『カストル』『ポルックス』。こいぬ座の『プロキオン』で六角形が完成します。そして六角形の中心に位置するオリオン座の『ベテルギウス』。真ん中に一等星が入り、それぞれの一等星と線を結ぶ事でより立体的になり、ブリリアントカットを施したダイアモンドになります。恋人同士で行くなら世界で一番大きい指輪をプレゼントできます。

ウィンター・ダブリュ

前述の冬の大六角形の中に、もう一つ天体ショーを見つける事ができます。おおいぬ座の『シリウス』を出発してオリオン座の『リゲル』『ベテルギウス』→おうし座の『アルデバラン』→ぎょしゃ座の『カペラ』と結んでいくと、星空に大きな“W”の字が浮かび上がります。

シリウス大円弧

おおいぬ座の『シリウス』→こいぬ座の『プロキオン』→ふたご座の『ポルックス』『カストル』→ぎょしゃ座の『カペラ』を結ぶ事でできる大きな弓を『シリウス大円弧』といいます。
海外では、上弦の終点を『カペラ』を通り越しおうし座の『アルデバラン』にし、『プロキオン』の次にオリオン座の『三ツ星』を経由し二手に分かれ『ベテルギウス』『リゲル』を追加し『シリウス』に戻る事でアルファベットのGをイメージしているそうです。そしてそれを『ビッグG』と呼んでいるそうです。

すばる

三ツ星が特徴的なオリオン座の近辺に、アルファベットの『Y』を横にしたような形の星座があります。おうし座です。このYの中心に赤く光る一等星『アルデバラン』があります。この星をおうし座の目と考えて背中の方に視線をずらしていくと星の固まりを発見できます。これが『すばる』です。正式名称はM45(プレアデス星団)といいます。陸別町なら肉眼ではっきりと5~6個の星の固まりが見えるでしょう。
※アルデバランの周りに星々が固まって見えるならそれはヒヤデス星団です。

オーロラ

陸別町では過去に何度か観測を記録していますが、必ず見られるわけではありません。太陽においての突発的な大爆発が起こり、それによって太陽風やコロナの破片が地球の磁気層に衝突するといった条件が揃わない限り見る事はできません。見る確率はまさに天文学的な数値になってしまいます。

補足情報

  • オリオン座の見つけ方は、三つ並んだ星を見つける事が第一歩。それを見つけられたなら、それを中心に砂時計のような形をイメージして星を繋いでください。三ツ星を横にした時に左上と右下に一等星が来るなら間違いないです。
  • ぎょしゃ座はおうし座に隣接する五角形の星座です。
  • ふたご座の星の並びは漢字の『几』の形をしています。『几』の上の部分に一等星が二つ並んでいます。
  • おおいぬ座のシリウスはこの時期の星空では一番輝いている青白い星です。

寒さを忘れる程の感動を与える町『陸別』

日本一寒い町陸別町は日本一天体ショーが美しい町と言っても過言ではありません。そして、町全体で天文に力をいれ、日本最大級の大型望遠鏡を設置している町です。
天文台で宇宙について学び、望遠鏡で実際に見る事で宇宙の広大さを目の当たりにできます。そして、夜には肉眼で天体ショーを見る。
毎年どこに居ても見る事ができる天体ショーですが、今年はあえて寒さがきつくなる北海道で観察されてはどうでしょうか。
寒さゆえに空気が澄みきっている陸別町なら最高の天体ショーを観察する事ができるでしょう。
そして、それは一生残る宝物になるでしょう。

著者:海老田雄三

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芸能、アニメ、ゲーム、音楽あたりが得意分野のはずが、気が付けばなんでも書くライターになっていました。アニメ、ゲームなどのサブカル誌によく寄稿しています。