冷え性だけじゃない!汚肌や肩こりまで改善する日本酒の秘密|トピックスファロー

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2013年5月28日
冷え性だけじゃない!汚肌や肩こりまで改善する日本酒の秘密

ここ数年、若い女性の間に日本酒を飲む人が増えてきました。そしてにわかに日本酒の持つ冷え性や美肌効果も注目を集めつつあります。そこで日本酒が体に与える健康の効果を分かりやすく解説していきます。

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日本酒で冷え性を改善

日本酒

「アルコールを飲めば体が温まるのは常識、日本酒にこだわる必要はないのでは?」というのが、大半の意見でしょう。
しかし、日本酒には700種類以上の栄養と、100種類以上の有効成分が含まれており、これは数あるアルコール飲料の中でも断トツの多さ。

それらの成分の作用により日本酒は、『最も体を冷やしにくいお酒』となっているのです。
それは、日本唯一の日本酒の資格『利き酒師』の問題になるほど、日本酒にとっては常識です。

アルコールが体を暖める理由

お酒を飲むと体が温まる理由は共通しています。
アルコールは体内により入れられると『アセトアルデヒド』に分解。この成分が血管を拡張させ体をポカポカと温めてくれます。

この時、日本酒による体温増加は、他のアルコールよりも2℃ほど高いと言われています。

アルコール分の高さと体温の上昇は無関係

ここで「日本酒はアルコール度数が高いから、体を温めているだけなのでは?」という疑問が残ります。
しかし『アルコール度数25%の焼酎』と『アルコール度数15%の日本酒』を飲み比べて、体温がどう変化したかを調べた実験があります。

実験の結果、『アルコール分の高い焼酎は、体の芯の部分のみ暖かくなった』のに対し、『アルコール分の低い日本酒は、体の表面まで暖かくなりました』

日本酒が一番、体を暖める理由

こういった実験結果がでた理由には『アデノシン』という成分が関係しています。
これは直接、静脈注射を行うと、偏頭痛を起こすほど強力な血管拡張物質
ワインや焼酎を比べた場合、アデノシンは日本酒に最も多く含まれています。

『アセトアルデヒド』と『アデノシン』の2つの血管拡張効果により、体中の血流が改善。

日本酒は他のアルコールよりも長時間にわたり、体温を高く保つことが出来るのです。

血流改善で、お肌がプルプルに生まれ変わる

ダブルの効果で血管を拡張し、全身の血流を良くする日本酒。
その中を、100種類以上の有効成分が駆け巡るのですから、健康効果が冷え性だけにおさまるはずがありません。

特に美肌に関しては、日本酒風呂があったり、日本酒の原料となる麹から化粧品が作られたりと、日本酒との関係はずっと以前から知れ渡っています。

肩こりが治る

まず単純な話として、肩の血流が良くなれば、それだけで肩こりは治ります。
なぜなら肩こりとは、肩の筋肉が固まっているからツライのではなく、血管が収縮し、肩の周辺に老廃物が溜まっているからツライのです。

血流が改善され、老廃物が流れていけば、それだけで肩こりの原因はなくなります。

お酒の『旨さ』が美肌を作る

日本酒の旨味の元となっているのがアミノ酸。
そのアミノ酸の1つに『αGG(アルファ・グルコシルグリセロール)』という旨み成分があります。
このαGGには、肌の保湿と弾力の維持に欠かせないヒアルロン酸とコラーゲンの生成を促進させる効果が認められています。

『フェラル酸』の抗酸化作用

日本酒の効果は、肌を老化させる活性酸素にも及びます。
抗酸化作用には赤ワインに含まれるポリフェノールが有効と言われていますが、日本酒に含まれる『フェラル酸』にも、同様の抗酸化作用があります。

2つの成分がしみ・そばかすを防ぐ

そして、しみやそばかすを作るメラニンに対しては、『遊離リノール酸』と『アルブチン』がメラノサイトの活性を抑制し、メラニンを作らさないという効果もあります。

大人の女性の日本酒の飲み方

どれだけ冷え性と美容に効果があるからと言っても、べろべろに酔っぱらって駅のホームで倒れるような飲み方は、大人の女性がする飲み方ではありません。

「日本酒の二日酔いはひどい」「後に残りやすい」というのは、日本酒の飲み方を知らない人の言葉。
『焼酎などの蒸留酒は二日酔いにならない』『日本酒は分解速度が遅く二日酔いになりやすい』というのは、全くの誤解です。

お猪口1杯で十分

二日酔いになるかどうかに成分は関係なく、体内のアルコール量が問題です。
アルコール分5%のビールとアルコール分15%日本酒を同じように飲めば、どちらがより多くのアルコールを摂取しているかは明白。

1日に飲む量は1合。強い人でも2合。

美容効果だけが欲しいなら約20ml。お猪口1杯分でも効果はあります。

和らぎ水(チェイサー)を用意し、交互に飲む

日本酒のカクテルは増えていますが、焼酎の様に割って飲む事はしません。
そこで、和らぎ水と呼ばれるチェイサーを用意します。

冷たすぎると、舌の感覚が鈍くなってしまいますので、『氷無しの水』が良いでしょう。
また、熱燗を飲む場合は白湯があると、よりお酒を楽しむ事が出来ます。

『酒は百薬の長』の言葉は酔っぱらいの免罪符ではなかった

かつて日本で花と言えば『桜』であったように、酒といえば「日本酒」の事でした。

『酒は百薬の長』という言葉があるように、ほろ酔いになる程度のお酒は、健康に大きな効果を期待できます。

著者:安達リス

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本にお茶、お絵かきアイテム、動植物を愛する文字書きです。いろんなものを吸収するべく趣味の範囲を超えたテーマを取材・執筆しています。中の人などいません。