女性の転職に有利!「臭気判定士」は嗅覚で臭気対策する国家資格|トピックスファロー

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2013年6月24日
女性の転職に有利!「臭気判定士」は嗅覚で臭気対策する国家資格

臭気判定士とは、「嗅覚測定法」という方法を使ってにおいを判定する資格です。犬のように臭いを嗅ぎ分ける鋭い嗅覚が必要だと思われがちですが、実は「正常な嗅覚」の持ち主であれば十分なんです。

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においのエキスパート!「臭気判定士」

「臭気判定士」は、悪臭防止法の改正によって1996(平成8)年に設立された比較的新しい国家資格で、臭気環境分野で活躍する人材の育成を目的としています。

嫌なにおいを規制する「悪臭防止法」とは?

昭和46年に制定された悪臭防止法は、住民が生活する環境保全のための法律です。各都道府県の知事や市長が指定する地域の工場や事業所から出るにおいは、分析機器によって測定される特定悪臭物質の濃度、または嗅覚によって測定される臭気指数をもとに設定された基準によって規制されています。

市町村や特別区の長が、調査が必要と判断した場合、特定悪臭物質の濃度測定は環境測量士、臭気指数の測定は臭気判定士に委託できることになっています。

「臭気判定士」ってどんな資格?

臭気判定士とは、嗅覚によって臭気指数を測定することができる国家資格です。測定器による規制だけでは解決できない悪臭を、臭いを感じなくなるまで臭いの強さを判定する「嗅覚測定法」によって測定します。
さらに臭気の測定だけでなく嗅覚判定者の選定から、サンプルの採取、試験の実施、結果の分析までの一連の作業を統括して行うことができます。

活躍が期待される業種

環境管理が求められる工場や事業所や、自治体などから測定の委託を受ける分析サービスの会社のほか、環境保全への貢献が求められるISO14001の取得を目指す企業で働く人が臭気判定士を取得するケースが増えています。
さらに最近は、脱臭装置の設計開発のための臭気判定など、においに関わる業種でも活用されてはじめているようです。

資格を取得するには?

臭気判定士の資格を取得するためには、まずは環境省所管の公益社団法人におい・かおり環境協会(JAOE)が実施する筆記試験に合格証し、さらに嗅覚検査機関での嗅覚検査に合格する必要があります。その後、試験と検査の合格証に免状申請書を添付して取得の申請を行います。

筆記試験では、嗅覚測定法から人の嗅覚に関する知識・統計学・法律に至るまでの幅広い知識が必要とされます。また、嗅覚検査は、嗅覚が正常であることを検査するのが目的で、特殊な能力が必要とされるわけではありません。「花のにおい」「カビ臭いにおい」などの5種類の基準臭を嗅ぎ当てられるかどうかで判定されます。

著者:渡辺芳樹

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学生時代からライターとして活動。小さな会社に就職したおかげで、ライター以外に、編集からWEBサイト製作など、幅広く経験。現在はフリーランスとなり、いくつかの会社と契約を結んで執筆活動してます。