口唇ヘルペスって何?
唇やその周りにできる赤い水ぶくれ。これが口唇ヘルペスです。名前は聞いたことがあるけど何のことかよくわからないという方もいるかと思いますが、実はとってもありふれた病気です。
口唇ヘルペスはなぜできる?
口唇ヘルペスの原因はウイルスです。単純ヘルペスの1型が原因ウイルスとされています。そして、風邪やストレスで免疫力が落ちたときに発症します。ただ、最近は核家族化や衛生環境の改善により幼少期に感染せず、大人になって初めて感染するケースも増えてきています。大人になってからの初感染は、激しく現れることが多いと言われています。
再発しやすいヘルペス
一度感染すると症状が治まった後も、ヘルペスウイルスは体内に残っています。そして宿主である人間の体力が落ちたときに活動を再開します。ちょっとしたきっかけが再発を促してしまうのです。
どうやったら治る?
基本的には、病院に行って受診してください。皮膚科がおすすめです。医師が症状に合わせて治療薬を処方してくれます。
病院で処方される薬は主に抗ウイルス薬です。また、飲み薬や塗り薬があります。抗生剤やビタミン剤が一緒に処方されることもあります。
薬局で買えるヘルペスの治療薬
一度病院で口唇ヘルペスの診断を受けていれば、処方箋なしで薬局で治療薬を購入することができます。現在市販されている治療薬は以下の3つです。
・アクチビア軟膏
・アラセナS軟膏・クリーム
いずれも病院で処方される抗ウイルス薬と同じものです。用量も全く同じなので効果は病院で 治療を受けたときと同様に期待できます。ただし、市販薬の場合は塗り薬のみで、飲み薬はありません。
薬局ならどこでも買えるわけじゃない
これらの治療薬は、市販薬、いわゆるOTC医薬品の中でも第一類医薬品に分類されます。第一類医薬品は薬剤師が販売しなくてはならないため、薬剤師が常駐している薬局やドラッグストアでなければ入手できません。
さらに、そのような店舗であっても薬剤師が昼休みなどで不在であれば販売することができません。確実に入手するには、調剤薬局を併設している店舗で、かつ調剤薬局の営業時間内に買いに行くのがベストです。
薬の購入の流れ
⒉薬剤師から「口唇ヘルペスと診断されたことがありますか」と聞かれるので、再発であることを伝える。
⒊薬の使用方法、注意事項の説明を受ける。
2番目がポイントです。市販の治療薬は「口唇ヘルペス」にのみ適応があります。ウイルス以外には効果がありませんし、帯状疱疹のような他のヘルペスウイルスの場合も使うことができません。
ヘルペス治療薬は何を選べばいいの?
ヘルペシア、アクチビアは「アシクロビル」、アラセナは「ビダラビン」が薬の有効成分です。効果はどちらもほぼ同じと考えて大丈夫です。
服用回数は前者が1日3〜5回、後者が1〜4回とアラセナの方が少ない回数になっています。また、軟膏は皮膚をしっかり保護するので早く治したい人や肌が敏感な人におすすめです。一方、クリームはテカテカしないので塗った後が目立ちにくいというメリットがあります。
効果的な薬の使い方
最も大切なのは、症状が出てきそうだなと思ったら早めに使い始めることです。具体的には、唇やその周りがピリピリ、チクチクするような感じがしたら5日以内に使い始めてください。薬を患部に定着させるため、食後や就寝前のタイミングの服用がおすすめです。
再発させないために自分でできること
口唇ヘルペスの再発は、風邪や発熱、疲労、ストレスなどで免疫力が落ちたときに起きます。再発を繰り返してしまうときは、こういった原因を減らしていくことが大切です。注意!悪化してからだと、周りの人に感染させてしまうことも。
口唇ヘルペスの水疱は決して潰さないようにして下さい。水疱の中にはウイルスが入っているので、タオルなどを介して家族に感染してしまう可能性が高くなります万が一潰れてしまったときは、手洗いを十分に行い、家族とのタオルの共有はしないようにしましょう。
症状を感じたら早めの対応を
ピリピリ、チクチクしだしたら5日以内に薬を使い始める。再発の場合は市販薬で治療可能。薬局で早めに購入して用意しておくのがオススメ。日頃から疲れやストレスをためない。日焼けにも注意!
口唇ヘルペスは再発しやすい厄介な疾患ですが、治療薬は病院へ行かずとも自分で買えるので対処もしやすい疾患です。正しい知識を持って、上手くつきあっていきましょう。
参考サイト
佐藤製薬 http://www.sato-seiyaku.co.jp/arasenas/herpes/measures.html
大正製薬 http://www.taisho.co.jp/herpecia/product/
ヘルペス情報サイト http://herpes.jp/lh/