審美歯科御用達!歯をよみがえらせる補綴素材|トピックスファロー

  • フォークラスのライター募集
2013年3月6日
審美歯科御用達!歯をよみがえらせる補綴素材

天然の歯に負けない美しさと丈夫さを両立することが審美歯科の務めと言えますが、その為には歯を直す補綴のための素材を目的に合わせて選ぶことも大事なのです。歯医者と違って審美歯科ではどのような素材を歯の補綴に使用しているのでしょうか?

WEBライター
  

美しさと実用性を両立する審美歯科で使う歯の素材

虫歯や歯周病で悪くなった歯を補う歯科は、古代ローマ時代にその名残を見出すことが出来るといわれています。自然界では歯が無くなるということはすなわち食事が出来なくなるということであると同時に、歯周病からの合併症で命を落とす可能性が高まる、まさに死活問題だったからです。

歯科の発達によって歯が原因で命を落とす人は少なくなりましたが、その分だけ歯科に別の価値が求められるようになりました。それが審美歯科です。

審美歯科は通常の歯医者と違って、「歯の美しさ」を歯の機能と同時に回復させなければなりません。そのためには適材適所に歯の補綴(ほてつ)素材を使い分ける細やかさも求められてくるのです。

歯の審美治療で使われる補綴素材

「美しい歯」を実現するには、形だけでなく色合いにも気配りしなければなりません。その上で歯として普通に使えるだけの強度を持っていなければなりません。この二つの条件を満たした素材となると相当に限られてくるわけです。

基本的な補綴素材・レジン

審美歯科を含む全ての歯医者で使われるのがプラスチックの一種であるレジンです。レジンでの補綴は保険診療の範囲内に含まれているため、治療費が安く済むのがメリットです。また、硬化する速度が速いため模型の素材としても使われています。歯の治療ではコンポジットレジンと呼ばれる、光に反応して硬化するタイプのレジンが使われています。

レジンは象牙色に近い白さのため、審美治療にも向いていますが変色しやすいのが欠点です。またプラスチックのためすり減りやすく、数年で交換しなければならなくなることがあります。

クラウン治療の基本・金銀パラジウム

虫歯になって歯に大きな穴が開いた場合に使う銀歯は、「金銀パラジウム」と呼ばれる合金でできています。金銀パラジウムは金・銀・パラジウムを混ぜた物で、強度と程よい治療費を両立していて保険診療が効くのがメリットです。

しかし、銀歯というくらいなので金銀パラジウムによる補綴は銀色になってしまうため非常に目立つので、審美治療という点では使い辛いのが欠点です。

実用性随一のゴールド

歯の補綴素材としての金属は、身体に及ぼす影響が小さい物を使うのが鉄則です。中でも金属の王様である金は、強度・体への影響が小さいため補綴素材としては文句なしです。

しかし、保険適用外の自由診療になってしまう為治療費が高騰してしまうのが難点です。

審美治療という観点からすると、銀歯と同じく目立ちやすいのが欠点ですが普段はあまり目立たず審美性を問わない奥歯に使うことがあります。

アレルギーが出にくい白金

審美歯科に限らず、歯の治療においては補綴素材と身体の相性も考えなければなりません。金・銀は身体に影響を及ぼしにくい素材ですが、人によっては金アレルギー・銀アレルギーを持っている事があるのです。

そういったアレルギーを持っている場合に使われるのが白金(プラチナ)です。

白金はその白さから審美性が高く、補綴素材として十分な強度を持っているのがメリットです。しかし、白金は金・銀よりも値段が高い貴金属で、保険適用外のため治療費が非常に高くついてしまいます。

最新の補綴素材・オールセラミック

白金は金・銀アレルギーがある人でも使える補綴素材ですが、世の中には白金に対してアレルギーを持っている人もいるのです。場合によっては金属が全くダメという人もいるのです。

そういった人のために、さらなる審美性の高い素材として開発されたのがオールセラミックです。

「セラミック」とは陶器の事を指しますが、オールセラミックはジルコニアを高温焼結して作ったものなどを指します。レジン以上の自然な白さと金属に負けない強度、そして高い審美性を併せ持っているのが特徴です。

ただし、陶器であるため、あまりにも硬いものを齧ると欠けてしまう場合があること、保険診療外のため治療費が高くつくのがデメリットです。

著者:佐久間和夫

WEBライター
アイコン
WEBライターです。型にはまらず様々な情報を発信していきます。好きなものは酒、おつまみ、自転車。