「胡粉ネイル」は子どもでも安心して使えるやさしさ
今回ご紹介する胡粉ネイルは、ネイルをしていても地爪をいたわることができる、やさしいネイルです。一般的なネイルラッカーに比べて爪へのダメージがないので、子どもにも安心して使わせられます。
なぜそんなに爪にやさしいのでしょうか?
やさしさの秘密1「有機溶剤の不使用」
胡粉ネイルが爪にやさしい大きな理由は、有機溶剤を使っていないことにあります。ほとんどのネイルラッカーには有機溶剤というものが使用されています。その有機溶剤に毒性や刺激性が指摘されています。
さらに、有機溶剤が使われたネイルラッカーを落とすためには除光液が必要です。除光液は油分を溶かして取り去るものなので、爪を極度に乾燥させてしまうなどの負担を与えてしまうのです。
一方、胡粉ネイルは、有機溶剤を一切含んでいない水溶性のネイルです。
そのため、有機溶剤で指摘されるような毒性や刺激性の心配がないというわけです。しかも水溶性なので除光液の必要がありません。つまり、除光液で爪から必要な油分を奪い取ってしまうことがなくなるということなのです。
有機溶剤が使われておらず、なおかつ水溶性。だから、子どもでも使えるやさしさで、爪を乾燥や割れから守ることができる優れものです。
やさしさの秘密2「胡粉」
爪にやさしいもう一つの理由は、天然素材の胡粉を使っていることです。
胡粉は「ごふん」と読み、ハマグリやカキ、ホタテなどの貝殻を微粉末にしたものを言います。胡粉ネイルの胡粉はホタテが使われています。主成分は炭酸カルシウムなので、爪を守ってくれる効果が期待できるのです。
胡粉ネイルの公式サイトや口コミサイトを見てみても、「爪が丈夫になった」という実感がある人が多いようでした。
ネイルをしているにも関わらず、爪を傷めるどころか、割れたり二枚爪になったりすることを防いでくれるのは嬉しいですね♪
京都にある日本最古の絵具店「上羽絵惣」発
胡粉ネイルが話題の上羽絵惣は、もともと日本画用の絵具を取り揃えた専門店です。1751年に創業して以来、現在に至るまで岩や貝、泥などを原料とした顔料を販売し続けています。
あまたある顔料の中でも特に胡粉の性質や特徴に目をつけ、ネイルに応用できないかと考えられたのが胡粉ネイルのはじまりでした。
胡粉ネイルは、画材や絵具を販売している上羽絵惣だからこそのカラーバリエーションが特徴です。古くから伝わる日本らしい色(伝統色)をベースに展開しています。
色味へのこだわりはもちろんのこと、一つひとつの色にあじわいある名前がつけられています。例えば「水藤(みずふじ)」や「京紅(きょうくれない)」、「鶯緑(うぐいすみどり)」、そして「瑪瑙(めのう)」・・・といった具合です。色味と合わせてより一層和の雰囲気を高めてくれるでしょう。
胡粉ネイルは現在4シリーズ展開中!
和色シリーズ
和色シリーズは上羽絵惣らしい、深みのある日本の伝統色を楽しめるシリーズです。
それぞれ太陽や海、石、土、そして日本の花などを連想させる独特の色合いで、どこか艶やかさを感じるのが特徴的です。そのため普通に一色塗りをするだけで、おしゃれな雰囲気に仕上がります。また、連想されるイメージにぴったりのネーミングにも趣深さを感じます。
筆者が愛用している胡粉ネイルも和色シリーズのもの。色は「水桃(みずもも)」です。公式サイトの商品説明によると、桃は中国から伝わった果物で、邪気をはらう力があると言われていたそうです。まさにみずみずしい桃のように爪が色づきます。血色が薄く白っぽい筆者の爪も、簡単に自然な血色良さが出るので重宝している1本です。
左から:何も塗っていない手、一度塗り、二度塗り
パステルシリーズ
パステルシリーズは、その名の通りパステルカラーを展開しています。
パステルカラーと言っても発色が良いので、ふんわり色づくより元気でポップな印象に仕上がります。色の名前も「バナナ」や「おみかん」、「ミントアイス」など可愛くて美味しそうな名前がつけられていて、ネイルをした爪を見ているだけで元気が出そうです!
胡粉ネイルは子どもでも問題なく使えるので、特別な日の子どものネイルにもおすすめですよ♪
アロマシリーズ
アロマシリーズは、クリアタイプの胡粉ネイル「白光(びゃっこう)」にアロマエッセンスが加えられたシリーズです。
多くのネイルラッカーにはネイル独特のニオイがありますが、胡粉ネイルにはニオイが全くありません。そのためアロマエッセンスを加えることで、香りを楽しむネイルが可能なのです。
どれも無色透明でツヤツヤしすぎないので、派手なネイルはできない、またはしたくないけれど爪を保護したいという人や、男性でも抵抗なく使えます。
きららシリーズ
きららシリーズは雲母(うんも)という鉱物が配合されているシリーズです。公式サイトでは現在5色の取り扱いがあります。
雲母特有のきらめきが生かされており、そのきらめきは一般的なラメとは一線を画した繊細さです。大変細かい雲母の結晶が光を乱反射することによって、爪にさりげない輝きが作り出されます。色味は、輝きの上品さが引き立つペールトーンがそろっています。
胡粉ネイルにしかない使用感が魅力
胡粉ネイルは色彩や成分などの面で、ほかのネイルラッカーとは大きく異なる特徴があることをご紹介してきました。
それでは最後に、水溶性ネイルであることによって具体的に使用感がどう違うのか、筆者が実際に使用してみた感想を交えながらお伝えします!
ほぼ無臭!シンナーっぽいニオイがゼロ
驚くべきことに、普通に使用していれば全くニオイを感じません!!無臭です。ただ、ボトルに鼻を近づけてクンクンとニオイをかぐと、全くの無臭ではありませんでした。なんとなくビニールっぽいような、アルコールっぽいような?
そのニオイも意識してやっとかぎ取れる程度なので、無臭と言って問題ないと思います。そして、ほとんどのネイルラッカーにある独特のシンナー臭さにいたってはゼロでした!
ムラなくすぐ乾く!不器用さんでも使いやすい
水溶性のネイルだからでしょうか、かなり速乾性に優れています。塗ってから1分も経てば、指の腹でこすっても大丈夫なくらいに表面がしっかりと固まりました。
さすがに塗ったところへ爪を強く立てるなどすれば少しは型がついてしまいますが、うっかりどこかに触れてしまって、型がついたりくずれたりする心配はほとんどないでしょう。
速乾性とも関係があるのかも知れませんが、塗った感じが大変軽いです♪爪にいやな圧迫感を感じません。
通常のネイルでは考えられないほどの軽さも、胡粉をはじめとする天然素材を効果的に使用しているたまものではないでしょうか。
落とすために除光液を使う必要なし!
胡粉ネイルは水溶性なので、落とすときに除光液がいりません。なんと消毒用のアルコールで落とせます。そのため除光液で爪が乾燥してしまったり、乾燥によって爪が白くなったり割れたりすることがなくなります。
確かにアルコールで落とせるのですが、筆者の場合は思ったよりもアルコールを浸透させるのに時間がかかってしまいました。
そこで、面倒に感じた筆者はいつもお風呂で落としています!
上羽絵惣はネイルオフにアルコールや専用除去液を推奨していますが、実は石けんやシャンプーなどを使うお風呂で簡単に落とせるのです。落とせる、というより「はがれる」ですが。
髪や体を洗っていると、こんな感じで自然とはがれます。
そしてはがれたところをやさしく引っ張っていくと・・・キレイに取れてしまいます!!爪表面がはがれてガサガサすることも、傷んだり乾燥したりすることもありません。簡単にやさしくネイルだけ落とせます。
やさしくオフしやすいメリットは裏を返せば、落としたくなくてもはがれてしまうデメリットでもあります。
さすがに手洗いぐらいでははがれませんが、食器を洗うような水仕事が多い方はこまめに塗り直す必要がありそうです。