「ITパスポート」は国家試験です。
ITパスポート試験は、国家試験であり、経済産業大臣が行っています。国家試験では初めてCBT(コンピュータを使った試験)が採用されました。
IT系の企業だけでなく、多くの企業でコンピュータシステムやマネジメントなどの知識の判断材料とされている資格です。
ITパスポートを受験するには??
ITパスポート試験は、CBT方式により実施されているため、いつでも受験が可能です。会場や受験資格、費用などは次の通りです。
受験資格
特になし
試験会場
全国47都道府県の多くの会場で試験が実施されています。試験会場は選択できるので、自宅や会社から近い会場で受験することが可能です。
(試験会場の選択は、申し込みの際に行います。)
試験時間
試験は165分間行います。試験会場によって、開始時刻などに違いがありますので、希望する会場に問い合わせると良いでしょう。
会場によっては、午前・午後・夜間などの3回行っている場合もあるので、仕事帰りの受験が可能な場合もあります。
出題の形式と合格基準
四肢択一式でストラテジ系(約35問)・マネジメント系(約25問)・テクノロジ系(約40問)が出題されます。
総合評価と分野別の評価それぞれが、基準を満たさなければ合格できません。
合格基準は総合評価1000点満点中600点、各分野1000点満点中300点となっています。
受験料
受験費用は5,100円(税込)です。コンビニ払いやクレジットカード払いが可能です。(コンビニ払いの場合は手数料が178円かかります。)
申し込み方法
ITパスポート試験のHPから受験申込が可能です。(利用者IDが必要となるため、初回のみ登録が必要となります。)
ITパスポート試験HP:https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/index.html
ITパスポートの試験範囲
先にも紹介したように、試験はストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系の3つの分野が出題され、次のような範囲が出題されます。
ストラテジ系 | 起業と法務・経営戦略・システム戦略 |
---|---|
マネジメント系 | 開発技術・プロジェクトマネジメント・サービスマネジメント |
テクノロジ系 | 基礎理論・コンピュータシステム・技術要素 |
難易度・合格率
ITパスポート試験は、第1回試験合格率が約73%となっていましたが、CBT方式が採用される前の2011年秋試験までは40~60%の合格率でした。
CBT方式が採用された2011年11月試験からは30%~40%の合格率となっています。
シスアドとの違いは??
2009年に廃止された初級システムアドミニストレータ(シスアド)試験とどう違うの??と思う人も少なくないと思います。
ITパスポート試験は、初級シスアド試験の範囲にプログラミングや基礎理論などの範囲が追加されています。初級シスアドに比べ、試験範囲が広くなっているのです。…が、初級シスアドよりも難易度は低くなっているという声もあります。勉強する範囲は広くなりましたが、その分少し簡単になっているようです。
ITパスポート試験の注意点
ITパスポート試験のメリットであり、注意点でもあるのが「随時受験できる」ということです。
「いつでも受験できると思うと、受験しそびれてしまう」という人も少なくないようです。年に2回しか受験できないと思えば、次の試験日に備えて準備するものですが、いつでも受験できるとなると、反対にきっかけでもなければ、「ついつい受験せずに過ぎてしまった…」となってしまうのも無理がないような気がしてしまいますよね。
随時受験できるということは、メリットのようでデメリットにもなり得るので、いつ受験するのかを決めて、強い意志を持って準備を進めることが大切だと言えるでしょう。