ロフトとは
賃貸物件でロフトというのは天井高を高くして中二階のように作ったスペースのことをいいます。最上階であれば屋根裏部屋にあたる部分です。
床面積に入らないお得なスペース!
ロフト最大の魅力は、ロフト面積は床面積に算入されないということです。床面積をもとに家賃相場は決まるので、ロフト付物件の場合、ロフト以外の面積から家賃が導かれます。
つまり、ロフト付物件を選ぶと実際に使用できるスペースより割安な家賃で済むことになるのです。
※天井高や梯子が可動性かどうか、ロフトの面積が下部の部屋の何割かなどによって、場合によっては床面積に換算される場合もあります。
ワンルームでも味わえる解放感
家賃の高い都内での生活では、広々した部屋を誰もが手に入れられるわけではありません。それでも、家の中で窮屈な想いはしたくないと考える人も多いでしょう。そんな人には、天井高が高いロフト付物件はおすすめです。実際の床面積は同じでも天井が高いというだけで、解放感が全く違います。
魅力たっぷりロフト活用術!
そんなロフトを実際に利用するとなれば、どのような活用法があるのでしょうか。
寝室にする
まず挙げられるのが寝室としての活用法です。ワンルーム物件では生活スペースと睡眠スペースを分けることが難しいですがロフトを使用すれば、メリハリのあるスペースの使い方ができるのです。
寝つきが良くないという人は、部屋着とは別にパジャマを使用したり就寝前30分で明かりを落としたりするなど睡眠に入るための準備をし、身体に寝る時間を意識させると良質な睡眠が生まれると言われます。
ロフトという他の空間と隔離された睡眠スペースを確保することで、睡眠導入がうまくいくかもしれません。
生活感あふれる寝具をリビングに置かなくてよいので、インテリアにこだわったお洒落な空間作りにも役立ちます。
収納部屋にする
一人暮らし用の賃貸物件で満足できるウォークインクローゼットが付いている物件はなかなかありません。しかし、収納スペースは誰もが欲しいもの。
特によくホームパーティをするなど来客が多い人には、人目につかせたくない物を隠しておけるスペースは重宝します。急な来客時にも、見せたくないものは、ロフトにぶち込めばいいので楽ちんです。
夏場の厚手の掛布団のように季節外れで大きなスペースを使用する物を収納するのに大変便利です。
一人暮らし用の部屋にあるクローゼットは小さい場合も多いので、そんなときロフトがあればとっても便利なのです。
コレクションルームにする
趣味にはまるのはいいことですが、せっかく集めたコレクションがガラクタのように箱に詰め込まれたままになっているのでは勿体ない限りです。限られたスペースしかない賃貸物件では、自慢のコレクションも埃まみれで眠ってしまっているというケースも多いのではないでしょうか。
そんなときにロフトがあれば、小さなコレクションルームとして大活躍です。生活スペースとは完全に分かれた趣味の部屋を作ることで、心置きなく趣味に没頭できる時間を過ごせます。
また、人の趣味のというものは必ずしも他人に自慢できるものではありません。本人としては気に入っていても、人に紹介するのは気恥ずかしい、オタクと思われたくない、などと隠したい趣味の持ち主も中にはいるでしょう。そんな場合は、どんなに美しいコレクション品でも見せる収納として居間に飾るのも考え物。
でもロフトであれば、普段は目につきにくいスペースなので友達を家に招いても心配いらず。思いっきり趣味全開の空間をコーディネートしてみましょう。
ロフトでの失敗経験
このように様々な使い方があるロフト。一見、ロフト付物件は万全だと思ってしまいます。しかし、それは落とし穴なのです。ロフトをうまく活用できないタイプの人だっているのです。引っ越し後に後悔しないために、ロフトでよくある失敗例を知っておきましょう。
使い勝手が悪い
せっかく夢のロフト付物件に住み始めることになっても、使い勝手が悪ければ、だんだんと使用頻度も少なくなってしまいます。
とにかく面倒
面倒に感じる理由は人それぞれですが、単にロフトへの上り下りが面倒になってしまうケースもあります。物置として利用したかったのに、上に物を運ぶのが面倒になってしまえば、結局は生活スペースに物が溢れてしまう結果になります。
原因としては梯子の角度が急であったり、物を持ったまま登れない仕様だったり、ということが挙げられます。
中途半端な天井高
寝室として利用する場合、床に座った状態で頭が天井につくようであれば、寝起きに何度も頭をぶつけてしまうこと間違いありません。
もちろん、収納スペースとして利用する場合でも、出入りの頻度が高いことを想定しているのであれば要注意。毎回毎回、腰をかがめて作業するのは面倒ですし、そうなってしまえば、不便極まりないスペースになってしまうのです。
また、ロフトの天井部分は必ずしも平らではありません。屋根の形に合わせた斜めった天井の場合、低い部分の天井下に何も置けずに思った以上に使いにくいこともあります。
夏場は地獄の空間
また、実際に住んでみなければ分かりにくい欠点が夏場の気温の高さです。ロフトは上部にあるため、部屋の気温よりも数度高い気温になるのです。
エアコンが届かないので寝苦しい
特に気をつけたいのがロフトを寝室として利用する場合です。ロフト内部にエアコンの風が届かないのです。夏のムシムシする暑さの中、冷房がほとんど効かない中で眠りにつくのは至難の業です。特に、現状、睡眠中も冷暖房を効かせているという人には耐えがたい環境です。
湿気がこもりやすく大切な荷物にカビが・・・
窓が無く、風通しが悪い場合も多いロフト。こまめに掃除をするのが苦手な人は要注意。
特に物置として利用する場合、物の出入りもなく、様々なものが置きっぱなしになっているのではないでしょうか。
湿気が籠りやすいロフトでは気付かぬうちに、大量のカビが発生している場合もあり得ます。
冷暖房が効かない
冷暖房が効かないのはロフト内部に限った話ではありません。ロフト付物件は天井高が高い傾向にあるため、空間全体の空調を整えるのに時間がかかるのです。
電気代が大変なことに
天井高が高い分、ロフト以外の部分もエアコンではなかなか部屋の気温が変わりません。それでも理想の温度にしようと思えば、当然ながらかなりの電気代がかかってしまうことになります。年中、冷暖房を完備させている人は要注意です。
失敗を防ぐ
このようにロフトにまつわる失敗はありますが、ロフトの魅力も捨てがたいものです。ロフトでの失敗を防ぐためには選ぶ際に気をつけるポイントがあるのです。
見学時に要チェック
はしごの使い勝手やロフトの天井高が自分の考える利用法に合っているかどうかは物件見学のときに確認できます。物件見学の際はこれから始まる新生活に向けてワクワクドキドキ状態ですが、実際に生活する家では疲れ果ててボロボロの状態もあり得るでしょう。
それを頭に入れて梯子の角度や仕様を確認してください。
寝室として毎日使うことができそうか、大きなモノを持って一人で降りることができそうか、シミュレーションをしてみましょう。
冷暖房器具を変える
ロフトを寝室に使用する場では、夏は扇風機、冬は湯たんぽが使えます。ロフト内にコンセントがなければ扇風機は利用できませんので、その点も確認しましょう。
ロフト以外に関しても扇風機やこたつを利用すれば改善はできます。インテリアに拘りたい、床に器具を置いてスペースを潰したくない人には向いていません。
ライフスタイルを思い浮かべる
自分の掃除の頻度や来客頻度を考えると、そもそもロフト要らないのでは?むしろ、面倒な存在なのでは?という結論になることもあります。
ロフトのメリットデメリットを見極める
ロフトのある空間での生活はお洒落そう!と夢を持っている人は多いかもしれません。しかし、どんなものでも向き不向きがあるようにロフトにもあります。ロフトの特徴をしっかりと知ったうえで後悔しない物件選びをし、快適な生活を手に入れましょう。