北海道の玄関、函館とは
年間400万人もの観光客が訪れる街『函館』。
TVなどのロケーションで用いられたり、観光雑誌の企画が組まれたりと、とても人気のある街です。観光客は国内のみならず、国外から来られる事もあり、国内外問わず人気の観光地です。
函館と聞くとどんなイメージを持つでしょうか?
『夜景』『幕末』『異国情緒漂う街並み』『路面電車』『イカ』でしょうか。
確かにそれらは函館で有名なものです。が、函館はそれだけではありません。
ここのページでは、『函館』を知り尽くした地元の函館人が勧める観光スポットを紹介します。地元の人ならではの場所や、なかには観光マップに乗ってない所もあるかもしれません。
では、北の玄関口“函館”を楽しみましょう。
函館を楽しむ前に箱館を知る
函館をより一層知るなら、歴史的な建造物に行った際にさらに面白味が増していきます。
少し函館の歴史について学んでみましょう。
- 1454年…
- 河野政通が宇須岸(うすけし)と呼ばれていた場所に、箱形の館を建設。
これが函館という名称の始まりと言われています。(諸説あります)
その後高田屋嘉兵衛が函館で商業を発展させる。同時に奉行所が設立される。 - 1864年…
- 函館の代名詞である五稜郭が完成する。
- 1868年…
- 戊辰戦争の際、榎本武揚らが箱館を一時的に占拠する。
(現在函館市内にある榎本町はこれが由来と言われています。) - 1869年…
- 政府軍が制圧し占拠が解かれる。
また、この年蝦夷地から北海道に改名をし、同時に箱館も函館に改名する。 - 1907年…
- 函館大火が生じる。
- 1913年…
- 路面電車が開通する。
- 1922年…
- 函館が市になる。
- 1961年…
- 函館に空港が開港する。
- 1971年…
- 隣接する亀田町が亀田市になる。
- 1973年…
- 亀田市と合併する。
- 2004年…
- 隣接する椴法華村・恵山町・戸井町・南茅部町と合併する。
これが、大まかな函館市の年表です。観光の際に役立つともっと函館を楽しめるかも知れません。
地元函館人の推薦する観光スポット
函館に観光で来るのであれば、恐らく飛行機がベストでしょう。そこからレンタカーやタクシーなどで観光地巡りをされると思います。
ここでは、空港からスタートして観光地を巡る事を想定しておススメスポットを紹介したいと思います。
あいす118
函館空港を下りて最初に行ってもらいたい場所は『あいす118』です。
函館空港から函館市内に向かう道路の最初の信号機を右後ろに曲がり、しばらく行くと見えてきます。
函館で愛されている『函館牛乳』で作った濃厚なアイスで移動の疲れを癒してください。牛乳の飲み放題もやっています。そこで元気を回復させてから出発しましょう。
map ⇒ 函館市中野町118−17
湯の川温泉 足湯
函館空港を出て最初にある観光地は『湯の川(ゆのかわ)』です。文字通り湯(温泉)が豊富で、ホテルがたくさんあります。宿泊するホテルがあるのであれば、そこに荷物を置いて身軽な状態で出かけしましょう。先に温泉に入ってからでもいいですが、湯の川に来たなら是非『足湯』体験をしてみてはいかがでしょうか。『湯の川温泉電停前』の近くの交差点に設置された足湯は無料で楽しめます(タオルの準備が必要です)。地元市民も多く利用している場所です。
また、ここの近所には『函館市熱帯植物園』というところがあり、その敷地内にも足湯があります。こちらは入園料が取られてしまいますが、中に入るとなんと『温泉に浸かったサルたち』がお出迎えしてくれます。温泉が豊富な湯の川だからできることでしょう。珍しい植物も見学でき、“一石三鳥”な場所です。
map ⇒ 足湯から函館市熱帯植物園へのルート
土方・啄木浪漫館
函館市熱帯植物園から函館山に向かって海岸線を進むと、海側に『土方・啄木浪漫館』という建物があります。二人とも函館市に馴染みの深い歴史的偉人です。彼らの生涯と函館の繋がりを良く知る事ができる郷土資料館です。外には石川啄木が綴った歌が記された歌碑と啄木像があります。
カメラの三脚を設置できる場所もあり、函館山をバックに石川啄木と記念撮影ができます。
写真撮影のおススメ時間は夕方です。何とも言えない哀愁が感じられます。
map ⇒ 函館市日乃出町25−4
立待岬
函館山の南東に位置するこの岬は、津軽海峡から下北半島まで見渡す事ができる絶景ポイントです。
ただし、展望できる場所に行くまでの道が非常に狭いため、細心の注意が必要になります。
ここ立待岬には与謝野寛と晶子の歌碑や宮崎郁雨と砂山影二の歌碑があります。
歌人たちの函館に対する秘めた思いを感じ取れるでしょう。
また、石段が設置されていて、海までおりて行く事ができます。漁師が養殖を行なったりしていますが、そこからのオーシャンビューも綺麗です。
立待岬に行ったらおススメのお店があります。丁度立待岬から下ってきた所にある日弘食品(株)です。ここは知る人ぞ知るアイスクリームがおいしいお店です。住宅地にある個人商店のようなたたずまいのお店です。超がつく穴場的なお店です。
map ⇒ 立待岬から日弘食品(株)へのルート
函館山
函館の観光名所の定番と言ったら『函館山』です。夕方くらいから函館山ロープウェイで登り、頂上にある売店でお土産を購入。そのまま太陽が沈むのを待って暗くなったら外に出て夜景を眺望。日本三大夜景の一つに心をうたれます。是非、“100万ドル”の夜景を心に焼き付けてください。
もし夜景を見ながら食事をとりたいのであれば、函館山山頂にある『レストラン ジェノバ』は最高の場所です。空中レストランにいるような感覚になれる場所です。
仮にここが満席で夜景を見ながら食事が出来ないのであれば、函館山中腹にある『スカイラウンジパノラミック』がおすすめです。
函館山中腹からの展望になりますが、落ち着いた雰囲気でフランス料理を食べる事が出来ます。
どちらのレストランも夜景を独り占めできる最高のレストランです。
スカイラウンジパノラミック map ⇒ 函館市青柳町10-3 ロイヤルシティ弐番館青柳 12F
旧函館区公会堂
明治時代にタイムスリップした感覚になれる場所です。建物そのものが当時の面影を残すシンメトリーという作りになっています。館内も明治時代を想像させるモダンな作りをそのままに。外国文化が入りつつある当時の日本を垣間見る事が出来ます。さらに公会堂では当時の衣装を着て記念撮影ができます。“ハイカラさん”を一時的に経験できる貴重なスポットです。
map ⇒ 函館市元町11-13
金森赤レンガ倉庫群近辺
函館山と函館駅の中間地点に位置する『赤レンガ倉庫群』。常に観光客で賑わっている場所です。
倉庫をレストランやショッピングモールに改装して、函館ならではのお土産を販売しています。ショッピングのみならずイベントもよく行なわれています。
さらに、金森赤レンガ倉庫群の近所には函館名物“やきとり弁当”が食べられるハセガワストアのベイエリア店があります。ハセストの愛称で親しまれています。場所は赤レンガ倉庫群と西波止場弐番館の間の道路を、函館山の方に向かっていくとあります。店の入り口上部に “やきとり弁当”のモニュメントが大きく張り付けてあるので、初めて函館を訪れた人でもすぐにわかります。
また、隣接して“LUCKY PIERROT(ラッキーピエロ)”というハンバーガーショップのベイエリア本店もあります(ラッピと呼ばれています)。函館市民がこよなく愛するハンバーガーショップです。中でも一番人気はチャイニーズチキンバーガー。他の追随を許さないほどの人気です。他にもおススメしたいのは、函館山バーガー。これは頼んでからのお楽しみにしておきたいのですが、一言で言うと「こんなハンバーガーあるの?」というくらいインパクト大のハンバーガーです。
函館に来たら、やきとり弁当かラッキーピエロに行かれる事をおススメします。というより、行かないと勿体無いです。金森赤レンガ倉庫群は一日いっぱい楽しめる一押しの観光スポットです。
map ⇒ 金森赤レンガ倉庫群近辺
函館朝市
函館駅に隣接し、金森赤レンガ倉庫群から割と近い場所にあるのが朝市です。観光客が一度は訪れる場所です。函館近海でとれた海産物を豊富に扱っています。賑やか過ぎるおばちゃんたちの接客に無駄使い傾向必死。買い過ぎに注意をしてください。
そんな、朝市のおススメは、いたるところにある食堂です。海の幸を豪快に使った海鮮丼や、函館が元祖とも言われている塩ラーメンが人気です。厳選された最高グルメに舌鼓を打ってください。
map ⇒ 函館市若松町9-19
五稜郭
函館には路面電車(市電)が走っています。丁度函館駅の近くに市電の駅(電停)があります。五稜郭に行くなら市電を利用されると良いでしょう。五稜郭公園前という電停で降り、そこからバスに乗り換え警察署前というバス停で降りると近いです。少し歩きますが函館中央署の裏はすぐに五稜郭です。(警察署の前に公園入口というバス停がありますが若干遠いです。なので警察署前をおススメします。)
五稜郭は上空から見ると星の様な形をした城郭です。元々の名称は『箱館御役所』といいます。江戸時代の箱館に必要な場所として建設され今に至るまで残っています。『箱館御役所』というくらいですから、当時は奉行所もありました。今では復元という形で五稜郭のほぼ中央にあります。
他にも五稜郭には五稜郭タワー、道立函館美術館、北洋資料館など函館について学べる場所がたくさんあります。
map ⇒ 函館市五稜郭町44
『歴史』と『グルメ』を調和させているから函館は面白い
函館観光を楽しむなら、函館を知る事からスタートすると良いでしょう。
到着した場所から効率よく回る順路を決めておくならなら、時間を浪費せずに観光する事が出来ます。また食事に関しても『あれ食べたい』『これも食べたい』と奔走するのではなく、観光名所に合わせて函館グルメを堪能されることをおススメします。地元B級グルメをお腹いっぱい食べる事で、函館を実感できるでしょう。それからまた観光地巡りを楽しむ。これが地元函館人おススメする『函館の歩き方』です。
歴史とグルメを同時に楽しめるのが函館の良い所です。
是非一度来てみてはどうでしょうか。