仲介手数料の最高額は法律で決められている
不動産会社の仲介手数料に対して、疑問や不満を感じた経験はありませんか?
「ちょっと高すぎない?」「そもそも何で払わなきゃいけないの?」「無料だとかえって怪しい」等々。
引越しは大手間ですしその他の出費も色々と発生しますから、できるだけお金の悩みやトラブルは省きたいところです。
仲介手数料は、物件契約を滞りなく行うために支払うものであり媒介手数料とも言います。
分かりやすく説明すると、不動産の売買が成功したあかつきにお礼として支払われるお金のことです。
仲介手数料の最高額の計算方法は、宅地建物取引業法によって定められています。
200万円以下の部分 | 5.25% |
200万円以上、400万円以下の部分 | 4.2% |
400万円以上の部分 | 3.15% |
例えば2000万円の物件だった場合、仲介手数料の合計金額は以下の通りになります。
200万円 × 5.25%=10.5万円
200万円 × 4.2%=8.4万円
1600万円×3.15%=50.4万円
10.5万円+8.4万円+50.4万円=69.3万円
速算法で計算した場合は、以下のようになります。
(2000万円×3%+6万円)×1.05=69.3万円
※速算法の公式は、『物件価格の3%+6万円+消費税』です。
最高額以下なら、いくらに設定してもよい
こうして実際の金額を算出してみると、ずいぶん高いですよね。
2000万円の物件でこの金額ですから、更に高い物件だった場合はもっと値段が上昇するわけです。
ただし先述したように、これはあくまでも仲介手数料の最高額です。
どこの不動産会社も一律でこの金額設定をしているわけではありません。
最高額そのままだったり、数割引だったり、半額だったり、無料だったりと千差万別なわけです。
最高額以下という条件さえ満たしていれば、いくら請求しても法律違反とはなりません。
ただし客側が「仲介手数料はどうやって計算しているのですか?」と聞いた場合、担当者は速算法しか答えてくれません。
つまり馬鹿丁寧に「この計算方法で算出されるのはあくまでも最高額で…」等と、中身まで詳細には教えてくれないのです。
納得できないなら値引き交渉してみよう
詐欺のように感じるかもしれませんが、決して違法行為ではありません。
シビアな言い方をすれば、当たり前の商売テクニックなのです。不動産だけに限ったことではないと言うこともできます。
ではなぜ不動産が批判の対象になりやすいのかというと、他商品に比べて桁違いに高額だからでしょう。
もしそれでも納得できないのならば、値引き交渉を試みてみましょう。
「おたくは最高額を設定されているんですね」「どういったサービスを提供しているのですか?」等と切り出してみれば、案外交渉が成功するかもしれませんよ。
たとえ失敗したとしても、やるだけやったのだから悔いが残ることはないと思います。
ただしクレーマーのごとく過剰に食らいつくと、煙たがられてしまいますのでご注意を。