噛み合わせを治すのにかかるお金と時間は?
歯並びや噛み合わせの悪さは、歯が育つ幼少期からの習慣で決まるといわれています。例えば指しゃぶりをする子は前歯の歯並びが悪くなりやすいし、柔らかい食べ物ばかり食べさせていると噛み合わせが悪くなってしまうのです。
このように習慣の影響で悪化した歯並びや噛み合わせの修正するためには、歯列矯正を行わなければならないのですが、歯列矯正はかなりのお金が掛かるものなのです。
歯列矯正には健康保険は効かない
歯にワイヤーを引っかけてワイヤーの引っ張る力で歯並びを治すのが歯列矯正ですが、歯列矯正は基本的には健康保険の適用外となる自由診療となるため、患者が医療費を10割負担しなければなりません。
健康保険が適用される保険診療は、患者の医療費負担は3割に抑えられるため、高額な医療費の負担をしなければならないことになります。
保険適用になる歯列矯正は、顎変形症や口蓋裂などの病気による咬合異常または手術が必要な場合に限られています。そのため、ケースに該当しない限り「歯列矯正=保険が効かない」と考えていても間違いとは言えません。
歯列矯正に掛かる時間
虫歯治療や抜歯などは週に一回の受診を一か月ほど行えば終わるものですが、歯列矯正の場合は年単位の治療期間が必要になります。
歯並びを決定する乳歯が全て生えそろうのは平均2歳6か月と言われていますが、全て永久歯に生えそろった成人の歯列矯正も早くて半年から1年、長ければ2~3年くらいというように歯が生えそろうのと同じくらいの時間が掛かってしまいます。
また、歯列矯正して歯並び・噛み合わせが良くなってもそのままにしておくと矯正前に戻ってしまうので、矯正した歯列を固定するための「保定」という過程が必要になります。保定は矯正と同じだけの時間が必要になるので、歯列矯正の治療期間は最大で5~6年にも達してしまうのです。
歯列矯正には諸経費も掛かる
歯列矯正には健康保険が効かないことが多いことは既に述べたとおりですが、歯列矯正治療は何度もワイヤーの張りを修正しなければならないことがあります。そして、このワイヤーの修正も一回ずつお金が掛かってしまうのです。
歯列矯正の治療費は、基本料金+諸経費という形になっていて、前述のワイヤー修正料は諸経費に含まれます。基本料金は病院ごとに違いますがおおよそ30万~60万円前後となっています。また、ワイヤー修正の度に受診代がかかるので、治療費の総計が100万~200万円まで膨らんでしまうことさえ少なくないのです。