人事担当者が教える!書類選考で差がつく職務経歴書の書き方|トピックスファロー

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2015年8月14日
人事担当者が教える!書類選考で差がつく職務経歴書の書き方

転職活動時に応募書類として必須の「職務経歴書」。履歴書の補足資料という位置づけですが、書き方一つで自身のアピールに繋がります。企業の採用担当者の目に留まり、ぜひ面接したいと思ってもらえる職務経歴書の書き方を伝授します。

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職務経歴書に何を書いていますか?

転職時に必ず作成する「職務経歴書」。皆さんは、応募する際に履歴書と同様に職務経歴書の内容を変えていますか。 履歴書

職務経歴書というのは、その名のとおり自身の仕事の経験を記載するための書類ですが、決まったフォーマットがないため履歴書に書ききれない、今までの仕事経験で培った自身のスキルやアピールポイントを記載することもできます。

しかし、その職務経歴書に記載する内容を間違えてしまうと、採用担当者の目にとまることは決してありません。

ただ経歴を並べても意味がない

筆者が人事担当として応募書類を見ていて一番感じたのは、自身の仕事の経験やスキルをただ単に並べている職務経歴書があまりにも多いということです。こういう職務経歴書は実際に読んでいて、応募者が何をアピールしたいのか、どうして当社のこの職種を希望したのかが全く汲み取れませんでした。

職務経歴の中で応募している仕事に関係する内容があると、採用担当者もよりじっくりと読むようになります。しかし、じっくりと読んでもらうためには、仕事の内容が詳しく記載されているだけでなく、採用担当者に仕事に関係する内容が書いてあることに気づいてもらう必要もあります。

そのために大切なことは、

1.読みやすいように適度に余白を取ること。

2.簡潔にまとめられていること。

3.文字量が多いと、じっくりと読んでもらえない傾向がある。

採用担当者に会ってみたいと思わせるために

職務経歴書を読んでもらえても、内容が不適切だったら不合格です。採用担当者はたくさんの書類を見ているプロフェッショナルです。応募書類を見るだけで、ある程度応募者の性格や人間性がわかってしまいます。 そのため、採用担当者にこの人と会って話をしてみたい、と思わせることが一番のポイントです。

そのためには、募集している企業や職種をしっかり調べて、応募者が合わせていく必要があります。以下に、実際に筆者がチェックしていた点を列記します。

職歴、勤続年数、転職回数から性格や考え方を読み取る

履歴書の職歴ではわからない、具体的な職歴、勤続年数、転職回数などをチェックする。特に、職歴が多い人はどうして転職回数が多いのかを、職務経歴書から読み取っています。ここで、応募者の性格や仕事に対する考え方などを、ある程度想像することができます。また、どうして当社に応募しているのか、その動機も記載内容から想像する場合があります。

文章、レイアウトからスキル・経験をチェック

職務経歴書に記載されている応募者の仕事の経験やスキルが自社において使えるものかどうかを確認します。特に営業職、事務職の場合はパソコンスキル、ビジネス文書の作成ができるかどうかも、職務経歴書の文書、レイアウトを見て判断している場合があります。

求めている人材か、企業になじめるかどうかまでわかる

いくら募集している求人内容が「未経験可」であっても、実際には即戦力となりうる人に来てもらいたいのが、企業側の本音です。そのため、募集している職種に対して経験があるかどうか、経験がなくても同等のスキルがあるかどうかは必ずチェックしているといって間違いありません。

また、いくらスキルや経験が豊富であっても、応募企業の環境になじめないと長期雇用には繋がりません。そのため、企業になじめそうな人かどうか、組織の中で働ける人かどうかなども、応募書類を見て判断しています。

書類選考で印象に残る職務経歴書の書き方

たかが応募書類とはいえ、採用担当者に思った以上にチェックされていることがお分かりでしょうか。過去を振り返って、これではマズイと思ったあなた、安心してください。 頭を抱える

職務経歴自体は変えることはできませんが、職務経歴書の書き方は変えることができます。ちょっと書き方を変えるだけで、読む側の印象も大きく変わってきます!

自分の経歴を棚卸しよう

まずは、今までの職歴と転職に至った動機をしっかり洗い出して棚卸ししましょう。それぞれの職場でどんなことを行っていたのか、些細なことでも思い出せば、すべて洗い出します。また、仕事をする上で心がけていたこと、仕事をして学んだこと、得た知識などもよく思い出して。

筆者の場合、製造メーカーでエンジニア職に従事した後に一般事務職への転職を経験しています。その応募書類作成時には、今までのエンジニアとしての仕事内容、スキルを思い出す限り洗い出しました。また、研修期間に行ったこと、趣味でしていて仕事に関係しそうなことも、一緒に棚卸ししました。

応募している業種、職種と重なる部分を探す

さて、ご自身の経歴の棚卸ができたら、今回応募する企業、職種について調べてみます。同じ職種名での募集とはいっても、企業ごとに求める人材は異なります。そのため、どんな人を求めているのかを確認した上で、経歴の棚卸しの中から使えるものはないかを探してみます。

同じ業界で仕事をしていたとか、同じような仕事をしていた、というのが一番わかりやすいですが、ほんの少しでも重なる部分があれば、それは強みとしてアピールできる経歴になります。もし、全く重なることがなければ、プライベート面から応募する企業や職種にあう何かがないか、探してみましょう。

筆者の場合、エンジニア職から一般事務職への応募の際には、エクセルやワードを使った仕事内容のほうがアピールに繋がると考えました。そこで、製造メーカー時代の研修で行っていたエクセルを使用した在庫管理と資材管理について、詳しく記載することを決めました。

特に強調したい経歴をピックアップ

アピールポイントが見つかったら、さらに具体的にエピソードがないか探してみます。これは、強みをより具体的に訴えるためのものです。ただ単にアピールポイントが書かれているより、実際のエピソードがあったほうがより採用担当者も内容を理解しやすいからです。

筆者の場合は、一般事務職で応募する企業が「カイゼン活動」を積極的に行っていることをホームページで知りました。そのため、資材管理において、資材の数を1/3に減らすことのできたエピソードを一番のアピールポイントとすることに決めました。

短くまとめて、前向きな言葉でしめる

職務経歴書はA4用紙1枚~2枚が基本です。どうしても書ききれないからといって、文字のサイズを小さくするのはNGです。職歴は、履歴書の職歴欄と同じくらいの分量で抑え、スキルはオフィスソフトを使えることとブラインドタッチができること、とだけ記載しました。

そして先ほど見つけたアピールポイントとそのエピソード以外は、思い切って書かないようにします。

また、職務経歴書の最後には、アピールポイントを生かして仕事をがんばっていきたい、などといった前向きな言葉で締めくくったほうが、印象が良いと思われます。

職務経歴書

職務経歴書を書く上での心がけ

職務経歴書は履歴書と異なり、特定のフォーマットがありません。そのため、筆者は応募者の個性がものすごく出てくる書類だと思っており、内容はしっかり見るようにしています。

皆さんも、応募者ではなく、採用する側の立場で考え、「どんな内容だと好印象か」「どういった内容だと面接したいと思ってもらえるのか」と考えながら、職務経歴書を作成してみてください。皆様の転職活動において、参考になれば幸いです。

<職務経歴書を書く上でのポイント>

・採用担当者がどこをチェックしているのかを考えること

・自身の経験を長々と書かないこと

・応募する企業、職種に合わせた経歴だけを書くこと

・前向きな言葉で締めくくること

著者:柊樹里

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地方のど田舎に住む兼業ライターです。
昔から読書大好きだったせいか、文章を書くことは苦になりません。田舎在住だからこそ書ける文章、内容を目指してがんばります!