時差ボケによる不眠対策/睡眠障害予防
時差ボケとは、みなさんご存知の通り、時差のある地域へ移動した時に一時的に生じる、心や体の不調のことを言います。
一般的に、時差が大きければ大きいほど、時差ボケは重くなるとされています。
時差が5時間以上あると時差ボケが生じやすいとされていますが、個人差は大きく、時差が3時間でも時差ボケになる人もいます。
時差ボケによる睡眠障害
時差ボケの症状はさまざまですが、最も多いのが睡眠障害とされています。昼間の眠気や不眠などの症状が特に多いようです。
人には体内時計というものが備わっていて、睡眠と覚醒をコントロールしていますが、時差のある地域へ移動すると、自律神経のバランスが乱れ、睡眠と覚醒のリズムやホルモン分泌に異常をきたしてしまうんです。
時差ボケを予防する方法
移動の機内で睡眠をとれば良い、とったらいけないと一概には言えません。
その時間が現地では朝なのか夜なのかというところを考慮する必要があります。
飛行機に乗ったら、現地の時計に合わせた過ごし方をすることで時差ボケを軽減することができるでしょう。
機内で十分に睡眠をとったのに、現地に到着したのが夕方だったら…!?目が覚めて眠れなくなってしまいますよね。そうなると、自律神経や睡眠・覚醒のバランスが崩れやすくなってしまいます。
機内での過ごし方を、日本の時間に合わせるのではなく、現地の時間に合わせることで時差ボケを予防することができるでしょう。
時差ボケになってしまったら…睡眠のバランスを改善する方法
現地の時間に体を合わせることが大切ですが、どうしても眠いからと言って昼間に長時間睡眠をとってしまうのは逆効果です。昼間に睡眠をとる場合は、30分程度にとどめておくことが大切でしょう。
また、夜に眠れない場合には、睡眠薬を使用するのも一つの方法です。
睡眠薬は、なるべく作用時間の短いものを選ぶようにし、アルコールを摂取した場合には服用しないことが大切です。
シフト勤務・夜勤による昼夜逆転の予防・解消方法
夜勤や深夜までのシフト勤務などは、昼と夜が逆転してしまい、昼間に睡眠をとって夜に活動する生活になりやすいです。この昼夜逆転も、睡眠障害の一つとして分類されています。
「仕事だから仕方ない」と思っている人も少なくないと思いますが、昼夜逆転も体内時計がくるうことによって、自律神経のバランスが乱れ、頭痛や吐き気、疲労、めまいなど、さまざまな症状が現れます。
昼間に睡眠を十分にとっていても、昼間は交感神経が働いているので、体は緊張状態にあって十分に疲れがとれません。
また、夜の副交感神経の働いている時間帯の活動は、昼間の活動に比べてエネルギー供給が少なくいため、活動レベルは低くなりやすいです。
夜勤や深夜勤務の夜型の生活を基本とするのではなく、休みの日や日勤の時の朝型の生活を基本とすることが大切です。
昼夜逆転の予防・解消法
夜勤だけでなく日勤がある場合には、日勤の時になるべく太陽の光を浴びて、体内時計を元に戻すようにする必要があるでしょう。また、休日は寝だめをするのではなく、太陽の光を浴びるようにすることが大切でしょう。
また、夜勤明けには、なるべく早い時間に寝るようにすることが大切です。夜勤が終わって帰宅する時に、明るい光を浴びて目が覚めてしまわないように、サングラスを活用するのも良いでしょう。
昼夜逆転の生活の対処法として、光療法などがありますが、日勤や休みの時に朝型の生活に近づけるなどし、昼夜逆転の生活を基本としないようにすることが重要です。
どうしても朝・昼の睡眠は、夜に比べて良い睡眠がとれませんから、睡眠の質をなるべく高めて効果的に体を休めることが、健康への悪影響を防ぐために必要なことと言えるでしょう。