【要注意!】20代からのハゲは前立腺がんの発症率が高い!
ここで記されているタイトルがもし真実であれば、それは恐ろしい話です。
『若くしてハゲる』というショッキングな状態に付け加えて、『前立腺がんの発症率が高くなる』というのはダブルパンチです。
でも、なぜこの様な話が出ているのでしょうか?
「Annals of Oncology」というイギリスの医学誌の中には、このような研究結果が報告されています。
フランスにあるジョルジュ・ポンピドー欧州病院の研究チームは、『前立腺がんを発症した男性』と『健康な男性』を対象に、20代からハゲ始めた人はどれくらいいるかを調査しました。
その結果、『前立腺がんを発症した男性』の方は『健康な男性』に比べて、若ハゲが2倍近くもいたという報告を寄せています。
また、カナダ・トロント大学の博士ニール・フレッシュナー氏は、次のような研究結果を報告しています。
214人の男性(59~70歳)を対象に、ハゲと前立腺がん発症の関係を調査しました。結果、『前立腺がんの発症はハゲの進行と比例している。』という事を述べているようです。
さらに、スペインではハゲと前立腺肥大症の関連性を調査した研究が行なわれました。
それによりますと、20代からハゲた人は、ハゲテない人に比べて『前立腺肥大症を引き起こす可能性が高い。』という報告をしています。
ただし、カナダ研究に関しては、年齢層が高い事や前立腺特異抗原値が高い人が対象である事。またスペインの研究に関しては、前立腺の肥大症が対象だったため、『若ハゲと前立腺がんの関係が確かな物とは言えない』かも知れません。
それでも研究をしている人達は、若くしてハゲると前立腺に何らかの影響があるという見解を持っている様です。
ハゲと前立腺がんの関係を繋ぐものは、誰もが持っている“ある成分”
なぜ、『ハゲ』=『前立腺がん』という研究が行なわれているのでしょうか?研究者の中にはハゲと前立腺がん両方に共通して起因するものがあると目を付けているからです。
そして、その原因と思われているものが、『テストステロン(男性ホルモン)』です。
もし、これがハゲと前立腺がんに共通するなら、全ての男性は危険にさらされているという事になってしまいます。
と、いうのもこのホルモンは全ての男性が持っている成分であり、成長に欠かせないものだからです。
例えば、テストステロンがあるので、男性は角張った体へと変化し、いわゆる男らしい体つきになっていきます。さらに、精巣が発達し生殖能力を持たせる二次性徴を促していきます。
しかし、その一方でハゲを引き起こす事や前立腺がんを誘発させると、研究者たちは考えているのです。
確かに、前立腺がんはテストステロンによって進行するという特徴があるので否めませんが、これが真実であれば耳を塞ぎたくなるような話になってしまいます。
今後の研究に期待したい『ハゲ』と『前立腺がん』の関連性
ここまで行なわれてきた研究では、あくまでも「ではないか」という部分があります。また一方では『ハゲは前立腺がんにならない。』という反対意見を主張する研究グループもあります。
いずれにしても、この分野においては研究の余地はあるようですし、今後も研究が進めば様々な見解が出てくるかも知れません。将来的には、この関連性もしっかりとした答えが出てくるでしょう。
しかし、『若ハゲ』を放置する事はしない方が良いでしょう。『前立腺がん』になるかもと考えて、早めに医療機関で相談や診察をするのは良い事です。あらかじめリスクを回避する事になりますし、早期で発見できたなら早く治療に入る事ができるというメリットがあります。
前立腺がんは時として命を奪いかねない恐ろしい病気になりますので、何らかの形で解るように医学や研究が進んでいく事を期待したいですね。