【第8回】あなたは、何歳までにいくら稼ぎたいか?目標なくして達成はあり得ない|トピックスファロー

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2015年9月11日
【第8回】あなたは、何歳までにいくら稼ぎたいか?目標なくして達成はあり得ない

本当のやりがいというのは、他人が価値を認めてくれるから「やりがい」と言える。だから、ここに「お金」を切り離した考え方はありえないと思うのだ。

経営コンサルタント
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あなたは、何歳までにいくら稼ぎたいか?

「あなたは30歳までにいくら稼ぎたいか?」と聞かれたら、あなたはいくらと言うだろうか?
まず、明確にいくらと答えられる人は少ないだろう。
答えられたとしても「今の先輩とか、会社の感じからいうとなんとなく・・・」という周りの事例を参考にして答える人が多い。

「給料よりもやりがいとかを重視しています」と答える人に会うと正直呆れてしまう。もちろん、お金がすべてではないが。

私はコンサルタントとして、会社の収益向上のお手伝いをしている。
会社にはその期の目標利益や売上があり、その売上をどの商品で、どのような販売戦略で、そのような人材で達成していくかを計画する。
これがよく言われる「事業計画」というものだ。

そもそも、目標なくして、人材の雇用や商品開発といぅ発想にすらたどり着かないのが道理だ。
会社、法人では1年後の単年度目標、5年後の中期目標、これくらいは最低限、クオリティにばらつきがあったとしても存在している。
そして、その目標は絶対的に「数字」でなくてはならない。
売上だったり、利益だったり。

例えば、「社員を幸せにする」という目標を掲げている企業と「20代の離職率を0%まで低下させる」という企業と、どちらがその後経営が具体的なアクションにつながるか、成果がでるか、誰がみても明らかだろう。

ある会社のコンサルティングでわたしが「儲かる」という言葉を連呼していたら、営業社員の方に「私は儲かるという言葉が嫌いです」と反論されたことがある。
だから私は「私はボランティアとか奉仕という言葉が嫌いです」と言い返した(笑)。

「お客様の為」に価値を感じてくれれば、自然にお金は会社に集まってくる。
会社というのは組織の外になんかしらの「価値」を提供し、その対価としてお金を集めるというのが原理原則だ。
本当のやりがいというのは、他人が価値を認めてくれるから「やりがい」と言えるのではないだろうか。
だから、ここに「お金」を切り離した考え方はありえないと思うのだ。

ボランティアを全面的に否定するわけではないが、中長期的な活動をするなら、ボランティアをしながら、なにか仕組みを作ったり、募金活動で周知活動をしながらも、本当に必要な資金はビジネス思考に基づいて稼ぎ出すことを考えればいい。
そういう意味で私は駅前の募金活動が嫌いなのだ。

逆に被災地に一時的に募金を!という主旨のものは積極的に参加している。
私の嫌いなボランティアは中長期的な継続的な活動でありながら、ただ「お願いしまーす」と言いながら、駅前に立って、「やりがい!」と言っている種のものである。

話はそれたが、個人にも全く同じことが言えると思う。
会社にはいって、その組織に貢献しよう、ここで自分も成長しよう、と思うならまず、目標になる獲得賞金、給料を決めるべきだ。
これは会社の目標売上と同じ発想だと思う。

30歳になるまでに、これくらい稼いでやるぞ!!と決めれば、あといくら足りないかという差異がわかる。
ではなぜ、差異あるのか?今の自分には何が足りないのか?1年後にはどうなっていないといけないか?半年後には?3か月後には?1か月後には?そうやって、目標からの逆算で考えると自分にはとても時間がないと焦りまくるはずだ。
なんとなく、眠いなーなんて出社の電車でうとうとしながら会社になんてこれないはず。
だって、今日一日がとっても貴重な「稼ぐ」一日だからだ。

今の時代だから青天井

私の見たことある、サラリーマンでの最高給料は、年間5000万くらいだったと思う。
聞いたり、見たり(職業柄)というレベルだが、この金額を知った時、「すごいなー」と思ったのと同時にわくわくした。
自分の給料でもないし、同じ会社でもない。
年齢も性別も違うのに、無性にわくわくした(笑)。
この鳥肌モノのワクワク感は一生忘れないと思う。

無意識に決めていた自分の働くことの限界がばーっと取っ払われた瞬間だった。
業種も違うし、会社の規模も違うから、その人の給料はまったく今の自分の参考にはならない。
でも、こんな世界は実際にあるんだというそれだけで、快感だ。

一方で、こんな考え方もある。
社長という人種は、社員をなるべく安く使ってやろうといつも考えている。
社員は、なるべく短い時間でたくさんの給料をもらいたいと考えている。
だからこの2つの人種はいつもぶつかってばかりだ。

確かに、とうなずく人は多いかもしれない。
私も、今までの20年、30年で考えるとこれは正解、悲しいかな真実だと感じた。
ただ、これからは全く違う状態になると断言できる。

現実、多くの企業は人材不足に悩まされている、人材が足りていてもなかなか優秀な人は来ないと現場で経営者からよく聞く。
日本の労働人口はこれからどんどん減少していく。
起業する人も多くなり、組織に属して一生を終えるという考え方が崩壊する。
そんな中でサラリーマンという形態はそれなりの付加価値を給与としてか、労働条件面(在宅やフレックス)でつけていかないと人材確保が難しい。
昔の経営者にはそれなりのカリスマ力があったが、カリスマなんて言葉には今の20代はうんざりしている。

ある経営者の話で、誰かがこの方に「社員のモチベーションを高くするにはどうしたらいいでしょうか?」と質問したら、「そりゃ、青天井にすることでしょ」と答えた。
この「青天井」という言葉にも衝撃を覚えたが、未来予測としては正しいように思う。

誤解が生じたら嫌なので、もう少し詳しくお話する。
これからのサラリーマンと呼ばれる人は2極化していくと思う。
今までのように「安ければ安いだけいい」という風に経営者に思われながら、今よりももっと安い給料で働く人たち。
年収300万以下で働く人たちの人口に対する割合はじわりじわりと増えていく。

一方で、青天井の人たち。
経営者が自分と同額、もしかしたら、それ以上に払ってでもうちの会社にいてほしいと思わせる、準経営者級、パートナー的なサラリーマン。
私がお会いする中小企業でもすでにそのような現象が起こっている。

社長が絶対に手放したくないこの社員の給料は中小企業にいながら、上場企業のサラリーマンの上をいく。
通勤だって、車通勤30分以内。中小企業ならではの地元エリア。男性女性にかかわらず、こんな人材は身近にたくさん存在しているのだ。

同じ年齢30歳。昔は、平均給与というものが参考になった。
今は平均値が全く意味をなさない時代。年齢で給料が決まる割合はどんどん少なくなっている。
今の規定概念を取っ払って、焦ってほしい。
今の定年間近の上司たちと同じような退職金はないと思ってほしい。
今日から稼ぐことを意識してほしい。あなたの給料は、あなたの考え方ひとつで青天井になるのだから。

青天井、これにあなたは挑む覚悟があるか?

ちょっと、いい話ばかりしましたが(笑)まとめとして、一方で責任という話をしたい。

モノを買う時のことを考えてほしい。
安くって、超お買い得で手にした商品。使っていたら数日で壊れた。もしくは自分が思っていたようなクオリティではなかった。
それでも人は「まあ、安かったから」と思う。
高いけど、今の自分には必要だし、価値がある!と奮発して買ったのに同じ結果だった、感情は全く別のものになるはずだ。

人の給料も、会社にとってはコスト。
高いコストとして、給料を支払うからには期待されるこれからの成果もあるし、こちらからしたら責任がある。
さらなるチャレンジと努力を怠ることはできない。
また、青天井の給料は、成果がでなければ、簡単に急降下するリスクもあるという覚悟を持たなければいけない。

現実、急に半分になったりする会社は少ないと思うが、それくらいの覚悟で仕事に向き合うので、仕事はどんどん厳しい、レベルの高いものになる。
その対価としての給料である。

また人は嫌なもので、上げてもらった給料にいつかは慣れる。これは仕方ない。
そして、もっと上げてほしいと思う。これもいい。
でも上げてほしいというならば、それなりのさらなる成果と貢献をしなければ思う資格がなく、自分は年功序列的な給与体系のレールにはいないことを厳しく戒めなければならない。

55歳で一定割合、給与がカットされるような定年退職前にプチリタイア的な給与体系を取り入れている会社がある。
その会社の幹部が「今までこんなに会社に貢献してきたのに・・・」とぼやいていた。
今までどれだけ貢献してきたかはわからないが、それはその時に給料だったり賞与でもらってきたはずなのに、50代後半になって、過去の栄光を持ち出して、そんな風にいうなんて、なんてかわいそうな人なんだろうと心の中で私は思った。
過去の栄光を担保にして、50代後半の幹部に高い給料を払い続けるなら、優秀な若手、期待の30代社員に成果連動でインセンティブをあげるような会社がこれからどんどん増えるのでは?とも思う。

今過渡期だと思う。
退職金も私はいらない。退職金の意味がわからない。あれは何?(笑)
昔のようにボーナスをあてにして住宅ローンを組む人はほとんどいなくなった。
賞与なんてどうなるかわからないという意識はこの数年で常識になった。

これからは50歳、長くても55歳までで、住宅ローンが終わるような人生設計(これから日本の不動産の価値もどんどん下がるからちょうどバランスもとれる(笑))、退職金や年金をあてにしないて、老後の生活設計をすることが常識になる時代がくると思う。
青天井、これにあなたは挑む覚悟があるか?

旅費を上手に抑えるには

海外旅行に行く際、頭を悩ます要因の一つとなるのが「旅費」です。特に最近は、燃料サーチャージの高騰により、航空券の料金が跳ね上がっています。

空港

私事ですが、先日、家族と旅行に行くために旅行会社を通じて航空券とホテルの手配をしました。行き先はアメリカ方面だったのですが、ホテル代と航空券本体の代金を合わせた金額の4割に相当する金額が燃料サーチャージとして持っていかれていました。

そのことが書かれた明細書を見て、思わず泡を吹いて倒れそうになりました。そんなことはどうでもいいですね、すみません。

このように航空券代の高騰化を受け、今注目されているのが「LCC」と呼ばれる格安航空会社です。
「そんな言葉、聞いたことがない」という人はさすがに少ないとは思います。では、LCCのあれこれについて、お話させていただきます。

そもそも、LCCって何?

LCCという言葉は聞いたことがある、と言う人は多いかと思いますが、それが何なのかを的確に説明できる、と言う人は少ないと思います。「安いってことはわかるのだけど~」ともじもじしてしまうのが普通でしょう。

LCCとは「Low Cost Career」(ローコストキャリア)の略で、日本語に直すと「格安航空会社」です。文字通り、従来の航空会社に比べて、格安の値段で輸送を行っている航空会社のことを総称してこう呼びます。

アメリカやヨーロッパなどでは、国土が広いため、国内間の移動に飛行機を使う機会が日本に比べ格段に多く、早くからLCCは発達してきました。それについて話すと長くなってしまうので、日本においてはどうだったのか、ということについて話を進めましょう。

飛行機

日本においては、2007年にオーストラリアの航空会社・カンタス航空の子会社であるジェットスター航空がLCCとしては初めて定期便の乗り入れを始めました。その後、日本国内でも全日空の出資でピーチ・アビエーションやバニラエアなどのLCCが設立され、またさまざまな国のLCCが乗り入れるなど、LCCが本格的に認知される時代が到来しました。

LCCってどうして安いの?

たいていの人が抱くイメージとして「LCC=運賃が安い」というものがあると思います。私も、街頭で「LCCについてどう思いますか?」と聞かれたら即座に「安い?」と答えてしまうでしょう。

では、LCCの運賃はなぜ安いのでしょうか?それには、以下のような理由があげられます。

使用する機体をすべて統一している

普通の航空会社(専門用語では「レガシーキャリア」というらしいです。以下において、この表現を使いたいと思います)では、就航する路線に応じて、さまざまな機体を使っています。

これに対し、LCCは基本的にすべての路線で同じ種類の機体を使っています。このことにより、「整備にかかるコストを抑えられる」「パイロットのライセンスの管理にコストがかからない」(※)という効果があります。
※パイロットのライセンスは、航空機の種類ごとに発行されます。たとえば「ボーイング737」を操縦するには、そのためのライセンスを持っていなくてはいけません。

座席数を多くしている

LCCに乗ったことがある人ならわかると思うのですが、基本的に座席の配列を一言で表すと「みっちみち」です。つまり、前の座席との間隔が狭く、大柄の人だったらひざが前の座席についてしまうのではないかというくらい狭くなっています。
これは、1回の飛行で運べる乗客を少しでも増やすためです。

機内設備にお金をかけない

レガシーキャリアの飛行機では、座席にモニターがついていたり、ヘッドフォンの接続口があったり、座席にある程度お金がかけられています。しかし、LCCではモニターやヘッドフォンの接続口といったものが一切ありません。このことで、メンテナンス代を削減できるという効果があります。

基本的に無料サービスをしない

レガシーキャリアでは、飛行時間にもよりますが機内食が出ます。しかし、LCCでは機内食は基本的に出ません。

「お腹すいた・・・」と思ったときは、有料の機内販売を利用することになります。しかし、種類も少ない上に安くないので、LCCに乗るときは基本的にしっかりご飯を食べて、おやつと飲み物は買っておきましょう。

以上のような「徹底したコスト削減」のための方策により、LCCはコストを徹底的に抑えた運営を行うことができています。そのため、運賃を安くすすることができた、という結論になります。

機内食

LCCのメリットとデメリットについて

では、LCCのメリットとデメリットにはいったいどんなものがあるのでしょうか?解説しましょう。

LCCのメリット

運賃が安い
LCCを選ぶ人のほとんどがこの「運賃が安い」という理由で選んでいると思います。特に、「リピーター」と呼ばれる、「1つの国に何度も行っている人」ほど、LCCを選ぶ傾向にあるようです。慣れていれば、運賃が安いほうがいい、というのは一理あるかもしれません。

機材が新しい
LCCは新しく設立された会社が多いので、基本的に新しい機体が多いです。機体は新しければ新しいほど安全性が高いので、機体が原因のトラブルに巻き込まれたくない、という人にはおすすめかもしれません。

片道切符でも安い
レガシーキャリアの航空券は、往復切符と片道切符の料金があまり変わらない、という場合もあります。これに対して、LCCは基本的に片道ベースで料金を策定しているので、片道だけ使う、という場合でもとんでもなく割高にはなりません。

LCCのデメリット

何をするにもお金がかかる
コスト削減のために、あらゆるサービスを省いているのが実情です。そのため、機内で何かを食べたいと思ったら有料の機内販売に頼るか、自分で事前に買って持ち込むかしなければいけません。また、スーツケースを預けるにも、別途料金が必要になる会社もあります。サービスを望むなら、それ相応のお金がかかるのです。

座席が狭い
輸送効率を上げるため、安全が確保される限界地まで客席を作っています。そのため、前の座席との間隔が狭く、客席はかなり狭いです。小柄な体型の人ならともかく、大柄の人にはかなりつらいでしょう。

マイレージが貯まらない
レガシーキャリアではたいていマイレージが貯まりますが、LCCにはマイレージサービスは存在しません。「マイルを貯めて次の旅行に・・・」という願望があるなら、LCCではなくレガシーキャリアを選択したほうが無難でしょう。

時間に厳しい
レガシーキャリアでは、少しくらいチェックイン終了時間に遅れてしまったとしても、融通を利かせてくれます。しかし、LCCにそんな言い訳は通用しません。

私が聞いたところでは、「空港までバスで行くつもりで乗ったら渋滞に巻き込まれてチェックイン修了時刻に10分遅れてしまった。カウンターにいったら“チェックインは10分前に修了しております"とだけいわれ、にべもなかった。仕方が無いので、空港中の日本就航便がある航空会社のカウンターを回って、何とか翌日の航空券を確保した」という背筋が寒くなる話もあります。

このように、時間に遅れる人には理由が何であれ容赦ないのがLCC。普段から「自分は遅刻魔」と自覚している人は、LCCの利用は控えたほうがいいかもしれません。利用したいなら、時間通りに行動する努力をしましょう。
何かあったときの対応に不安が残る
LCCでは自社便が欠航や遅延した場合のアフターケアというものがまったくありません。欠航した場合でも、代わりの飛行機は自分で手配しなければいけないし、遅延したおかげで次の飛行機に乗り継げなかったとしても、それは自己責任で片付けられてしまいます。

レガシーキャリアなら最大限の対処をしてくれるところでしょうけど、LCCではそういうケアがないのです。海外旅行がはじめて、お年寄りや子供など体力に不安がある人がいる、などの場合は、レガシーキャリアを選んでおいたほうが無難です。

パスポート

既存会社と賢く使い分ける

以上、LCCについて知っておいたほうがいいところをまとめてみました。どうしても飛行機の話題が好きなので、真剣に語ってしまいます。

最後に、私のLCC体験についてお話しておきます。一度、個人的な用事でソウルに行くことがあり、航空券とホテルがパックになったツアーの手配をしました。

そのときは、学校が夏休みの時期だったので、大韓航空やアシアナ航空などを使うツアーは一杯で、LCCのチェジュ航空を使うツアーがあいていたので申し込みました。初めてのLCCということで、「期待半分、不安半分」といった心境で行ったのですが、思ったより悪くなかったです。

ただ、チェックインにえらく時間がかかったので、「これは2時間前どころか3時間前に来たほうがいいな」と思ったことと、座席はやはり狭いので「我慢できてソウル(2時間くらい)までだな」と思ったことを覚えています。

LCCのデメリットについてかなり詳しく書いてしまったので、「LCCは使わないほうがいい」という雰囲気になってしまいましたが、そんなことはありません。

旅行費用を安く抑えて、その分現地でぱーっと遊びたい、という人には選択肢の一つとしてありだと思います。よく考えて、賢く利用するのがよいかもしれません。

著者:野本理恵

経営コンサルタント
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