20歳の頃を振り返ってみる
20年で大きな決断というのは、何回あっただろうか?私は、片手で数えるくらいだと思う。
20年やそこらではあまり大きな決断をする局面に立たない。
余談だが、20歳から30歳までで、結婚して、子供を産んで、転職して、離婚して、住宅ローンを背負ってマンションを購入した私。
我ながら激動の決断の連続。
そんなに急いで、早死にするんじゃないの?と自分で思う。
しかし、直近10年でこんな激動の、楽しい決断の連続を、何の後悔もなくできたのも、20歳までのプレ決断の賜物だと考えている。
今回のテーマだが、「決定の数が人生を決める」である。
20歳までには、あまり大きな決断の局面がないのは、先ほども言ったとおりだが、小さな決定、日々自分で決めることはとても多い。
子供のころから始まって、20歳になるまで、今日着ていく服はなにを着ようか?今日はだれと遊ぼうか?部活は何に入ろうか?進学先はどこにしようか?そもそも大学に行くべきか?
20年は小さな決定の積み重ね
幼い子供のために親が朝、着ていく服を準備するという話を聞いたことがある。小学校低学年まで親同伴(ママ友)で遊ぶことがある。
塾が忙しいから部活は文化部がいいじゃないか、あの部活は評判が悪いから入らない方がいいという親がいる。
進学先、大学へ進むべきか。
うちの子は、絶対浪人するから高校から大学の付属にいれたほうがいいと言う親がいる。
私は、学習塾で小学生、中学生を教えていたので、多くの親御さんにも接し、また自分も1人の親になって思うのだが、あまりにも子供に決定させない親が多い。
塾の講師をしていた時、中学生の選抜クラスを担当していたことがあった。
少数精鋭の7・8人くらいのクラスで偏差値70オーバーの国立、早慶志望のクラスだった。
授業は、19時くらいから始まるのだが、その前に先生たちが教室を掃除しておく。
ちょうど掃除の時にそこを掃除した先生が、たまたま換気して、窓を開けたままにしていたらしい。
私が19時になって、そのクラスにいくと、窓は空いたまま、生徒たちは決められた席にきちんと座っている。
これは12月の話である。
しかも着てきたコートはキチンと脱いで綺麗に畳んで、空いている席に置かれている。
もう一度言うが、12月である!
彼らは、明らかに私より高学歴になるであろう、偏差値70オーバーの少数精鋭である!
思わず、私は、「寒くないの?」と聞いた。
すると生徒たちは「寒いです」と言った。
じゃあ、窓閉めればいいじゃん!せめて、コート脱ぐなよ!こちらの落ち度で窓は開いていたのだが、私は結局この日早慶の過去問を1問も解かずに「お前たちは、生きる力が弱すぎる!」と50分説教し続けた・・・。
本当にあった怖い話である。
これは衝撃的すぎて、今でもチャンスがあると経営者の方とお話するのだが、このまま大人になった社員がゴロゴロいる。
業種変わってコンサルタントをしている今も、変な共感を経営者の方から得られるのである。
自分の20年間の決定の数々を振り返る
過ぎてしまったことを悔やんでも仕方ない。ここまで読んで「うちの親もそうだった」「決められたレールの上を歩いてきた」と嘆いても仕方ない。
親のせいや周りの大人たちのせいにしたまま実社会にでてはいけない。
そのままその対象は上司や会社の環境、所属している部署のせいにしてしまう。
矛盾するようだが、30歳を超えて、年長者のいうことは本当に当たっているなと思う。
親から言われた苦言を今更かみしめることがある。
でもそれに従ったのも、従わなかったのもすべて自分のせいである。
自分の20年間をたな卸して、マイナスの点数をプラスにするためには、まずこのスタート地点に立つ必要がある。
自分が決めて行ったことで失敗したとしてもそれは失敗ではなく学びになり、第一志望の大学に落ちたり、実社会にでて致命的なミスをしてクビになっても命はとられやしない。
誰かに押し付けられたことを「押し付けられた」と思いながら失敗したときほど、ネガティブなマイナス点数になっていく。
とある経営者から、社員の親が会社に乗り込んできたという話を聞いたことがある。
親に乗り込ませた子供が悪い。
大人になるということ、実社会にでるということは自己責任でケツを持つということ。
言葉が汚い、でもまず、20年の自分の人生のケツを持とう。
あなたの20年間を10点満点でツイてる(ラッキー)度を6点とした場合、マイナスにした4点は、自分が招いた4点である。
もしかしたら、自分で決定できなかったことの言い訳であったり、決定を諦めて、誰かの言うがままに通過してしまったあの時をマイナスとカウントしてしまっているのではないだろうか。
私の周りにそのまま30歳になった人たちがいる。その人たちは、自分で決定したくせに決定する癖がなく、他人の決定に従ったふりをする。
わかりづらいかもしれないが、30歳になって、親のようにあなたの人生や仕事の方向性を決めてくれる人は会社にはいない。
本当に愛情をもって、あなたにこうすべきと言ってくれる人は、実社会では極端に少なくなる。それなのに、決められてもいないのに、「押し付けられているフリ」をして、逃げたり愚痴を行ったりしている。
開き直って、この会社には自分を生かせる環境がないと言ってみたりする。
そうなりたくないと思った瞬間に、今すぐ20年間の決定の棚卸をして、自分の決定の積み重ねのスタートに立ち返るべきで。
そういう自分も常に全力疾走の前ばかり見ている人生なので、時に立ち止まり振り返り自身の決定の積み重ねに自画自賛するのである。
旅費を上手に抑えるには
海外旅行に行く際、頭を悩ます要因の一つとなるのが「旅費」です。特に最近は、燃料サーチャージの高騰により、航空券の料金が跳ね上がっています。私事ですが、先日、家族と旅行に行くために旅行会社を通じて航空券とホテルの手配をしました。行き先はアメリカ方面だったのですが、ホテル代と航空券本体の代金を合わせた金額の4割に相当する金額が燃料サーチャージとして持っていかれていました。
そのことが書かれた明細書を見て、思わず泡を吹いて倒れそうになりました。そんなことはどうでもいいですね、すみません。
そもそも、LCCって何?
LCCという言葉は聞いたことがある、と言う人は多いかと思いますが、それが何なのかを的確に説明できる、と言う人は少ないと思います。「安いってことはわかるのだけど~」ともじもじしてしまうのが普通でしょう。
LCCとは「Low Cost Career」(ローコストキャリア)の略で、日本語に直すと「格安航空会社」です。文字通り、従来の航空会社に比べて、格安の値段で輸送を行っている航空会社のことを総称してこう呼びます。
アメリカやヨーロッパなどでは、国土が広いため、国内間の移動に飛行機を使う機会が日本に比べ格段に多く、早くからLCCは発達してきました。それについて話すと長くなってしまうので、日本においてはどうだったのか、ということについて話を進めましょう。
日本においては、2007年にオーストラリアの航空会社・カンタス航空の子会社であるジェットスター航空がLCCとしては初めて定期便の乗り入れを始めました。その後、日本国内でも全日空の出資でピーチ・アビエーションやバニラエアなどのLCCが設立され、またさまざまな国のLCCが乗り入れるなど、LCCが本格的に認知される時代が到来しました。
LCCってどうして安いの?
たいていの人が抱くイメージとして「LCC=運賃が安い」というものがあると思います。私も、街頭で「LCCについてどう思いますか?」と聞かれたら即座に「安い?」と答えてしまうでしょう。では、LCCの運賃はなぜ安いのでしょうか?それには、以下のような理由があげられます。
使用する機体をすべて統一している
普通の航空会社(専門用語では「レガシーキャリア」というらしいです。以下において、この表現を使いたいと思います)では、就航する路線に応じて、さまざまな機体を使っています。これに対し、LCCは基本的にすべての路線で同じ種類の機体を使っています。このことにより、「整備にかかるコストを抑えられる」「パイロットのライセンスの管理にコストがかからない」(※)という効果があります。
※パイロットのライセンスは、航空機の種類ごとに発行されます。たとえば「ボーイング737」を操縦するには、そのためのライセンスを持っていなくてはいけません。
座席数を多くしている
LCCに乗ったことがある人ならわかると思うのですが、基本的に座席の配列を一言で表すと「みっちみち」です。つまり、前の座席との間隔が狭く、大柄の人だったらひざが前の座席についてしまうのではないかというくらい狭くなっています。機内設備にお金をかけない
レガシーキャリアの飛行機では、座席にモニターがついていたり、ヘッドフォンの接続口があったり、座席にある程度お金がかけられています。しかし、LCCではモニターやヘッドフォンの接続口といったものが一切ありません。このことで、メンテナンス代を削減できるという効果があります。基本的に無料サービスをしない
レガシーキャリアでは、飛行時間にもよりますが機内食が出ます。しかし、LCCでは機内食は基本的に出ません。以上のような「徹底したコスト削減」のための方策により、LCCはコストを徹底的に抑えた運営を行うことができています。そのため、運賃を安くすすることができた、という結論になります。
LCCのメリットとデメリットについて
では、LCCのメリットとデメリットにはいったいどんなものがあるのでしょうか?解説しましょう。LCCのメリット
LCCを選ぶ人のほとんどがこの「運賃が安い」という理由で選んでいると思います。特に、「リピーター」と呼ばれる、「1つの国に何度も行っている人」ほど、LCCを選ぶ傾向にあるようです。慣れていれば、運賃が安いほうがいい、というのは一理あるかもしれません。 機材が新しい
LCCは新しく設立された会社が多いので、基本的に新しい機体が多いです。機体は新しければ新しいほど安全性が高いので、機体が原因のトラブルに巻き込まれたくない、という人にはおすすめかもしれません。 片道切符でも安い
レガシーキャリアの航空券は、往復切符と片道切符の料金があまり変わらない、という場合もあります。これに対して、LCCは基本的に片道ベースで料金を策定しているので、片道だけ使う、という場合でもとんでもなく割高にはなりません。
LCCのデメリット
コスト削減のために、あらゆるサービスを省いているのが実情です。そのため、機内で何かを食べたいと思ったら有料の機内販売に頼るか、自分で事前に買って持ち込むかしなければいけません。また、スーツケースを預けるにも、別途料金が必要になる会社もあります。サービスを望むなら、それ相応のお金がかかるのです。 座席が狭い
輸送効率を上げるため、安全が確保される限界地まで客席を作っています。そのため、前の座席との間隔が狭く、客席はかなり狭いです。小柄な体型の人ならともかく、大柄の人にはかなりつらいでしょう。 マイレージが貯まらない
レガシーキャリアではたいていマイレージが貯まりますが、LCCにはマイレージサービスは存在しません。「マイルを貯めて次の旅行に・・・」という願望があるなら、LCCではなくレガシーキャリアを選択したほうが無難でしょう。 時間に厳しい
レガシーキャリアでは、少しくらいチェックイン終了時間に遅れてしまったとしても、融通を利かせてくれます。しかし、LCCにそんな言い訳は通用しません。
私が聞いたところでは、「空港までバスで行くつもりで乗ったら渋滞に巻き込まれてチェックイン修了時刻に10分遅れてしまった。カウンターにいったら“チェックインは10分前に修了しております"とだけいわれ、にべもなかった。仕方が無いので、空港中の日本就航便がある航空会社のカウンターを回って、何とか翌日の航空券を確保した」という背筋が寒くなる話もあります。
LCCでは自社便が欠航や遅延した場合のアフターケアというものがまったくありません。欠航した場合でも、代わりの飛行機は自分で手配しなければいけないし、遅延したおかげで次の飛行機に乗り継げなかったとしても、それは自己責任で片付けられてしまいます。
レガシーキャリアなら最大限の対処をしてくれるところでしょうけど、LCCではそういうケアがないのです。海外旅行がはじめて、お年寄りや子供など体力に不安がある人がいる、などの場合は、レガシーキャリアを選んでおいたほうが無難です。
既存会社と賢く使い分ける
以上、LCCについて知っておいたほうがいいところをまとめてみました。どうしても飛行機の話題が好きなので、真剣に語ってしまいます。最後に、私のLCC体験についてお話しておきます。一度、個人的な用事でソウルに行くことがあり、航空券とホテルがパックになったツアーの手配をしました。
そのときは、学校が夏休みの時期だったので、大韓航空やアシアナ航空などを使うツアーは一杯で、LCCのチェジュ航空を使うツアーがあいていたので申し込みました。初めてのLCCということで、「期待半分、不安半分」といった心境で行ったのですが、思ったより悪くなかったです。
ただ、チェックインにえらく時間がかかったので、「これは2時間前どころか3時間前に来たほうがいいな」と思ったことと、座席はやはり狭いので「我慢できてソウル(2時間くらい)までだな」と思ったことを覚えています。
LCCのデメリットについてかなり詳しく書いてしまったので、「LCCは使わないほうがいい」という雰囲気になってしまいましたが、そんなことはありません。
旅行費用を安く抑えて、その分現地でぱーっと遊びたい、という人には選択肢の一つとしてありだと思います。よく考えて、賢く利用するのがよいかもしれません。