キャリアプランの大前提
先日、知り合いから相談を受けて女子大生の就職相談に乗ってほしいと言われ、色々とお話する機会があった。 彼女は学歴も素晴らしいし、色々と将来についても考えていて、私の学生時代とはえらい違いだと思った。その彼女は「今の大学で学んだことを生かして、コンサルタントとして仕事をしたい」と言った。
ほかにも色々聞いたし、非常に長いメールもいただいたのだが、私はその点がとても気になった。
まず、私もコンサルタントって名乗っている。しかしできれば、他にいい職業名を考えて変えたいと思っている。
今の時代、証券会社の営業社員も名刺には「コンサルタント」と書いてある。資格もいらない、誰でも名乗れる。石を投げればコンサルタントにあたる的なお手軽さである。
「大学で学んだことを生かして」?
正直、大学で学んだことはほとんど役にたたないと思った方がいい。
もちろん学歴はないよりはいい。高卒よりはいい。でも役にはたたない。特に大学では。
大学院に進んで、理系で何かに特化して研究をかなり進めたとか・・・(ただし、それについて、私は文系だし、大学卒なのでわからない)。
しかし、4年間の学生生活で学んだこと。それは大学の偏差値ではなく、そもそも大学はベーシックな部分であり、社会人になって必死でやろうと思えば1か月くらいで学べてしまうような4年間だったりするのだ。
私の周り、学部で勉強したことを役に立てて仕事している人・・・いない。そんなもんだと思う。学歴は看板くらいのもんで、誰かに「どこの大学ですか?」と聞かれたときに、言って恥ずかしくない程度の大学だったらいいね。という感じだ。
恥ずかしいというのも個人の価値観なので、自己満足の世界である。あまり卒業大学も聞かれなくなってきたが、たまに「大した大学じゃないんで・・・」と言って明かさない人がいる。学費がもったいないと思う(笑)。
だからといって、学生生活をおろそかにしたらいいということで全くない。
全く逆の発想にたってほしい。
「今、自分が学んだことや、自分の能力をベースに」キャリアを考えないでほしいということだ。
大学時代もしっかり学んで(私は学んでいないので・・・)、さらに!もっとやれる!と思ってほしい。
これからやろう!と思ってほしい。それが本テーマである「今ある資源から考えない」ということ。
もっというと、できない理由を、今の自分にしてはいけない。
「文系だから、こんな仕事は難しい」「今の学歴だと、こんな企業は無理だろう」「将来はこのくらいの収入がほしいけど…」というように。「けど・・・今の自分は」と思ってはいけない。
怖いもの知らずくらいに他の人に言ったら「馬鹿じゃないの?」と思われるくらいでいい。
今の資源からキャリアプランを考えない。
今の自分は今、身を置いている環境に相当した能力のはず。
これからの職業人生はこれからの自分が創るのだから、能力も条件もなくて当たり前。
このベースにたって20代を過ごした人は、私の周りにも沢山いる。30代でびっくりするような人生を歩んでいる人はこのタイプ。
海外で活躍していたり、20代で起業して、経営者として従業員を雇用するまでになっていたり。なんで、この人が?とかみんなが思う、そういう人たち。
きっと、やろうと思ったときは周りの人に「馬鹿じゃないの?」と思われた人たちだろう。
今はFacebookとかで小~大学生時代の同級生とかにヒットして「えー!」っていう今を知ることもできて面白い。30代で既にここまで違うのか。意外に学生時代に輝いている人って普通だったり、しょぼくれてたりする(笑)
走りながら考える
大事なことは、想うこと。そして、走り出すこと。やってみる。20代での失敗や失うものがあるとしてもこれからの30代、40代に比べれば、痛さはたいしたことがない。
私も20代の時には思えなかったが、30代になって、そんな気がしているのだ。
結婚して、子供ができて、親が歳とって介護が必要だったり。人生は、どんどん守るものが多くなる。ジャンプするなら早い方がいい。失敗も早い方がいい。
だから、今迷っているものがあれば、今すぐやったほうがいい。
今になってそんなこと思って、私も日々の仕事のほかに「書く」ということをスタートした。始めたら、また違った悩みや見えてくる世界がある。そしたら、また修正して、またやってみる。
そして、私は「書く」という小さなチャレンジをした今、もっと大きなチャレンジがしたくてうずうずしている。小さなチャレンジでも躊躇して、ぐずぐずしていたら、どんどん足が重たくなり、結局何もできずにおばあちゃんになっていたかもしれない。
ただ、チャレンジしっぱなし、走りっぱなしだといけない。壁にぶつかってしまうのもいいが、都度走りながら「考える」そして、修正する。この柔軟な対応も20代が一番適正だと思う。
私自身、22歳で大学を卒業したときに、まさかこんな人生になるとは思わなかった(笑)
軸はぶれていない、自分が大切にしたいことだけ大切にしながら、環境に合わせて、変化したり、チャレンジしたり、そうやって、走りながらの今33歳。
これから、さらにジャンプする予定だが、そんなチャレンジができるのは、20代で嫌って程チャレンジしてきたからだと思う。チャレンジなんてありきたりの言葉だが、20代でチャレンジできない人が30代でチャレンジできるだろうか。
最後に、冒頭の彼女は何社も内定をもらったあと、大手企業に就職した。〇〇コンサルティング業務を行うらしい。優秀でまじめな彼女だから当然だと思ったが。
「あとは、卒業までに、IT〇〇という資格の取得をして、入社に備えて勉強したいと思います!」とメールの最後に。まじめだ・・・
必須資格なのかわからないが、まったく私のアドバイスは届いていなかったような(笑)
就職決まって、残された学生生活があれば、行ってみたい国にリュックひとつで行ってみたら?私はフランス・イタリア・ドイツへ20日くらい行った。今考えると東南アジアとか、もっと行先を吟味すればよかったが、資格の勉強をするよりは有意義だったと思う。
今の自分の延長線上で、キャリアプランを描いても面白くない。
走りながら、考えよう。
大きくジャンプ!!
旅費を上手に抑えるには
海外旅行に行く際、頭を悩ます要因の一つとなるのが「旅費」です。特に最近は、燃料サーチャージの高騰により、航空券の料金が跳ね上がっています。私事ですが、先日、家族と旅行に行くために旅行会社を通じて航空券とホテルの手配をしました。行き先はアメリカ方面だったのですが、ホテル代と航空券本体の代金を合わせた金額の4割に相当する金額が燃料サーチャージとして持っていかれていました。
そのことが書かれた明細書を見て、思わず泡を吹いて倒れそうになりました。そんなことはどうでもいいですね、すみません。
そもそも、LCCって何?
LCCという言葉は聞いたことがある、と言う人は多いかと思いますが、それが何なのかを的確に説明できる、と言う人は少ないと思います。「安いってことはわかるのだけど~」ともじもじしてしまうのが普通でしょう。
LCCとは「Low Cost Career」(ローコストキャリア)の略で、日本語に直すと「格安航空会社」です。文字通り、従来の航空会社に比べて、格安の値段で輸送を行っている航空会社のことを総称してこう呼びます。
アメリカやヨーロッパなどでは、国土が広いため、国内間の移動に飛行機を使う機会が日本に比べ格段に多く、早くからLCCは発達してきました。それについて話すと長くなってしまうので、日本においてはどうだったのか、ということについて話を進めましょう。
日本においては、2007年にオーストラリアの航空会社・カンタス航空の子会社であるジェットスター航空がLCCとしては初めて定期便の乗り入れを始めました。その後、日本国内でも全日空の出資でピーチ・アビエーションやバニラエアなどのLCCが設立され、またさまざまな国のLCCが乗り入れるなど、LCCが本格的に認知される時代が到来しました。
LCCってどうして安いの?
たいていの人が抱くイメージとして「LCC=運賃が安い」というものがあると思います。私も、街頭で「LCCについてどう思いますか?」と聞かれたら即座に「安い?」と答えてしまうでしょう。では、LCCの運賃はなぜ安いのでしょうか?それには、以下のような理由があげられます。
使用する機体をすべて統一している
普通の航空会社(専門用語では「レガシーキャリア」というらしいです。以下において、この表現を使いたいと思います)では、就航する路線に応じて、さまざまな機体を使っています。これに対し、LCCは基本的にすべての路線で同じ種類の機体を使っています。このことにより、「整備にかかるコストを抑えられる」「パイロットのライセンスの管理にコストがかからない」(※)という効果があります。
※パイロットのライセンスは、航空機の種類ごとに発行されます。たとえば「ボーイング737」を操縦するには、そのためのライセンスを持っていなくてはいけません。
座席数を多くしている
LCCに乗ったことがある人ならわかると思うのですが、基本的に座席の配列を一言で表すと「みっちみち」です。つまり、前の座席との間隔が狭く、大柄の人だったらひざが前の座席についてしまうのではないかというくらい狭くなっています。機内設備にお金をかけない
レガシーキャリアの飛行機では、座席にモニターがついていたり、ヘッドフォンの接続口があったり、座席にある程度お金がかけられています。しかし、LCCではモニターやヘッドフォンの接続口といったものが一切ありません。このことで、メンテナンス代を削減できるという効果があります。基本的に無料サービスをしない
レガシーキャリアでは、飛行時間にもよりますが機内食が出ます。しかし、LCCでは機内食は基本的に出ません。以上のような「徹底したコスト削減」のための方策により、LCCはコストを徹底的に抑えた運営を行うことができています。そのため、運賃を安くすすることができた、という結論になります。
LCCのメリットとデメリットについて
では、LCCのメリットとデメリットにはいったいどんなものがあるのでしょうか?解説しましょう。LCCのメリット
LCCを選ぶ人のほとんどがこの「運賃が安い」という理由で選んでいると思います。特に、「リピーター」と呼ばれる、「1つの国に何度も行っている人」ほど、LCCを選ぶ傾向にあるようです。慣れていれば、運賃が安いほうがいい、というのは一理あるかもしれません。 機材が新しい
LCCは新しく設立された会社が多いので、基本的に新しい機体が多いです。機体は新しければ新しいほど安全性が高いので、機体が原因のトラブルに巻き込まれたくない、という人にはおすすめかもしれません。 片道切符でも安い
レガシーキャリアの航空券は、往復切符と片道切符の料金があまり変わらない、という場合もあります。これに対して、LCCは基本的に片道ベースで料金を策定しているので、片道だけ使う、という場合でもとんでもなく割高にはなりません。
LCCのデメリット
コスト削減のために、あらゆるサービスを省いているのが実情です。そのため、機内で何かを食べたいと思ったら有料の機内販売に頼るか、自分で事前に買って持ち込むかしなければいけません。また、スーツケースを預けるにも、別途料金が必要になる会社もあります。サービスを望むなら、それ相応のお金がかかるのです。 座席が狭い
輸送効率を上げるため、安全が確保される限界地まで客席を作っています。そのため、前の座席との間隔が狭く、客席はかなり狭いです。小柄な体型の人ならともかく、大柄の人にはかなりつらいでしょう。 マイレージが貯まらない
レガシーキャリアではたいていマイレージが貯まりますが、LCCにはマイレージサービスは存在しません。「マイルを貯めて次の旅行に・・・」という願望があるなら、LCCではなくレガシーキャリアを選択したほうが無難でしょう。 時間に厳しい
レガシーキャリアでは、少しくらいチェックイン終了時間に遅れてしまったとしても、融通を利かせてくれます。しかし、LCCにそんな言い訳は通用しません。
私が聞いたところでは、「空港までバスで行くつもりで乗ったら渋滞に巻き込まれてチェックイン修了時刻に10分遅れてしまった。カウンターにいったら“チェックインは10分前に修了しております"とだけいわれ、にべもなかった。仕方が無いので、空港中の日本就航便がある航空会社のカウンターを回って、何とか翌日の航空券を確保した」という背筋が寒くなる話もあります。
LCCでは自社便が欠航や遅延した場合のアフターケアというものがまったくありません。欠航した場合でも、代わりの飛行機は自分で手配しなければいけないし、遅延したおかげで次の飛行機に乗り継げなかったとしても、それは自己責任で片付けられてしまいます。
レガシーキャリアなら最大限の対処をしてくれるところでしょうけど、LCCではそういうケアがないのです。海外旅行がはじめて、お年寄りや子供など体力に不安がある人がいる、などの場合は、レガシーキャリアを選んでおいたほうが無難です。
既存会社と賢く使い分ける
以上、LCCについて知っておいたほうがいいところをまとめてみました。どうしても飛行機の話題が好きなので、真剣に語ってしまいます。最後に、私のLCC体験についてお話しておきます。一度、個人的な用事でソウルに行くことがあり、航空券とホテルがパックになったツアーの手配をしました。
そのときは、学校が夏休みの時期だったので、大韓航空やアシアナ航空などを使うツアーは一杯で、LCCのチェジュ航空を使うツアーがあいていたので申し込みました。初めてのLCCということで、「期待半分、不安半分」といった心境で行ったのですが、思ったより悪くなかったです。
ただ、チェックインにえらく時間がかかったので、「これは2時間前どころか3時間前に来たほうがいいな」と思ったことと、座席はやはり狭いので「我慢できてソウル(2時間くらい)までだな」と思ったことを覚えています。
LCCのデメリットについてかなり詳しく書いてしまったので、「LCCは使わないほうがいい」という雰囲気になってしまいましたが、そんなことはありません。
旅行費用を安く抑えて、その分現地でぱーっと遊びたい、という人には選択肢の一つとしてありだと思います。よく考えて、賢く利用するのがよいかもしれません。