医療機関との付き合い方を考える
信頼できるかかりつけ医を見つける
「全体的な診療科目を診察できる街のお医者さん」を見つけることができれば一番です。一般的に大病院と比較して待ち時間も少なく済みますし、特別料金を徴収されることもないので「風邪をひいたけどちょっと長引いている」「けがをしたけど大きな治療をするか微妙」などという時に相談できる診療所を普段から探しておきましょう。
「医療モール」を活用する
街の真ん中やビジネス街などかかりつけ医を探すのが難しい場所に住んでいる場合は、「医療モール」を利用するのも一つです。例えばめまいがしていて耳鼻科か内科か迷っている症状の時に、診療所や大病院の分院が入っている医療モールなら、受付で相談し、全体的な判断を得たうえで診療科を選択することができます。かかりつけ医と大病院のいいとこどりなのが医療モールといえるでしょう。
いきなり大病院にかからない
もともと、大病院に集中する軽症の患者を地域の医療機関へと分散させるための「特別料金」だったのですが、1996年の導入から月日がたち、安心を買うなら…と平均2000-3000円の特別診療費も気にせず受診する人が増えてきました。このままではこの、特別診療費の徴収許可額も増えてしまう可能性も…。やはり、自分では治せないけど比較的軽症、という時は、かかりつけ医を利用しましょう。
保険証を持ち歩く
急な体調不良やケガの時に、保険証を持っていないと全額負担になること、後日保険証を持参して払い戻しの手続きを取ることでお金が戻ることは知っている人がいても、その金額が満額にならないことを知らない人もいるのではないでしょうか。一般的に一度全額負担したものを国保の計算で再計算するため、自分の入っている健康保険組合によってはその再計算式により自己負担金が高くなってしまうことがあるのです。身分証明書の代わりにもなりますので、保険証は普段から財布などに入れておきましょう。
薬にかかる費用を抑える
医者に処方された薬に興味を持つ
きちんと薬の処方箋を見てみると、今の自分に必要のなさそうな薬を処方されていることがあります。処方箋出しときますね、と言われた時に、どんな薬を処方してくれるのか、それを飲まないとどこまで治療効果が下がるのか、きちんと聞いてみましょう。
薬局もできるだけまとめる
内科と整形にかかっている、といった複数の診療科を受診しているケースはよくあるかと思いますが、知らないうちに同じような効果の薬を処方されていることがあります。痛み止めや、刺激防止の胃薬などが二重で処方されている場合、同じ薬局にかかっていると薬剤師さんから指摘してくれることもありますが、薬局を分けているとなかなか気づいてもら得ないかもしれません。
スイッチOTCをうまく利用する
市販薬の中でスイッチOTC薬というものが近年注目されています。これはもともと医療用医薬品として流通していた薬のうち、有効成分に効果があるものの、比較的副作用が少ない薬を、処方箋がなくても買えるように「スイッチ」されたものを指します。市販薬と処方薬の中間に位置しますがその効果は元来医療用ですので、一般薬よりも期待できます。
病院に行くほどじゃないけど、ずっと辛い、という症状がある場合、この「スイッチOTC」に該当する薬を薬剤師に選んでもらいましょう。
ジェネリック医薬品も活用する
こちらも知っている人は多くなってきていますが、医薬品には相当な開発費がかかり、その分の費用も薬に上乗せになっています。また、新薬には特許がかかっているため、他の会社が同様の薬を作ろうと思ってもこちらも相応の費用負担があります。ジェネリック医薬品は特許が切れた医薬品ではありますが、効果については十分に実証されているものばかりで、上乗せになる開発費も軽減されているのが特徴です。薬によっては半額近く押さえられる場合もありますので、常用している処方薬があるなら、ジェネリックにならないか、必ず確認する癖をつけましょう。
いつもと違うと感じたら病院へ
市販薬の方が一見安く感じますが、市販薬の風邪薬の相場が1500円~2000円で一日三回三日分から五日分です。決められた量を飲んでも効かずに結局病院へ…なんてことになれば結局高上がりに。市販薬で済まそうと思った時には大体不調のパターンがあるとは思いますが、それと何か違うと感じたら我慢せず病院へ行きましょう。