歯周病は歯をボロボロにする恐ろしい病気
歯周病は世界で一番感染者が多いと言われている病気です。この歯周病とは一体どんな病気なのでしょうか?
歯周病とは、歯周組織と呼ばれる歯茎・歯槽骨・歯根膜・セメント質に起こる疾患の事を言います。これにより、歯茎が変色し腫れ上がったり、歯槽骨や歯根膜が溶ける事により歯が抜け落ちたりします。
これは、加齢に伴うものもありますが、若くても歯が抜け落ちるという事もあります。
しかし、プラークと呼ばれる歯垢をしっかり除去するなら、歯周病にかかる可能性は低くなります。
歯をボロボロにする歯周病にかからない為には、プラークコントロールが必須になります。
なぜこれ程までに感染数が増えているのか?
先程も触れましたが、歯周病の原因となるのは『プラーク(歯垢)』です。これが口の中に多く残ると歯周病になりやすいです。
現代、歯周病にかかっている人が増加傾向にありますが、なぜ口の中にプラークが残りやすい状況になっているのでしょうか?
その理由に食生活の変化があげられます。
近年の日本の食文化を例に考えてみますと、外国の食文化が入り込んできています。いわゆる『美食』や『ファーストフード』と呼ばれるものが手軽に食べられるようになりました。外国の食事に触れる良い機会ですが、歯周病の観点から考えますとプラークを残しやすい食事と言えます。
肉を中心とした柔らかい食べ物により咀嚼回数が減ってしまいます。咀嚼回数が減ると唾液の分泌が少なくなり、『唾液の働きである歯周病菌を洗い流す』という効果が薄れてしまいます。また、糖分の多い食べ物や飲み物は歯周病菌にとってエサになってしまいます。
食生活の変化が歯周病の増加に加担してしまっているのです。
食生活の改善が歯周病対策を助ける
では、実際に歯周病対策をするならどのような食事を避ければ良いのでしょうか?
※ここであげる食生活は、決していけないとは言っていません。
摂取しすぎると歯周病になりやすくなるというものです。
柔らかい食物・ファーストフード
パン食で肉中心のいわゆる欧米スタイルの食事やファーストフードは、残念ながら歯周病になりやすい食事です。咀嚼回数が減りますし、栄養バランスもあまり良くありません。脂質や糖分が多いので歯周病菌は繁殖しやすくなってしまいます。歯槽骨の溶解がしやすい食事です。
歯にくっつきやすい食べ物
お菓子などに多く見られますが、粘着性のある歯にくっつきやすい食べ物は大量の糖分を含んでいます。こういう食べ物も咀嚼回数は少なくなりますので、歯周病対策をするなら避けたい食べ物です。
缶ジュース・お菓子
やはり原因となるは糖分の多さです。歯周病菌の繁殖を抑えたいのであれば、多飲多食を避けるとよいでしょう。
偏食
特に野菜を嫌う傾向にあると、必要な栄養素が摂取できなくなります。また食事そのものを少食で済まし、空腹分はお菓子やジュースで補うというタイプの偏食も良くないです。
栄養バランスの整った食事をしっかりとる事が大切です。
これらの、食物を摂取し過ぎると歯周病になりやすくなります。むしろ、米、野菜や魚、豆類、海藻類など中心とした『日本食』を取り入れる方が望ましいです。加えて、咀嚼回数が増えるような固い食材も良いでしょう。食事の際に噛む回数を増やす事を意識するのも良い事です。
食生活の改善と咀嚼を増やす事でしっかりと対策できる
歯周病は、放置しておく事で歯をボロボロにし失う事になりかねない病気です。しかし、決して防げないものではありません。
私達が普段から何気なく行なっている食生活が、歯周病になりやすい状況にしていた事は驚きですが、食生活を見直し改善を行なえば十分対策する事が可能です。
固い食材を取り入れた食生活にし、咀嚼回数を増やす事を意識するなら、歯周病菌にとって活動しにくい口腔環境にできます。さらに、食後のプラークコントロールもしっかりと行なう事も大切です。
歯周病にかからずに、いつまでもたくましい歯を保てるようにしたいですネ。