【入れ歯の苦労】虫歯で歯を失くす前に知っておきたいこと|トピックスファロー

  • フリーライター求人
2012年7月20日
【入れ歯の苦労】虫歯で歯を失くす前に知っておきたいこと

虫歯→放置→抜歯を繰り返すと、やがては歯が無くなってしまいます。今は優秀な入れ歯があるからいいやと思ってはいけません。入れ歯にすると予想以上に大変な思いをしなければならないのです。入れ歯にするとどんな苦労が待っているのかをお話します。

美術ライターっぽいひと
  

入れ歯は便利なものですが…

歯がボロボロと崩れてしまうほど虫歯を悪化させると、言うまでもなく歯医者さんで抜かれてしまいます。
これが1本や2本で済めばよいのですが、懲りずに虫歯を増やす→歯医者で抜歯する、この悪循環を繰り返すとやがては歯が全て無くなってしまいます。そうなるともうなす術はなく、入れ歯決定です。あなたがどんなに若くても関係ありません。晴れて、おじいちゃんおばあちゃんの仲間入りです。

…こんなの悲しすぎますよね。

それとも、

「例え入れ歯をする羽目になっても、今はいいものがあるから安心!」
「CMみたいに、ポリグリップ使えば普通に食事できるんでしょ?」
「偽物の歯でも、自分の歯と同じように噛めるから問題ない」

こんな風に思いますか?

確かに、最悪のケースとして歯を失っても、対処法がないわけではありません。
今は歯科医療技術の進歩により、外見も機能的にも優れた入れ歯があります。しかし!入れ歯にしなくて済むならそれに越したことはありません。入れ歯は確かに便利なものですが、同時にさまざまな欠点があるからです。

歯科用語では“有床義歯”といいます

入れ歯の欠点についてお話する前に、まずは入れ歯とはどんなものなのかを説明しましょう。
入れ歯は歯科用語では“有床義歯”といいます。有床義歯には、全部床義歯と局部床義歯(いわゆる総入れ歯と部分入れ歯です)の2種類があり、それぞれに以下のような特徴があります。

有床義歯の特徴

全部床義歯

  • 虫歯などにより全ての歯を喪失してしまった場合に使用される。
  • 人工歯と人工歯の土台となる義歯床で構成されている。
  • 義歯床には、健康保険が適用となるプラスチックでできたものや、適用外の金属・シリコンでできたものなど、さまざまな種類がある。

局部床義歯

  • 虫歯などで数本の歯を喪失してしまった場合(残存の歯あり)に使用される。
  • 人工歯・人工歯の土台となる義歯床・残存歯に引っ掛けて固定させるクラスプの3つから構成される。
  • 全部床義歯と同様に、義歯床の材質にはさまざまな種類がある。

入れ歯にするとこんな苦労が待っている

入れ歯は使用者が装着したときに、できるだけ快適に過ごせるように工夫が施されています。飲み物が通過するように小さな穴がたくさん開けられていたり、歯茎へのフィット感を重視して作られていたり、軽量化にこだわっていたり等。昔の入れ歯と比べると、今の入れ歯の機能性は格段にアップしたと言えるでしょう。

しかしいくら機能性がアップしたからといっても、入れ歯はしょせん入れ歯。結局のところ偽物の歯でしかありません。どんなに進化したとしても、やはり自分の体から生えてきた本物の歯にはかなわないのです。入れ歯にすると、以下のようにさまざまな苦労がつきまとうのです。

有床義歯の苦労

全部床義歯

  • 会話中や食事中に外れてしまうことがある
  • しゃべりにくい
  • 慣れるまで異物感や違和感がある
  • 食べ物の味を感じない
  • 咀嚼力が十分でなく食事に時間がかかる
  • 洗浄剤や安定剤など、お金がかかる
  • ケアに手間がかかる

局部床義歯

  • 慣れるまで異物感や違和感がある
  • クラスプをかけた残存歯に負担がかかる
  • 口を開いた時にクラスプが見えてみっともない
  • 洗浄剤や安定剤など、お金がかかる
  • ケアに手間がかかる

それでも入れ歯がいいですか?

いかがでしたでしょうか?

ここまでを読んでみて、それでも入れ歯になっていい!と思えた人はいないはずです。入れ歯にすると、こんなに多くの苦労が待っているのです。入れ歯は決して良いものではない…ということが、お分かりいただけたかと思います。

既に歯の何本か、もしくは全部を失っており、入れ歯に頼るしかないという方は仕方ありません。

しかしそうでない方は、絶対に入れ歯まっしぐらの道を歩まないでください。
日ごろから歯磨きをしっかり行う、歯医者の定期健診を受けるなどして、虫歯予防や悪化防止に努めましょう。面倒臭いかもしれませんが、こんな地道な努力の積み重ねが、入れ歯道を歩まなくてすむ一番の方法なのです。

著者:安達リス

美術ライターっぽいひと
アイコン
本にお茶、お絵かきアイテム、動植物を愛する文字書きです。いろんなものを吸収するべく趣味の範囲を超えたテーマを取材・執筆しています。中の人などいません。