自分の得意なものはなんだろうか?
フリーランスや個人事業としてすでに活動をはじめている人にとっては、答える必要もない質問になります。しかし、これからフリーランスでやっていこうと思っている人は、まず自分はなにが得意で、どんな技術をもっているかを具体的に考える必要があります。
ここを漠然としたものにしてしまうと、ブランディングがうまくいかず、クライアントに魅力が伝わりません。どんな商品を売っている店なのかわからなくなってしまうということです。
さて、自分のできることが「イラストが描ける」といったものだったとします。これでもまだ、漠然としているので、どのようなイラストが得意かを考えます。「かわいい女の子のイラストが描ける」のか「ポップなデザインができる」など細分化します。
もちろん、背景が得意な人もいれば、似顔絵が得意な人もいるかと思います。
このようにイラスト一つをとっても、自分が得意なものは細分化され、それがブランディングにつながっていきます。
ブランディングというのは、本人がすでにわかっていることを、相手にも伝えなくてはいけません。商品のよさを知っているのは、自分だけなのですから、自分で自分のことを魅力的に見せなくてはいけません。
絵が描くのが得意だから、ということだけでは、あなたの魅力は相手に伝わることはないということです。例えば、「文字の飾り付けが得意です」と具体的に示しましょう。
名刺、ホームページ、SNSは三種の神器
上記のように、自分が得意なものがわかったら、次はそれを相手に示していく作業となります。商品をもっているだけで、宣伝しなければそれはお金になることはありません。どんどんと自分の得意なこと、お金になる技術を知ってもらいましょう。このときに大切なのが、名刺やホームページ、SNSといった具体的な「なにか」を示すということです。名刺の場合、自分の名前と連絡先の他に、職業を記入しておきましょう。職業の欄は、なんでもよいです。「イラストレーター」「ライター」「役者」など、人それぞれです。そして、わかりやすいところに、自分のホームページのURLと、フェイスブックなどのSNSのURLも記載しておきましょう。QRコードなどを用意すると親切です。
ホームページは、パソコン上の名刺だと思ってください。記載できる情報が、紙よりも多いので、ここで具体的に自分の技術を示すことをおすすめします。連絡もパソコンを通してのほうがやりやすいので、個人のホームページは持つようにしてください。「写真家」を職業としたのであれば、「ギャラリー」のページをもうけるなどの工夫が大切です。
SNSの場合もホームページと同様に、連絡がしやすいという特徴があります。また、日々の活動なども更新していけるので、あなた自身の「生」の声がクライアントにつたわりやすくなります。順序でいけば、名刺→ホームページ→SNSといった感じに距離が縮まっていくイメージをもつといいかもしれません。
もちろん、SNSからあなたことを知るクライアントもいます。その場合もしっかりと考慮しておかなくてはいけません。フリーランス・個人事業になったからには、SNSはプライベートな空間ではなく、自分のブランドを確立する空間だという認識をもたなくてはいけません。
間違っても、人の悪口や、仕事の愚痴などは記載しないようにしましょう。ここで
どれだけ信頼できる人間であるかを、知ってもらうつもりでいましょう。
なりたい自分になれる。
フリーランス・個人事業というのは自分でやらなくてはならないことが、多くて大変です。しかし、だからこそなりたい自分になることが、かなうわけです。自分で自分のことをブランディングするのですから、なりたい自分をつくりあげることが可能です。うそはいけませんが、魅力的に見せる努力は、むしろするべきではないでしょうか。ブランディングで大切なのは、伝える側が一番理解していることです。フリーランス・個人事業の場合は、自分のことを自分が一番わかっている必要があります。そして売りこむときに、熱意をもてるように、なりたい自分をブランディングしてください。例えば、バリバリと仕事している自分が理想なら、そういう人になってしまえばいいのです。
人を変えるのは難しいですが、自分であれば心意気一つで案外と変えられます。まずは、遠慮なくなりたい自分を想像してください。そして、上で説明したように、具体的に自分がなにができるか考えてください。
それを名刺やホームページで紹介して、日々の活動をSNSでしっかりと構築していきましょう。見ている人はいます。いずれ、あなただけのブランドが確立していくことでしょう。 ここまでくれば、あとは「あなた」という商品は一人歩きをはじめます。真面目にしんしに仕事をこなしていれば、ブランドは確固たるものになっていきます。はじめが肝心で、あとは人による評価によってそのブランドをしっかりと伝えてもらいましょう。そうなれば、やってくる仕事も自然と、自分が望んでいたものになっていくはずです。