親知らずが生えてきた時はどう対処するべきか
親知らずには親である乳歯がないため、他の歯のように自然にかつまっすぐ生えてくる保証がありません。その為、生えてくると強い腫れや痛みを引き起こしてしまうことが多々あるものです。
また、親知らずは他の歯と違って必ず左右上下の四本すべてが生えてくるわけでなく、2~3本だけ生える人もいれば1本も生えてこない人もいるのです。
生えてこないのであれば親知らずに関連するトラブルとは完全に無縁で済むのですが、1本でも生えてくるとなると親知らずによるトラブルと無縁ではいられません。
もし親知らずが生えだしたら、どのようなことに気を付ければいいのでしょうか?
生えた本数をチェックする
親知らずへの対処の基本は生えた親知らずの本数を把握することです。親知らずの生えてくる本数には個人差があるので全く生えてこないのかどうかを正確に認識することが親知らず治療の有無を左右するのです。
親知らずのチェックは、自分一人でやるのであれば鏡だけでなく指で直接触ることが欠かせません。下の親知らずはともかく、上の親知らずは鏡で確認することが出来ないからです。
家族などにチェックしてもらう場合は口内鏡を使ってもらいましょう。出来ればペンライトも用意しておくと便利です。
生え方をチェックする
親知らずが生えてきていることを確認できたら、今度はどのように親知らずが生えてきているかをチェックしましょう。
まっすぐ生えていればそれでよし、隣の奥歯に寄り掛かるように斜めに生えていたり完全に横になって生えていたりしたら抜歯する必要があります。
また、まっすぐ生えてきていても浅くて歯肉に埋まった状態になっている場合は虫歯や炎症を起こしやすいので注意しなければなりません。
親知らずまできちんと歯を磨く
親知らずは奥歯のさらに奥にあるため、歯ブラシのヘッドが届きにくく食べカスが詰まりやすくなってしまいます。食べカスの詰まりは虫歯や歯周病の原因になってしまうため、せっかくまっすぐ生えた親知らずが台無しになってしまうこともしばしばです。
親知らずが生えてきた後の歯磨きは、まずマウスウォッシュなどで口を濯いで奥に詰まった食べカスを除去することを心がけるのが大事です。また、歯ブラシも出来るだけ柄が長くてヘッドが小さい、奥まで届きやすいものに変えましょう。
素人判断だけでなく歯科の診察を受けよう
親知らずはまっすぐ生えていて腫れていなければ大丈夫、というわけではありません。じっくりと静かに虫歯が進行していることもあるのです。
親知らずが生えそろったら、一度歯科を受診して親知らずの状態を診断してもらいましょう。まっすぐ生えていても抜歯の必要があるかもしれないからです。
親知らずは素人判断で大丈夫だろうと思って放置しがちになってしまうため、気づいた時には相当に状態が悪化していることも少なくないのです。