【マッサージで肋骨折られた!】資格のない整体師に注意|トピックスファロー

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2012年12月3日
【マッサージで肋骨折られた!】資格のない整体師に注意

近年、整体を受けたことにより肋骨を骨折したり、歩けないほどの痛みを感じるという事故が増えている事を知っていますか?その原因はあいまいな『整体師』という言葉にあります。本来違法なはずのマッサージが、なぜ堂々と営業しているのでしょう。

都内在住のフリーライター。犬猫と仲良く暮らしてます。
  

急増する『整体師による骨折』

国民生活センターでは、「マッサージを受けて骨折、もしくは健康被害を受けた件数は2007年度以降の5年間で825件が発生しており、報告件数は年々増加している」と発表しています。

参照: 国民生活センター-手技による医業類似行為の危害-(PDFファイル)

なぜ、このような事が起きているのか。
その原因は『整体やマッサージの曖昧さ』ではないでしょうか。

整体師がマッサージを行う事は違法

法律では、『マッサージを行う事ができるのは医師とあん摩マッサージ指圧師のみ』と決められています。
その為、カイロプラクティックやリフレクソロジーでマッサージを行う事は出来ないはずなのです。

違法なはずのマッサージ店が増えている理由

それでも、街にはマッサージ店が溢れています。
さて、私たちがマッサージと聞いて思い浮かべるのは、整体や骨盤矯正、リンパマッサージやリフレクソロジー、タイ古式マッサージなどなど、その種類は様々です。
もしこれら全てが違法なのだとしたら、なぜ逮捕されることもなく増え続けているのでしょう

『整体師』という定義が無い

実は、法律上、明確な『整体師』という定義がありません。
乱暴な事を言うと、「私は整体師です」と言ってしまえば、その人は整体師なのです。
日本では整体師を名乗るだけなら、違法ではありません。

マッサージの定義もない

また、『資格のないものがマッサージを行うのは違法』とされていても、厳密にどのような行為がマッサージに当るかの定義がされていません。
しいてあげるなら、『対象が痛みを感じ、危害を及ぼす可能性のある行為』というくらいです。
つまり『マッサージではない』と言われたり、『利用者が痛みを感じない』場合は違法とはなりません。

海外では資格になっていても日本では資格になっていない

カイロプラクティックやオステオパシーなどは、アメリカの州によって免許が交付され、その効果は認められています。
それはタイ古式マッサージなどにも同じことが言えるでしょう。

しかし、日本では国家資格として認められていないので、どれだけの技術を持っているかは民間の団体や個人が発行する認定書や、修了書の発行をもって認めているだけです。

極端な例をあげると、数週間の講義を受けた人に認定書が渡されたとしても、利用者には分からないという事です。

違法行為を行っても逮捕されない理由

マッサージを行ったからと言って逮捕されるケースは極めてまれです。
その理由としては以下のものがあげられます。

業者がマッサージと認めていない

マッサージの定義があいまいな為、その行為をマッサージだと断定する事ができません。
リラクゼーションやボディケアと言われれば、それまでです。

医業類似行為として認められている

医業類似行為とは『医学の知識や技術が無ければ危害を及ぼす危険のなる行為を行う事』であり、本来であれば、医者やあん摩マッサージ指圧師等の国家資格を持つものしか行えません。
その為、あん摩や針を打つ行為を無資格者が行えば、それは処罰の対象となります。

しかし、それ以外の整体に関しては、明らかに危害を及ぼすことが証明されなければ、禁止は出来ないとされています。
『カイロプラクティックなどは有効性も危険性も証明できない』とされており、明らかな危険行為(首を勢いよくねじる等)を禁止しているだけです。

※参照:厚生労働省-医業類事項に対する取り扱いについて

整体師になる為の資格取得

現在、国家資格と認められているのは、『あん摩マッサージ指圧師』、『柔道整復師』、『鍼灸師』の3つ。
それ以外はどれほど有名であっても民間資格です。

国家資格を取得する場合、約500万円の学費を納め、3年から4年の勉強を行う必要があります。
民間資格であれば、時間と学費ともっと抑える事も可能でしょう。
さらに言えば、国家資格であっても民間資格であっても、開業する事は可能です。
その為、一概に国家資格が良いとは言えないかもしれません。
しかし、民間資格での施術がグレーゾーンである事も忘れてはいけません。

資格は、どういった整体師になりたいかを『具体的』に考えた上で選択する事が重要でしょう。

著者:坂下モド

都内在住のフリーライター。犬猫と仲良く暮らしてます。
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ペットを飼っている関係上、ペット関連の記事を多く執筆。現在ではジャンルを問わず、政治・経済なども