「手話検定」「手話技能検定」コミュニケーションの輪が広がる資格|トピックスファロー

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2013年10月9日
「手話検定」「手話技能検定」コミュニケーションの輪が広がる資格

「手話検定」「手話技能検定」の試験概要を紹介します。手話で会話ができるようになれば、自分自身の視野も大きく広げることができますよ。世界共通の手話「国際手話」も同時に学んでグローバルな交流を目指しましょう。

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仕事や生活のなかで手話を役立てたい

聴覚障害者とのコミュニケーション手段である手話に関連する資格には、主に聴覚障害者が第三者との意思疎通をスムーズに的確に行う支援を目的とする、厚生労働省認定の「手話通訳士」や、聴覚障害者と円滑なコミュニケーションをはかる手話能力を身につけられる「手話検定」や「手話技能検定」等があります。

手話を覚えて地域のボランティア活動や職場で活かしたいという人は多く、サービスの向上を目指すために飛行機のキャビンアテンダントも取得を目指す資格のひとつです。

保育士や看護師、ヘルパー、教師、サービス業、または地域活動や日常生活など、どんな職業や場面でも手話の需要を見出すことが出来ることでしょう。

自分の世界が広がる手話をやってみよう

手話を習得することは、決して一方的に聴覚障害者へメリットを与えるためではありません。

外国の人と会話をしたくても英語が話せない時は、『英語が話せたら聞きたいことがあったのに』等、もどかしい気持ちが募りますね。同じように聴覚障害者と手話を通してコミュニケーションが図れるようになることで手話を習得する人自身も、より多くの人たちや考え方と接する機会が増えて世界も広がります。

手話技能検定7~1級/NPO法人 手話技能検定協会

NPO手話技能検定協会が主催し、全国共通の基準で手話能力がどのくらいあるかを検定します。

試験概要

受験資格

【1級】準1級合格者/【準1級】2級合格者/【2級】準2級合格者/【準2~7級】特になし

試験日程

年3回/詳細は主催団体に要問合せ

受験会場

東京・大阪・名古屋・広島・鹿児島・福岡・新潟・仙台・札幌

受験費用

【1級】11,000円/【準1級】9,000円/【2級】8,000円/【準2級】6,000円/【3級】5,500円/【4級】5,000円/【5級】4,500円/【6級】3,500円/【7級】1,700円【

試験内容

【1級】実技ディスカッションと課題文表現
単語数・例文数制限なし
【準1級】筆記長文の書き取り
単語数・例文数制限なし(90分)
【2級】実技 課題文表現と質疑応答 単語数:2000程度
例文数:制限なし
【準2級】筆記4択(マークシート)と長文読取
単語数:2000程度 例文数:制限なし(100分)
【3級】筆記4択(マークシート)と長文読取 単語数:1000程度
基本例文数:300程度(80分)
【4級】筆記4択(マークシート)と長文読取    単語数:500程度
基本例文数:100程度              (70分)
【5級】筆記4択(マークシート)単語数:200程度
基本例文数:30程度(70分)
【6級】筆記4択(マークシート)単語数:100程度
動きのある指文字(濁音・半濁音等)(50分)
【7級】筆記(記述式)基本指文字50音(30分)

公式サイト

主催:NPO法人 手話技能検定協会
http://www.shuwaken.org/ 

勉強方法

筆記試験の対策には、公式ホームページからダウンロードができる出題範囲や過去問題をチェックしましょう。実技試験の対策には、座学だけでは補うことができないことがあります。資格取得後に実用的な手話を身につけるためにも、手話サークルや手話教室等で日ごろからスキルを磨きましょう。

参考URL
ネットでダウンロードできる「手話技能検定・出題範囲」
http://www.shuwaken.org/test/test-a.htm

検定を主催する「NPO法人手話技能検定協会」が公表している、レベル別の学習期間の目安は以下の通りです。

レベル

学習期間

1級・準1級

3年

2級・準2級

3年

3級

2年

4級

1年

5級

6か月

6級

3か月

7級

1か月

手話検定5~1級/社会福祉法人 全国手話研修センター主催

3級資格の取得で約800~1000語の単語を修得でき、一般的な会話ができる程度のスキルが身につくと言われています。

試験概要

受験資格

特になし

試験日程

年1回(1~準1級10月下旬頃、2~5級10月上旬頃)
詳細は主催団体に要問合せ

受験会場

全国/詳細は主催団体に要問合せ

受験費用

【1級】8,400円(7,350)/【準1級】7,350円(6,300)/【2級】6,300円(5250)/【3級】4,730円(3150)/【4級】4,200円(2630)/【5級】3,680円(2100)
※高校生以上/()内は小・中学生

試験内容

【筆記試験】
・聴覚障害者とのコミュニケーション手段と特徴
・耳の仕組み、障害と社会環境
・聴覚障害者の暮らし
・ろうあ者の歴史
・聴覚障害者関連福祉制度
・手話の基礎知識
***************************************
【実技試験】
・手話での読み取り
基本単語とストーリーの読み取り(1級は基本単語無し)
・手話での表現/手話によるスピーチ
提示されたテーマに基いた内容
・手話での会話/手話での応答
各級の受験目安の範囲で面接官の手話での質問に手話で応答

公式サイト

主催:社会福祉法人 全国手話研修センター
http://www.com-sagano.com/

 

 

勉強方法

検定を主催する団体が発行しているテキスト等を参考にすることで、試験の出題問題の予想がたてやすくなります。「手話技能検定」同様に、実技に備えて日頃から手話サークルなどでの実践は忘れずに行ないましょう。

参考URL
全日本ろうあ連盟公式ホームページ/出版物一覧
http://jfd.shop-pro.jp/?mode=cate&cbid=194202&csid=11

検定を主催する「社会福祉法人 全国手話研修センター」が公表している、レベル別の学習期間の目安は以下の通りです。

レベル

学習期間

1級

3年

準1級

2年半

2級

2年

3級

1年半

4級

1年

5級

6か月

世界で使える「国際手話」の世界も覗いてみよう

手話は世界中の国で用いられ、日本、アメリカ、イタリア、フランス等、国によって手話の表現方法に違いがありますが、聴覚障害者が国際交流の場で意思の疎通を図ることができる公的な手話が「国際手話」です。

アメリカ、ヨーロッパの手話の影響を強くうけていると云われ、アジア圏で手話を習得した人にとって国際手話を覚えることは、なかなかハードルが高いという意見もありますが、よりグローバルな世界で交流ができるコミュニケーション手段です。

「NPO法人日本ASL協会」http://www.npojass.org/topics/aslclass/internationalsignの公式ホームページでは、国際手話を動画で学べるサイト等が紹介されています。日本の手話と併せて勉強してみてはいかがでしょうか。

著者:加賀原まこ

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