英語と会計知識で国際人になるための資格|トピックスファロー

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2015年3月9日
英語と会計知識で国際人になるための資格

経済のグローバル化に伴い、会社の会計情報も国際基準で開示することが求められるようになりました。つまり、会計と英語の知識を融合させることで、ビジネスでのキャリアアップが望めるのです。そこで、そのための資格についてまとめました。

ファイナンシャルプランナー(AFP)兼WEBライター
  

経済も会計も国際基準へ

私は大学時代、会計学のゼミに所属していました。そのときに担当の先生がおっしゃったのは、「●●さん、これからどんどん経済が国際化していくから、英語と会計はできるようになっていたほうがいいよ」ということでした。
先生の読みは当たっていました(そりゃ、ちゃんとした大学の先生だから当たり前ですよね)。

数字

今では、さまざまな大企業でTOEIC®のスコアが昇進の条件になっています。中には英語を公用語にするという会社も現れたりしています。

また、会計に関しても、「国際財務報告基準」(IFRS)と呼ばれるグローバル基準の導入を進めているなど、国際化が一気に進んでいます。

「将来は国際的な舞台で仕事がしたい」人にとっては、これはチャンスかもしれません。知識を身につけたからといって必ず仕事に結びつくとは限りませんが、会計と英語の知識は海外でも必ず必要とされるものです。

そこで、会計と英語の知識が一気に身につく資格を2つとりあげます。

まずはこれから「国際会計検定(BATIC)」

一つ目にご紹介したいのは、「国際会計検定」です。英語での略称「BATIC」が試験の通称にもなっています。これはどんな試験なのかご紹介しましょう。

この試験は、東京商工会議所が実施する公的試験です。
例年、7月と12月に試験が行われています。試験は英文簿記について出題する「Subject1」と、幅広い国際会計理論について出題する「Subject2」に分けられます。

Subject1、2ともに、それだけの受験が可能になっているので、勉強の進捗にあわせて試験を受けることができます(ただし、Subject2だけを受験する場合は、過去にSubject1で一定の点数を取っていることが必要です)。

試験は合否ではなく、点数に応じたグレードの表示という形で結果が出ます。
Subject1だけの点数で
200点以上「Bookkeeper Level(ブックキーパーレベル)」
320点以上「Accountant Level(アカウンタントレベル)」

また、Subject1、2の点数の合計が
700点以上「Accounting Manager Level(アカウンティングマネージャーレベル)」
880点以上「Controller Level(コントローラーレベル)」
という称号が付与されます。

私は過去にこの試験を受験したことがあるからわかるのですが、Subject1だけを受験するなら、十分独学でアカウンタントレベルに達することが可能です。

ただし、ある程度簿記の知識がある(日商簿記検定2級程度)ことと、英語にアレルギーがない(TOEIC®で600点以上のスコアを持っている)ことが満たされていないと、独学は厳しいかもしれません。

Subject2は「過去になんらかの会計資格(税理士、公認会計士)の勉強をしたことがある、もしくはすでに取得している」ことと、「英語をすらすら読める(TOEIC®で730点以上のスコアを持っている)」ことが独学の条件かもしれません。

逆に言えば、簿記と英語にアレルギーがなければ、Subject1は十分に独学で対処できる試験です。興味を持った人は、書店に行って公式問題集を見てみましょう。そのとき、回答の日本語訳を見て意味がわかるなら十分にいいスコアを取れる可能性はあります。

英語

本気度の高い人なら「米国公認会計士(USCPA)」

BATICを受験してみて、「ひょっとしたら自分は英語と会計は向いているのかも」と思えた方、本気で「自分は英語と会計で世界に出て行きたい」と思った方に向いているのがこの資格です。文字通り、アメリカの公認会計士の資格です。

試験は州単位で行われています。以前はアメリカに行かないと受験できませんでしたが、2011年から日本(東京、大阪)でも受験ができるようになり、ぐっと門戸が広がりました。

受験資格は、「原則として4年制大学を卒業及び卒業見込みの者であって、『会計単位』『ビジネス単位』を一定数以上履修していること」となっています。しかし、「自分は短大(専門学校)卒だから」「自分は経済系の学部出身じゃないから」と言ってあきらめることはありません。専門学校では単位を取得できますし、州によっては短大や専門学校卒でも出願可能なところもあります。

試験はコンピューターで行われます。いわゆる「CBT」と呼ばれるものです。以下の4つの科目を好きなときに好きな順番で受験することができます。

・監査及び証明業務(Auditing&Attestation)
・財務会計(Financial Accounting&Reporting)
・諸法規(Regulation)
・ビジネス環境及び諸概念(Business Environment&Concepts)

各科目の合格基準は、全体の75%以上正解すること、となっています。科目ごとに合格することが可能で、一度に4科目すべてを合格しなければならない、というわけではありません(一度合格した科目は18ヶ月間有効)。試験は、1,2,4,5,7,8,10,11月に行われているので、受験のチャンスは比較的多い試験と言えるでしょう。

この試験を私は受験していないので、的確なアドバイスができないのですが、友人が受験していたときのことを聞いてみました。やはり、独学でやるのはかなり非効率的なので、スクールに通ったとのことです。

「どこの州に出願したらいいか」「どう勉強すれば合格できるか」ということを体系的に教えてくれるのは魅力、と言っていました。この資格の対策講座を実施しているスクールはたくさんあるので、いくつか回って自分の好みに合うところを選びましょう。

ビジネスマン

スキルアップのために

どの会社にも経理の部署はあります。そして、今は、一部の業種を除いて海外と縁がある会社が多くなってきました。
そんな状況のため、「会計と英語ができます」という人は本当に強いと思います。「自分の強みを作りたい」という人は、がんばって会計と英語の知識を自分のものにしてください。給料アップだけでなく、胸を張って「自分はこれができます」と言えるものがあるというのは本当にいいものですよ。

著者:松沢未和

ファイナンシャルプランナー(AFP)兼WEBライター
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2014年にファイナンシャルプランナー(AFP)の資格を取得した兼業WEBライターです。もともと文章を書くことが大好きなので、この仕事を兼業として選びました。相続や保険の分野のお話をわかりやすくまとめてお話できればと思っています。これ以外にも、たくさん資格は持っているので、資格の取り方の話しもしたいところです。また、食べ歩きと旅行とコスメ研究が大好きです。日々の研鑽の成果!?を文章にぶつけていきたいです。至らない点がいろいろあるかと思いますが、よろしくお願いいたします。