『告知義務違反』は命取り!嘘が左右するその後の人生|トピックスファロー

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2012年7月23日
『告知義務違反』は命取り!嘘が左右するその後の人生

『私…嘘をついていました』『告知忘れていました…』は大変な問題になりかねません。契約した生命保険はどうなっちゃうの?何か罰則とか受けるの?色々と憶測が飛ぶかもしれません。告知義務をしなかったらどうなるのか調べてみました。

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告知義務は保険会社の目的に沿ったもの

保険加入者なら、契約の前に自分の健康状態について保険会社側に話しをした事があると思います。もしくは健康診断を受けたという人もいるかもしれません。

時間のない人にとっては煩わしいと思うかもしれませんが、保険会社にとってはとても重要な部分です。
この、健康面でのチェックは生命保険の目的にも関係するからです。
生命保険は、『被保険者の命に対する損失を金銭面でカバーし、多くの人から得た金銭で他の人を支える事』を目的にしています。

なので、保険会社は故意に嘘をつくような人を、“お構いなし”に契約したいとは思いません。
それは、生命保険の目的に反する事になります。
仮に身体的にかなり危ない状態の人と契約をするなら、保険料を高くしたり条件をつけるといった方法をとって公平性を保っています。

公平性を保つという面でも告知義務は大切になってきます。

保険会社は調査できないの?

『それなら一層の事、保険会社が全員の健康状態を調査すればいいんじゃない?』と思うかも知れません。

確かに、被保険者が告知をするよりも合理的かも知れません。保険会社側で調査をすれば100%正しく安全な回答を得る事もできますし、告知義務違反を避ける事もできます。
しかし、現実的に言って“無理”であり“不可能”です。

被保険者になる見込みのある人を無作為に調査するのは雲を掴むような話です。一体誰がどこの保険会社と契約するのかを検討するには、本人の意向を聞かない限りわかりません。仮に、“○○保険会社”と契約をしたいという人達を、その保険会社が調査するとしても莫大な時間と費用がかかります。

“経費節減”が騒がれている世の中でそういう事は無駄とみなされてしまいます。
さらに一つの保険会社で契約している顧客は何百人~何千人にもなります。
一保険会社で被保険者の過去の疾病から今に至るまでの健康状態を調べる事はできないのです。

そのため、被保険者は保険会社に自分の健康状態(現段階でかかっている病気、過去にかかった病気、入院履歴など)について告知をするという義務があるのです。

告知義務をしなかったらどうなるの?

契約の解除

被保険者が故意に告知の義務を怠った場合、契約が解除されます。これは、被保険者側からの解除ではなく保険会社側からの解除です。その際、それまで支払っていた保険料は戻ってきません。

さらに、解約の際に給付金などをもらえる状況であっても支払いはされません。
ただし、解約返戻金だけは戻ってくる場合があります。告知義務に関係のない理由での病死については支払いされる事もあります。(告知義務違反と直接関係のない状況のみ)

詐欺とみなされ取り消し

被保険者が告知をしなければいけない状況だと理解していた上で、故意の悪質な告知義務違反は詐欺と判断され保険契約が取り消されます。この場合もそれまで支払っていた保険料は戻ってきません。また、給付金をもらえる状況であっても支払いはされません。詐欺とみなされた場合、法的な処分(詐欺罪の適用)を受ける可能性もあります。

保険契約成立までの略図

保険契約成立までの略図

告知を忘れていた場合

告知義務の範囲内で告知を忘れてしまった場合は再度、“正確な告知”をすれば良いでしょう。しかし、場合によっては、保険金の受け取りや給付金の受け取りができない事もあります。軽度の疾病でも告知を忘れてしまうと告知義務違反として見られてしまう事もあります。

保険金を受け取る場合はその理由(診断書等)を提出しなければなりません。その内容が告知義務違反と直接関係のある場合は保険金の支払いはされません。告知義務違反は必ずばれます。

告知義務~被保険者と保険会社の間に信頼をもたせるもの~

保険会社は、被保険者の命に何かあった時に金銭的にカバーをします。そして、多くの人から頂いたお金を基に支えあう仕組みになっています。

告知義務を違反すると、不公平が生まれてしまいますし、保険の契約ができなくなるという事にもなります。あきらかに信用を失った結果です。
『嘘』→『信用を失う。法的な罰則。』という事になりかねません。
そうならないためにも一人一人の正直な告知が大切です。

被保険者が正直な告知をする事によって、保険会社との信頼を築く事になります。また他の被保険者を支える事もできます。

『保険金をもらいたいために嘘をつく。あるいは黙っている』という間違った動機や浅はかな考えは詐欺罪に繋がります。そういう愚かな考えを持たずに、正直な告知をしましょう。その時に受け取れる保険金はクリーンなお金です。

著者:渡辺芳樹

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学生時代からライターとして活動。小さな会社に就職したおかげで、ライター以外に、編集からWEBサイト製作など、幅広く経験。現在はフリーランスとなり、いくつかの会社と契約を結んで執筆活動してます。