映画「マイブルーベリーナイツ」とは
「マイブルーベリーナイツ」は、2007年に製作された映画です。出演は歌手のノラ・ジョーンズとジュード・ロウ。美男美女の組み合わせは、観ていてうっとりしてしまいます。
監督はスタイリッシュで華やかな映像を作ることで有名なウォン・カーウァイ監督です。色彩の魔術師の異名を持つ監督の作品だけあって、全編を通して鮮やかな映像を楽しむことができます。
あらすじ
主人公のエリザベスは失恋をして、落ち込む日々を過ごしています。エリザベスは、彼女に惹かれるカフェのオーナー・ジェレミーの優しさと、彼の作るケーキに癒されるものの、別れた彼氏を忘れられません。そんなエリザベスはとうとう、ジェレミーに行き先を告げずに旅に出ます。
「強くなるための旅」をしよう
この映画を観ていて感じたのはエリザベスの「強さ」です。もしも私が失恋したら、旅の目的地にリゾート地を選び、海を眺めながら感傷に浸ってしまうことでしょう。しかし、エリザベスはそんな甘いことはしませんでした。
今回は、「芯の強い女性エリザベス」から学んだ、成長するための旅の仕方をご紹介します。
旅先で一生懸命になる
過去の恋を忘れたいエリザベスが旅先でしたこと。それは「労働」でした。
エリザベスは、最初の滞在地メンフィスで、昼はレストラン、夜はバーで働き始めます。
次の滞在地ラスベガスでは昼も夜も賑やかなカジノで働きます。失恋のせいで不眠症になっていたエリザベスにとって、昼も夜も働くことは苦痛ではありませんでした。
エリザベスにとって最も苦痛だったのは、彼氏のことを思い出してしまうこと。彼を忘れて辛い失恋を乗り越えるために、エリザベスは見知らぬ地で一生懸命に働きます。
「失恋旅行」というと、つい旅先で自分を甘やかしてしまいがちですよね。それもいいかもしれませんが、エリザベスのように何かを頑張るのも嫌なことを忘れる一つの方法です。
旅先で自分の思いを綴る
エリザベスは旅先から、彼女の帰りを待つジェレミー宛に手紙を出し続けます。自分の滞在する住所は書かず、旅先での経験や考えを手紙に書いていたエリザベス。エリザベスにとって手紙は、ジェレミーへのメッセージというよりは自分の思いを整理する手段だったのでしょう。
旅先での出来事やそれについて考えたことを書くことは、自分の考え方を知るヒントになります。後で読み返せば、旅行の思い出を振り返ることもできますし、旅行前の自分と旅行から帰ってきた自分を比較して、自分の成長を確かめることもできます。
出会いから学ぶ
エリザベスは旅先で、アルコール中毒の警察官とその警察官の別れた奥さん、人を信じることができないギャンブラーに出会い、彼らの生き方から人を愛すること、人を信じることとは何かを学びます。
一人旅に出れば、きっと色々な人との出会いがあることでしょう。完璧な人だけが生き方を教えてくれる訳ではありません。エリザベスが出会った人たちは皆どこかに問題を抱えていましたが、エリザベスは彼らに寄り添いつつも客観的に観察することで学びを得ます。
旅先ではすべての出会いから学ぼうという気持ちでいるといいかもしれませんね。
旅から大切なことを学んだエリザベスは、ジェレミーの待つカフェに戻ります。エリザベスの表情は旅に出る前よりもスッキリしていて、彼女が失恋を乗り越えることができたことがわかります。
エリザベスとジェレミーの新しい恋を予感させるラストシーンを観れば、エリザベスのように旅に出て成長したくなるはず。ご紹介した方法を参考に、普通の旅行とはひと味違う「成長の旅」に出発してみてはいかがでしょうか。