【第2回】表があるからウラがある、漢方が説く「陰陽」はバランスが大事|トピックスファロー

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2015年7月7日
【第2回】表があるからウラがある、漢方が説く「陰陽」はバランスが大事

表があるからウラがある。漢方が説く「陰陽」はバランスが大事 「陰」と「陽」の組み合わせは無限大 陰陽とは相反する2つのものをいいます。 たとえば、男(陽)に対して女(陰)。外(陽)に対して内(陰)。 あるいは、「実(陽) […]

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表があるからウラがある。漢方が説く「陰陽」はバランスが大事

「陰」と「陽」の組み合わせは無限大

陰陽とは相反する2つのものをいいます。
たとえば、男(陽)に対して女(陰)。外(陽)に対して内(陰)。
あるいは、「実(陽)」に対して「虚(陰)」、「興奮(陽)」に対して「抑制(陰)」。
このように、その組み合わせは無数にあります。
そのいずれもが、必ず「相手があるからこそ自分がある」という関係、つまり相互依存の関係にある、というのが大きな特徴です。
バランスが崩れて勢いが弱まることはあっても、その存在が消えてしまうことはありません。
相手なしには、自分が存在できないからです。
陰と陽がそれぞれに持つ「勢い」は、絶えず増えたり減ったりします。
そして、ある一定の段階に到達すると、逆転するとされています。
このことについて、季節を例にして考えてみましょう。

一年の中で「気」は絶えず動いている

すべての自然を動かす目に見えない(おそらく科学的にも証明はできない)エネルギーを、漢方では「気」と呼びます。
一年の中で、この「気」がつりあっているのが、「春分」です。
以降は、寒い冬が終わりを告げ、日照時間ものびて温かくなってきます。
すると、冬眠していた動物が目覚め、草木はつぼみを膨らませるようになります。
これは、「陽の気」が増えてきているからです。
やがて気温はぐんぐん上昇し、「陽の気」の勢いは頂点に達します。
この日が「夏至」です。
ところが、その日を境に今度は、日照時間が短くなりやがて涼しい風が吹いてきます。
「陽の気」が減少していくからです。
そして再び、陰陽の気がつりあう「秋分」の瞬間を迎えます。
すると今度は、「陰の気」が増えてくるので、次第に気温が下がり寒くなってきます。
動物たちは冬眠に入り、木々は葉を落として来るべき冬に備えます。
「陰の気」が頂点に達するのはいつか、もうお分かりですね。
「冬至」で頂点を極めた「陰の気」はやがて衰え、再び「春分」を迎えます。
これが漢方で考える1年のサイクルであり、この季節観は、私たちの健康を維持するうえでも非常に大切な考え方であるとされています。

陰陽の中に陰陽があり、人の体にも陰陽がある?

人の体の陰陽とは?

「五臓六腑」という言葉があります。それぞれ以下のとおりです。

・五臓:肝・脾・腎・心・肺
・六腑:胆・小腸・胃・大腸・ぼうこう・三焦
※三焦とは、水分の代謝を司るとされますが、実体はなく概念的な存在です(つまり実際に存在するのは三焦を除く「五腑」)。

この五臓六腑はいうまでもなく人間の内臓です。
内臓は「内」といっているくらいですから、人体では「陰」に属します。
ちなみにそれに対して「体幹」や「手足」は外側にあるので「陽」です。
さて、人体の「陰」にあたる内臓のなかでも、さらに陰陽に分かれます。
「五臓」は「陰」で「六腑」が「陽」です。
ややこしい話になりますが、「五臓」のなかでも「肝・脾・腎」は「陰」で、「心・肺」が「陽」というように分類されます。
つまり、「陰」のなかにも「陰陽」があり、「陽」のなかにも「陰陽」があるわけです。
体内の話だけでも、これだけ複雑になりますので、自然界で考えた場合、この分類と組み合わせは膨大なものに上ります。
しかも、それぞれが相互に、増減を繰り返しながら自然は存在しているのです。
中国で確立されただけあって、実に壮大なスケールの思想ですね。

陰の中に陽、陽の中に陰

touyouigaku0202 このマーク、どこかで見たことがありませんか?
韓国やモンゴルの国旗に描かれているマークですね。
「大極図」もしくは「大陰大極図」といいます。
中国の道教のシンボルともなっているので、中国の映画やドラマなどでもよく出てきます。
日本人には、古代の考古遺物である「勾玉」が二つ抱き合ったようにも見えますね。
(「巴」という家紋にも似ていますが、これは別物といわれています。)
実は、このマークは陰陽を表現するものなのです。
本場中国では、これを2匹の魚に見立てて解説をします。
まず、白い部分が「陽」、黒い部分が「陰」です。
白い魚が上を向いて「上昇(陽)」を示し、黒い魚が下を向いて「下降(陰)」示しています。
さらに、お互いが、相手を尻尾から飲み込もうとしているようにも見えますね。
これが、季節のところでお話した「陰陽の気」が増減していく様子を描いています。
そして、それぞれには、ポチッと真ん中に目のような丸があり、これは「陰のなかに陽があり、陽の中に陰がある」という状態を表しているのです。
つまり、陰と陽はお互いに離れがたい存在である、という意味をもっています。

陰陽のバランスを保つには

陰陽が調和しているときには何も問題はないわけですが、たいていの場合は、どちらかが強かったり、弱かったりします。

A「陰が過剰」=この場合には「陰」を取り除く方法を用います。
B「陽が過剰」=この場合には「陽」を取り除く方法を用います。
C「陰が不足」=この場合には「陰」を補う方法を用います。
D「陽が不足」=この場合には「陽」を補う方法を用います。

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これが、「漢方」の基本です。
たとえば、AとDは、見た目は「陰>陽」です。
しかし、陰が過剰なので「陰>陽」なのか、陽が不足しているので「陰>陽」なのか、それによって当然のことながら処方が変わってきます。
つまり、「余分なものがあるときには、それを体から排泄すること、不足しているものがあるときには、それを補うこと」が、漢方の処方となります。
ですから、同じ「陰」の体質の人でも、AなのかDなのかによって、処方も治療法も変わってくるわけです。
ここが西洋医学と大きく異なる点といえます。
西洋医学では、「病気」から考えてその対処を行いますが、漢方(東洋医学)の場合には、「人」の状態を分析して対処を行うのです。

したがって、あなたとお友達が、陰陽のバランスを崩していて同じような症状であったとしても、二人に対する処方は全く異なるかもしれないというのが、漢方です。
ですから漢方の場合は、あなたと同じ症状だからと、あなたの処方や治療法を相手に薦めることは危険なことなのだということを理解しておきましょう。
心理カウンセラーのお仕事で、30代のママから相談を受けました。
そんな彼女の悩みは、お姑さんとの関係でした。彼女の嫁ぎ先は、自営業をしています。

そのために、結婚当初からおっとりした彼女には、自営業の嫁は務まらないと反対していたそうです。それでも彼女は、お義母さんに気に入ってもらえるようにがんばって来たそうですが、最近はストレスで夜眠れなくなってしまったとのご相談でした。

お話しを聞いていて、彼女の考え方の方向性を変えるようアドバイスをしました。世の中同じような悩みを持っている方は多いでしょうから、参考までにご紹介しましょう。

姑が嫌味を言ってきたら、「夫」という印籠をかざす

姑が嫌味を言ってきたら、深刻にならずに聞き流しましょう。
母親というものは、息子の嫁に対してある程度夢を抱いているものです。
相談者さんの場合、お義母さんの夢描いていたお嫁さんのイメージと少し違っていたのだと割り切りましょう。 姑

相談者さんのご主人は、相談者さんのおっとりした雰囲気を好きになったのですから、もっと自信を持った方が良いですよ。

でも、「自営業の嫁となるのだから、バリバリ仕事の出来そうな女性が良い」と思うお義母さんの気持ちも一般的でしょう。
ただそんな理由で、相談者さんの外見から判断して初めは反対されたのでしょう。

でも、一応結婚を許されているのですし、将来家業を継ぐのは相談者さんのご主人なのですから、相談者さんも社長の奥様として相応しい技量を身につけなければなりません。
それに相談者さんは外資商社の秘書室でお仕事をされていたのですから、おっとりしていても仕事の能力はあるのです。自信を持って下さい。

お義母さんの言葉に、いちいち深刻にならずに聞き流しましょう。家事のこと、仕事のこと、子育てのこと、さまざま口を出してこられるのでしょうが、
「お義母さん、ご心配して下さってありがとうございます。主人に相談してみますね!」
と答えておくのです。

その場であなたの意見を言ったり、反論したりするのは逆効果です。嫁の意見は、何を言っても姑からは腹が立つものです。 正しいかどうかではなく、反論されたことに腹が立つのです。

ところが、愛する息子から反論されても腹が立たないのが母親の不思議なところです。「嫁に言わされてるんだろうな」とは思っても、息子と喧嘩になりたくなければ引きさがってくれます。
多くの場合、その時の不満は、嫁のところにやってくるでしょう。でも、それは、知らぬ存ぜぬで貫き通すのです。

「うちのだいたいのことは、○○さん(夫)の意見に従うようにしています、○○さんとお話して下さい。お義母さんのご意見は伝えておきますね」
といった感じです。

こういうと、暖簾に腕押しですし、嫁にねじこんだことが息子にばれて、息子から文句をいわれる結果となる、ということをお義母さんにも学習してもらえます。

相談者さんの「栗ごはん事件」


相談者さんの場合、敬老の日に赤飯の栗ご飯を作ってお皿に入れておすそわけしたら、毎年、お義母さんはなんの感想も言わず、もち米栗ご飯を入れてお皿を返してくるそうです。
お義父さんからは「赤飯の栗ごはん、美味しかったよ」と言われたそうですから、好評だったわけですし、お義母さんも食べているということですよね。

栗ごはん

残さず美味しく食べてくれたのなら、こちらも残さず美味しく食べて、毎年食べ比べで良いではありませんか?
けどお礼を言うときに困るということでした。
お義母さんの意図なんて考えずに、素直に「白い栗ごはんも美味しいですね。 お義母さん、ありがとうございます。私のお赤飯の栗ごはんはいかがでしたか?」と聞いてみましょう。

「うちの栗ごはんは、いつももち米だから」
とお義母さんは答えるでしょう。
「これがうちの味よ」と言わんばかりに!
「だったら、お赤飯の栗ごはんはどうですか?」
と悪びれずに聞いてみましょう。
普通は「まあまあね」なんて感じで終わるでしょう。
そのときは、「ありがとうございます。また作りますね」と明るく答えれば、喧嘩になりようがありません。
反対に意地悪く「お赤飯は嫌いなの」と言われたときは、「そうでしたか。知らずにすいません。この次は白い栗ご飯にしますね。」と言って、
次回はお義母さんの言うとおりにしてあげましょう。

これで、相談者さんの勝ちです。勝ち負けの問題ではありませんが、絶対喧嘩になりませんし、人は悪びれずにニコニコ答えられると、嫌みや皮肉を言った方が、何だか悪者になった変な気分がして後味が悪いものです。
こういうことが重なると、お義母さんも、無駄な戦いを挑んで来なくなるでしょう。

その代わり「うちの嫁は鈍くて、何考えているのかわからないわ」位は言われるかもしれませんが、少なくとも戦いにはなりません。

アドバイスのまとめ

相談者さんには、言葉の裏読みをしないようにアドバイスしました。
相談者さんにも、お義母さんに対して「お姑さんは自分のことを嫁として認めていない」という被害妄想から色眼鏡で見ている所もあります。

相談者さんに会社の仕事を任されているのですから、お義母さんのお小言を、会社の先輩の言葉だと思えば、ただの注意で嫌みでも何でもなく思えるかもしれませんよ。

それに多少の嫌みが含まれていても、もう結婚して7年にもなるなら、お義母さんの性格を見極め、理解して、上手に振舞いましょう。あなたをお義母さんも認めていますよ。

******これが相談者さんへのアドバイスでした**********

姑とは争わないのがコツ!


愛する息子と仲良くしていたい親ほど、嫁と敵対しがちですが、それは寂しいからです。
だったら、そのお義母さんの寂しい気持ちをくみ取って譲歩してあげればよいのです。
嫁と姑は、本妻と愛人の戦いに似ていると思います。

だったら、お義母さんに形式上本妻の座を譲ってあげて、相談者さんは、一歩引いて愛人の座に収まっていればいいのです。だって、戸籍上は、相談者さんが本妻ですし、愛情も相談者さんにあるのですから。

息子にとって、母親は絶対です。妻が母親に優しくしてくれたら、妻の親にも優しくしてくれるものです。
「お義母さん」は夫の母親なのです。血の繋がりはどうにもなりません。

それに、自分の母親を無視して妻の言いなりになるような男性は、自分が一番大切な人です。今の自分さえ幸せだったら、母親の気持ちも関係ないということです。

自分を生んで育ててくれた母親を平気で裏切れるのですから、自分の妻なんて他人ですから、もっと平気で裏切りますよ。

慣れ親しんだ家族への態度が今の母親への態度なのです。つまりは今の母親に対する態度が、老後の妻に対する態度だともいえるということです。

そう考えれば、お義母さんとの争いは不毛です。だから「暖簾に腕押し」作戦が一番なのです。
嫌みを言われても、深く追求せずに、鈍くて気付いていないふりをするのです。
いつもニコニコ受け流して、何でも自分の都合の良いように解釈していたら、姑の方がアホらしくなってしまうでしょう。

「うちの味はこうだから」と言われたら、「美味しいですね。がんばります。」と答えましょう。
おふくろの味を嫌いな息子はいません。だから、夫のために素直に教えてもらいましょう。

息子が幸せだとわかると姑は嫁に優しくなるもの?


愛する息子が結婚前と同様に自分に優しければ、姑は嫁に無駄な戦いは挑みません。
また、息子が嫁に大切にされているとわかると、満足するものです。
さらに、嫁の実家よりも優先してくれているとわかると、却って気遣ってくれたりもすることもあります。

「北風と太陽」というお話があるように、太陽でお義母さんの心を適度に満足させるように振舞っておくことも必要です。

家族

姑は嫁に不満を持っていて当たり前なのです。
それなら、「できの悪い子ほど可愛い」ならぬ、「できの悪い嫁ほど可愛い」と思ってもらえるように努力してみるのも一つの方法かもしれません。

そうなれば嫁に余計な期待をしなくなり、争いになりようもないので、嫁の悪口も言いようがありません。
そのうち「息子を大切にしてくれるならいいや!」と思うようになるでしょう。
「嫁と仲良くしていたら、もれなく息子が付いてくる」と姑に思わせればこちらのものです。

いかがですか?
母親も妻も、いわば、同じ男性を愛している女性です。
夫に「妻と母親のどちらを愛しているか」なんて選択できるものではありません。
夫を愛しているなら、「できの悪い嫁」に徹して、どうせ形だけなのですから、お姑さんには本妻の座だって譲ってあげましょう。

それに、これは初めのうちだけです。そのうち、お姑さんにも平気で言い返せるくらい仲良くなれます。
息子の嫁の性格が良いことが分かれば、母親は息子を託してくれるものです。
それまでの嫁いびりは、息子を託せる女性かどうか試されているのだと思って信じて待っていましょう。

但し、夫が完全なマザコンで、妻を一切かばってくれずに、ストレスでどうにかなってしまいそうなら、自分が壊れる前に離婚をしましょう。

人によっては離婚した方が良い場合もあるので、それは、あなたの判断次第です。幸せになるために、敢えて離婚を選択した方が良い場合だってあります。
でも、早まった選択はしないでくださいね。

著者:IRU

WEBライター テキストライター
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WEBやテキストのライティングをしています。
政治経済、歴史文化に関するテーマのライティングが得意ですが、医学や料理、生活雑貨やプログラミングなどと幅広いことに関心を持っています。お仕事をいただきながらいろいろな勉強するのが、とても楽しいと思う毎日です。
大好きな場所は、「図書館」。地元の図書館が最近新しくなったので、納税者として“もと”を取るためにも、ガンガン利用しています。まだまだ図書館のサービスを利用しきっていないと思うので、さらに「使い倒す!」が目標。
昨年までは細々とやってきたライティングですが、一念発起して今年から本格的に取り組むことにしました。お仕事をする上で一番大切にしていることは、「締め切り厳守」。インフルエンザだろうが、葬式だろうが、何があっても「締め切りは守る!」が信念です。