【第5回】装備、計画を万全にして出発しよう!初心者のための快適自転車旅行術|トピックスファロー

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2015年10月1日
【第5回】装備、計画を万全にして出発しよう!初心者のための快適自転車旅行術

今回は自転車旅行に憧れて自転車を買ってみたけど、どんな準備をしたり、どういうことに注意をすればいいの?という方のための記事です。移動方法は何であれ、事前準備や計画というものは旅行の質に大きく影響してきます。万全の準備と計画で最高の旅にしたいですよね。

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トラブル回避のために、事前準備はOK?

旅において事前準備は必須事項!思いもよらないトラブルに見舞われても、しっかり準備をしていれば問題も軽減されます。 ロードバイク

自転車の状態を確認しよう

自転車は案外もろい乗り物です。チェーンが外れたり、タイヤがパンクしたり、ブレーキが効かなくなったりと自転車の不具合は様々。走行中にこれらのトラブルが発生しないように、事前に自転車の状態をチェックしておきましょう。

1.ブレーキは大丈夫?

ブレーキの不具合は、車や人との衝突や崖からの転落など大きな事故にそのまま直結します。

少しでも効きが悪いなと感じたら、すぐに自転車屋さんで調整してもらいましょう。

2.ハンドルの高さは?

身長や座高によって運転しやすいハンドルの高さというのは異なります。自分が一番運転しやすいという高さを選びましょう。

3.泥除けは正しい位置にある?

泥除けとはその名の通りタイヤが弾いた泥を避けるための部品です。これが破損したりずれている状態で水たまりや泥道を走ると、あなたの背中は泥と水に染められてしまいます。

4.チェーンの油は十分?

走行しているときにチェーンが異音を発していたら油不足のサインです。特に音が気にならなくても、1ヶ月に1回は油をさすのが常識とされています。油をささずに走行することは自転車にとってもよくありませんし、通常の状態と比べて無駄に力を入れて漕がなければいけなくなるので気をつけましょう。

5.ライトはつく?

夜道を無灯火で走るのは大変危険です。走る道が見えにくくなるだけでなく、車があなたの自転車を認知できなくなってしまうのです。事故の原因となりますので、ライトのチェックはしっかりしておきましょう。

数日間に渡って走る場合は、万が一に備えて、替えの電池を常備しておくとよいでしょう。安いライトだと光が弱かったり、すぐに電池が切れてしまうので、少々値がはってもよいものを選びたいですね。

6.ベルは鳴る?

歩行者に自転車がきているという注意を促すのに必要な役割をしているのがベルです。狭い道をベル無しで走るのは大変危険です。歩行者とすれ違うたびに大声で「自転車がとおります!」と注意を促すのも酷ですし、ベルがきちんと鳴るかどうかのチェックは重要ですね。

7.鍵の準備はできている?

盗難防止のため鍵は不可欠です。自分の愛車が盗まれたらとてつも無く悲しくなってしまいます。

これは私がよくやらかしてしまうことなのですが、鍵は前日のうちにどこに置いてあるか確認しておきましょう。出かける直前になって鍵が見つからずよく遅刻をしてしまうのです・・・。

8.タイヤは正常?

タイヤが劣化していたり空気が漏れたりしていませんか?タイヤの状態が悪いとパンクが起こる可能性が高くなります。1ヶ月に1回は空気を入れるようにしましょう。空気が少ないと、いくら漕いでもスピードが出にくく、走っていて非常に萎えます。

修理

走行ルートの確認をしておきましょう

家の近所や地元を走るという場合は必要ないかもしれませんが、旅行など遠出する場合は、事前に走行ルートの確認をしておきましょう。

地図アプリよりも紙の地図が安心

最近は文明の利器でGPS内蔵の地図アプリなどがありますが、自然に囲まれた場所では電波が入らない可能性もあります。そんなときに困らないためにも紙の地図や、あらかじめ地図アプリをスクリーンショットしておくことをおすすめします。

以前私が長距離走をしたときは奥地で電波が入りにくく、スクリーンショットで保存しておいた地図もスマートフォンの充電切れで見られなくなってしまいました。その後、交番を見つけるたびに現在地を尋ねるという事態に陥ってしまったので、やはり紙の地図を持っておくことは大切です。

無理のないルート計画を立てましょう

また、初心者の方はあまり無理のないルート計画を立てるようにしましょう。

基本的に日帰りであれば、普段運動をしていない人で往復30km、日頃から体を動かしている人なら往復70kmくらいが目安です。

いきなりの激しい運動は体を壊す原因となってしまいます。筋肉痛で済めばまだ良いのですが、ひどい場合には腰や膝を痛めて長期的に体を動かせなくなる可能性もあるので無理は禁物です。

日帰りサイクリングで持っていくべきものは?

ここでは日帰りで100kmの走行をするという仮定で持っていくべきアイテムをご紹介したいと思います。

1.バッグ

バッグといっても色々な種類がありますよね。私がおすすめしたいのはリュック、バックパック、メッセンジャーバッグです。もともと旅行を考慮して作られているバッグなので自転車旅行でも十分活用できます。長時間走ることを考えると丈夫で軽いものが良いですね。

反対におすすめできないのはトートバッグです。トートバッグのような上面に何もないバックは舗装されていない道路や段差を走るときに持ち物が吹っ飛んでしまいます。

バッグを選ぶときは、ある程度衝撃を与えても中身が吹っ飛んだりグチャグチャにならないものを選びましょう。

2.服装

実際に身につけるものなので、持っていくといえば語弊があるかもしれませんが、自転車旅行において服装は重要なポイントです。

体温調整できるようにしておく

自転車で長い距離を走る際に気をつけておきたいのは、体温調節と汗、日焼けの問題です。朝と日中では気温も体感温度も全然違ってきますよね。

寒いときと暑いときで2段階に服装を調整できるようにしておくのが理想です。

汗を吸収しやすい素材を選ぶといい

次に汗の問題。自転車を漕ぐのは結構な運動になりますので、真冬でもない限り汗をかきます。汗をダラダラかきながら走るのが気持ち良いんだ!という方もおられるかもしれませんが、汗の不快感はなるべく避けたいという方は、汗を吸収しやすいウェアを着用されたほうが良いでしょう。

日焼け防止に長袖アンダーシャツと手袋を

最後に日焼けの問題。1日に100kmを走るとなれば約10時間は紫外線を浴び続けることとなります。10時間も日焼けしてしまったら、その日の入浴で悲鳴をあげることになりかねません。

日焼けや紫外線を防止するためには長袖のアンダーシャツの着用、自転車用手袋の着用、日焼け止めを塗るといった対策法が挙げられます。

これら3つの点を踏まえて、私は吸水性の高いアンダーアーマーの長袖アンダーウェアの上に薄手のウインドブレーカーを羽織るという服装をよくしています。

自転車用手袋はめんどくさいのでしていないのですが、おかげで手だけ真っ黒になってしまったので日焼けが気になる方は着用するのがおすすめです。

3.食べ物、飲み物

長距離走の場合、エネルギーの確保は死活問題です。とくに田舎の町や山の中だとお店を見つけるのもひと苦労なので、事前にバッグに詰め込んでおきましょう。

最低でも塩分と水分は携帯するようにしたいですね。レンタサイクル屋さんがよくサービスでくれる塩分が入ったアメは走りながらでも摂取できるのでおすすめです。水分はミネラルウォーターかスポーツ飲料水などの体に吸収しやすいものが良いでしょう。

4.雨具

自転車旅行にはとつぜんの雨がつきもの。カッパや折り畳み傘など、携帯しやすい雨具を常備しましょう。

5.自転車修理キット

自転車修理キットは、走行中のパンクや自転車の不具合に重宝します。都会を走っている際にトラブルが起きても、近くの自転車屋さんに直行するだけで済みますが、田舎だとそうはいきません。

6.携帯電話、スマートフォン

これらの電子機器は、いざというときになくてはならないものです。道に迷ってどうしようもないときは地図アプリを使ったり、誰もいないような場所で怪我をして動けなくなった際に救急車を呼んだり。

逆に言うと、携帯電話やスマートフォン無しで人通りのない場所を自転車旅行するのは大変危険です。

気温と天候は仲間であり敵でもある

涼しい風に吹かれながら青空の下で自転車を漕ぐ、というような絶好の自転車旅行日和が常に訪れてくれるとは限りません。ときには多量の汗をかきながら、ときには凍えながら、ときには雨に打たれながらペダルを漕ぎ続けなければいけないのが自転車旅行。

暑いのはいいけど寒い日に自転車に乗りたくない、気温はともかく雨の日は勘弁、暑いのも寒いのも嫌だし雨が降ってるならそもそも自転車になんて乗らないなど、人によって許容範囲は様々です。

天気予報をチェックしよう

天気や気温を理由に自転車を嫌いにならないためにも前日の天気予報はしっかりチェックしておきましょう。上級者はともかく、はじめての自転車旅行で気候にいじめられたのではトラウマになりかねません。

ちなみに私は雨水が目に入るのがとても嫌なので、自転車に乗るのは雨の可能性が少ない日のみにしています。悪天候は低体温症や熱中症などのトラブルにもなりかねません。

青空

自転車旅行にありがちな4つトラブル

自転車旅行にトラブルはつきもの。ここでは自転車旅行にありがちな4つのトラブルとその対処法についてご紹介します。

道がわからなくなった

迷子です。はじめて行くにもかかわらず、事前にルートの確認を怠っていたりすると発生する確率が高くなります。

この問題を避けるには、事前に調べてルートを決め、当日も地図を常備するほかありません。

いざというときは交番やコンビニへ

人の多い街やサイクリングロードなら道を尋ねるだけで済みますが、人通りが少ない田舎や山中だと生きて帰れるかどうかの重要な問題となります。

独断の感覚で走り続けていると目的地とは全然違う方向に走っていたということにもなりますので、もし迷っていて地図も無い場合は交番やコンビニで現在地を確認しながら慎重に移動しましょう。 地図

自転車が動かない

事前に自転車の状態をチェックしていれば、ある程度は回避できる問題ですが、それでも100%安全というわけにはいきません。私は以前、自転車の状態は完璧だったにもかかわらず、前に走っていた自転車が道端においてあったガラスの瓶を割りその破片を踏んでパンクしたことがあります。

万が一に備えて自転車修理キットは常備しましょう。修理キットの使い方をマスターしておくことも重要です。

天候がおかしい!

車と違って屋根がない自転車にとって天候は重要なポイント。前日に天気予報で晴れと言われていても、当日は雨が降ったなんてことはよくあります。

特に山や山に囲まれている街というのは天気が変わりやすく、朝は晴天だったのに昼は土砂降りというのもしょっちゅうです。天気予報は参考程度に考え、雨具は常に携帯しておくのが良いですね。

食料が尽きた

家からは少しだけ持ってきておいて足りない分は現地で補充しようと思っていたのに、実際行ってみるとコンビニすらなかったということはよくあります。

これは都会生まれ都会育ちの人にありがちなのですが、田舎の不便さを軽くみてはいけません。

コンビニとコンビニの距離が30kmもあるなんて、ごく一般的なことです。人里離れた場所へ行くときは、現地で調達すればいいという考えは捨てたほうが良いでしょう。

万全の準備が最高の自転車旅行には不可欠

アウトドアというのは様々なトラブルが起こります。それも醍醐味の1つだという考え方もありますが、面倒なトラブルはなるべく避けたいですよね。

自転車は人間と同じで繊細な生き物です。メンテナンスをしっかりしなければ自転車は悲鳴をあげ、それはあなたの悲鳴にもなり得ます。

もちろん自転車だけでなく、あなた自身の準備も必要です。自転車を乗るのに適した服装、持ち物、体調と準備すべきことは様々あります。万全の準備で気持ちよく自転車に乗りたいですよね。

著者:中野朝村

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音楽を聴きながらなんでもない道を真顔で散歩するのが趣味なので、そういった日常的な視点を文章に通して届けられれば良いなと思っています。