【第2回】日帰り自転車旅行の限界距離は?失敗談から正しいルート計画を学ぶ|トピックスファロー

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2015年9月2日
【第2回】日帰り自転車旅行の限界距離は?失敗談から正しいルート計画を学ぶ

サイクリングにも慣れ、長い距離を走ってみたいという方も多いのではないでしょうか?そんなときに思いつくのが自転車日帰り旅行ですが、自分の限界を超えた距離で計画を立ててしまうと本当にきついです。今回は日帰り自転車旅行の適正距離についてみていきましょう。

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自分の限界、適正距離を知ろう

サイクリングにおける適正距離というのは人によって様々です。1日200kmは余裕という方から10kmで限界という方もいることでしょう。長すぎては怪我の原因にもなりますし、短すぎては物足りませんよね。

あらかじめ自分がどこまでいけるのかということを知っておく必要があります。基本的に自転車は1時間に7、8km走るといわれています。なので自分が走れる時間の長さから適正距離を測るのも1つの方法です。

普段あまり自転車に乗らない方なら往復3時間で20km、普段乗っているという方なら往復7時間で50km、バリバリの経験者なら往復10時間以上で100km以上というのが目安でしょう。

自転車旅行はサーキットではなく公道を走るので、事前に調べた距離がそのまま走行距離になるとは限りません。自転車旅行における注意点については、この後私の経験をふまえながらご説明したいと思います。 na1

京都市から滋賀県まで往復160kmを敢行

以前私は京都市から滋賀県の北部に位置する豊郷町までの160kmの日帰り自転車旅行をしました。季節は3月下旬、天気もよく絶好の自転車日和でした。自転車で長距離を走るにはやはり春と秋が良いですね。

こんな最高のコンディションにもかかわらず、旅行を終えた私の顔に笑顔はありませんでした。私はそれまで最高で40km程度しか走ったことがなく、行きの時点ですでにスタミナが切れ、それに加えて様々なトラブルも重なり地獄の自転車旅行となるのです。あまりの疲労感により、帰宅して玄関で1時間も放心状態になりました。こんなことはこのときが初めてでした。 na2

走行距離、装備もバッチリだったのに

これまでにない長距離走行ということで、飲み物や携帯の充電、地図の確認などの準備は入念に行いました。服装は上下ジャージの上にパーカータイプのウインドブレーカー。

春特有の気温の変化への対策もこれで大丈夫。前夜も早めに寝て体力の充電もバッチリです。事前計画での走行距離は120km、多少きついかもしれないけど十分走れる距離だと思っていました。

コースはまずバイパスから山を越えて滋賀へ行き、そこから琵琶湖沿いの国道をひたすら北上するというものです。自転車のタイプはクロスバイクで、長距離走行にも適しており、100km程度であれば問題ありません。では、なぜ苦しい自転車旅行を体験する羽目になったのでしょうか。

実際に走る距離=計画した距離とは限らない

この自転車旅行は事前にルートを調べたところ120kmでした。これまでの最高走行距離×3であればなんとかなるだろうと思っていました。しかし当日実際に走った距離は160km。なぜ40kmも増えてしまったかというと、道に迷ってしまったのです。あらかじめ地図で調べていても、細かい道まで入念に調べておくことは難しいということですね。

ハプニングを想定して設定距離は8割にする

私の場合は、まず行きに渡るべき橋を通り過ぎてしまうという失態を犯してしまったので20kmのロスとなりました。帰りには1つ手前の橋を渡ってしまい、また20kmのロスです。行きは完全に私のかんちがいだったのですが、帰りはスマートフォンの電池が切れ、現在地を把握できないまま手探りで走っていたら、案の定間違えていました。

自分の知らない土地を走る場合は、このようなハプニングで、予定よりも長い距離を走らなければならなくなったことが多々あります。自分の設定距離×0.8くらいで計画を立てたほうが良いでしょう。

最短距離ではなく、安全な道を選ぶこと

このときは交通事情を一切考慮せずに、できるだけ距離が短くなるルートを設定しました。そのためバイパスや人気のない道を走る羽目に。バイパスや人気の無い道は自転車が走るスペースが狭い場合が多く、大変危険です(バイパスによっては自転車進入禁止の場合もありますのでご注意を)。

帰りはすでに陽が落ちていたので、交通事故、遭難、幽霊という三重の意味で命の危険を感じました。

最悪、野宿、遭難を覚悟した

人通りが少ないと現在地がわからないときに人に聞くことも出来ず途方に暮れてしまいます。私の場合は、帰りにはすでにスマートフォンの充電が切れており、ネットで調べることもできず辺りは真っ暗、人も全然いないため、本気で野宿を考えたほどです。

運良く交番を見つけ、道を教えてもらえたことにより大通りに出られ、野宿は免れましたが、これがもし冬であのまま遭難していたらと考えると身が震えます。都会なら、迷ったりしてもお金さえあれば近くの宿泊施設に駆け込めますが、何もない場所だとそうはいきません。正直私は滋賀を舐めてました。

国道を走ればなんとかなると思っていましたが、いつの間にか国道を外れているということも多々ありました。しかし、どこまでが国道なのかがよくわかりません。

真っ暗であればなおさらです。多少距離が増しても、人通りがあって明るい道を選びたいですね。

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日帰り旅行の疲労はすぐに回復しない

結局設定した距離が40km増しになり、限界を遥かに超える自転車旅行となってしまい、翌日、翌々日と激しい筋肉痛に悩まされることとなりました。翌日仕事や学校がある人は、それを見据えて計画を立てるようにしましょう。できれば次の日に休める状態で自転車旅行に臨むのがいいですね。

トラブルを考慮して予定を立てること

走る距離や時間が長いと、その分トラブルに巻き込まれる可能性も高まります。私の場合は、道に迷ったこととスマートフォンの充電が切れたことで距離は40km増し、時間は予定よりも4時間長くかかりました。

しかし見知らぬ土地を計画通りに全て走るというのも難しい話です。事前にルートを決める際には、こうしたトラブルも考慮した上で、自分の限界よりも一歩手前くらいの計画を立てたほうが良いでしょうね。

著者:中野朝村

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音楽を聴きながらなんでもない道を真顔で散歩するのが趣味なので、そういった日常的な視点を文章に通して届けられれば良いなと思っています。