間違ったドライヤーの使い方で抜け毛は倍増する
ドライヤーを使うと抜け毛が増えるというのは間違いなのですが、一部では正しいとも言えます。
では、使わないのが正解かというと、これは確実に間違っていると断言します。
いったいどういう事かというと『頭皮は濡れていても、乾きすぎていても、育毛や発毛の状態としては最悪である』という前提に基づくものです。
【濡れ髪】自然乾燥がダメな理由
髪と頭皮を濡れたまま、自然乾燥に任せるとします。
この時、頭皮では何が起きているのでしょうか。
雑菌の異常繁殖
湿度が高い頭皮では盛んに雑菌が繁殖しています。
増えた雑菌は毛穴に入り込むと炎症を起こし、脱毛の原因となる事に説明の必要はないでしょう。
頭皮の血流量の低下
水分は蒸発する時、周辺の熱を奪います(気化熱)。
これにより、頭皮の体温が低下。血管は収縮し、毛根に栄養を運ぶ血液の量が減少します。
栄養が足りない頭皮では、髪の毛は痩せて細くなり、抜けやすくなります。
開いたキューティクルにダメージ
髪の表面はキューティクルで覆われ防御されています。
しかし普段は閉じているキューティクルは、濡れる事で開いてしまい、防衛機能が低下します。
この状態で放置すると、髪の内部にまでダメージが及び、切れ毛や枝毛の原因となります。
【乾燥】ドライヤーの熱がダメな理由
次に、ドライヤーによる乾燥の場合を検証します。
自然乾燥と比べて、どちらがいいと言えるんでしょうか?
頭皮が乾燥する
ドライヤーを使い過ぎると、頭皮がまるで砂漠の様に乾燥します。
水分が失われた頭皮にはフケができ、そのフケを栄養とする細菌が繁殖。
抜け毛の原因となります。
髪のタンパク質が熱で破壊される
髪の主成分であるタンパク質は、非常に熱に弱い性質を持っています。
その為、ドライヤーの熱に長時間さらされると、表面のキューティクルもボロボロになり剥がれ落ちてしまいます。
キューティクルを失った髪は、髪の中の水分が蒸発していく事を止められず、パッサパサになってしまいます。
【結論】ドライヤーはほどほどに使うのが良い
自然乾燥では雑菌が繁殖するし、ドライヤーでは頭皮が乾燥してします。
では、どうすればいいのか?
それは、『雑菌が繁殖しない程度に素早く、水分を残したまま乾燥させる』という事です。
つまり自然乾燥では素早い乾燥は行なえず、ドライヤーを正しい方法で使う必要があるというわけです。
このような理由から、『ドライヤーが抜け毛の原因になるのは間違っているが、一部は正しい』という言い方となってしまうのです。
抜け毛を減らす【地肌に優しい】ドライヤーの使い方
それでは、素早く髪を乾かし、乾燥させすぎないドライヤーの使い方とはどのような方法でしょうか。
3ステップで紹介していきます。
1stステップ:タオルで水分を拭き取る
濡れた髪は傷みやすいので、すぐに水分を拭き取ります。
髪が濡れたままだとドライヤーを使う時間が伸びて余計なダメージを与えてしまうでしょう。
まずはタオルでできる限りの水分を拭き取ります。
タオルはゴシゴシしない。髪をはさんで叩く
豪快にゴシゴシとこすると、頭皮も髪もが傷だらけになってしまいます。
あくまで優しく、可能なら髪をタオルで挟み叩くように。
頭皮もタオルを押し当てるようにして、水気を取っていきましょう。
2ndステップ:ドライヤーの“風”で水分を飛ばす
髪のタンパク質が熱で破壊されるのを防ぐ為、以下の3つは厳守してください。
- ドライヤーは頭皮から20cm以上は離して使う。
- 常にドライヤーを動かし、1ヶ所に集中させない。
- 熱くなりすぎたら、冷風に切り替え熱を飛ばす。
熱で乾燥させるのではなく、水分を風圧で吹き飛ばすイメージを持ちましょう。
3rdステップ:8割乾燥したら冷風で締める
地肌の乾燥を防ぐ為、髪の8割が乾燥したところでドライヤーは終了。
残りは自然乾燥に任せても、問題ないでしょう。
また、最後に冷風を当てて、キューティクルを引き締めます。
これにより必要以上の水分を蒸発させる事なく、髪を乾燥させる事が出来ます。
ドライヤーは諸刃の剣。使いすぎには注意が必要
頭皮の衛生と髪の健康を保つためにはドライヤー必要不可欠。
しかし、使い過ぎると必要な水分まで奪われ、地肌を傷める事にもなります。
正しいドライヤーの使い方を覚える事は、シャンプーや育毛剤にこだわるのと同じくらい、育毛に取って大切な事なのです。