想像力を駆使しろ!英和辞書を引かない勉強法のメリット
勉強法にはそれこそ星の数ほど種類がありますが、やはり王道の勉強法と言ったら「分からないことを分からないままにしない」「分からなかったら辞書を引く」という事に尽きるでしょう。
英語の授業で、「辞書を引くのは当然」と口が酸っぱくなるまで先生に言われたことのある人も少なくないでしょう。多くの単語が収録された分厚い辞書に難儀しながら学校に持っていった人も多いでしょう。
しかし、最近は「英語力を身に付けるのなら辞書は引くな」という、学校で教えられたこととは真逆の勉強法が広まりつつあります。なぜ、辞書を引かない事が英語力の練成に役立つのでしょうか?
辞書を引くと時間を取られる
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辞書を引く必要に迫られる時というのは、分からない単語があった時です。「英語は日本語と文法が違うので、一つでも分からない単語があると文章の全体像が捉えられなくなる」、「だから辞書を引いて意味を調べるべき」と私たちは学校で習ってきたものです。
しかし、辞書を鞄や机から取り出してお目当ての単語を探すのはとても時間が掛かるものです。場合によっては辞書の単語収録数の限界で乗っていない事さえあります。辞書を引く時間は勉強時間を徐々に削り取っていき、勉強の効率を下げていってしまうのです。
単語一つ程度分からなくても文章は読める
このように、「分からない単語がある=辞書を引いて調べる」というやり方は時間の無駄遣いになってしまい、勉強効率を低下させる原因になります。「分からない単語があるから調べなければならない」と反論する人もいるでしょう。
しかし、分からない単語の一つ程度で文章全体が読めなくなるというわけではありません。
たとえ、文章に意味を知らない単語があったとしても全体を通して読めば、その単語部分以外はだいたい意味が分かるのでおおよその文意は把握できます。文意が把握できていれば、分からない単語の大体の意味も想像できて辞書を引かなくても読む事が出来るのです。
分からない単語の意味は想像しろ
つまり、辞書を引かない勉強法における核心は「意味を知らない単語があったら意味を想像する」という事です。意味が分からなくても文章の全体像が分かれば、そこに入るべき言葉には心当たりが出てくるものです。要するにクロスワードパズルのような感覚で単語の意味を想像するのです。
「勝手に単語の意味を想像して理解しても意味ないじゃないか!」と思う人もいるかもしれませんが、このやり方で想像した単語の意味は、そんなに的外れではないものです。文章全体から前後の流れをヒントに想像しているので、大筋であった意味を導き出せるというわけです。
読むスピードをアップ!でも辞書は後で引く
辞書を引かない方法の最大のメリットは、「リーディングの速度が上がる」という事です。「意味が分からない単語があるから辞書を引く」という過程が省かれる為、文章全体の意味を捉えるスピードは上がるので、読める文章の量は辞書をいちいち引く人の数倍にもなるのです。
だからと言って辞書は要らないというわけではありません。リーディングの後で、必ず辞書を引いて分からなかった単語の意味を確認するようにしなければなりません。
単語でもなんでも苦労した物事ほど印象が焼き付いているものはありません。意味を想像しなければならなかった単語ならば苦労はひとしおでしょう。苦労した印象が焼き付いている内に正しい意味を確認することで、語彙力のアップにつなげるのが狙いなのです。