言葉のマナーが身に付く日本人向けの日本語検定
Photo by Travis Juntara
日本語検定と聞くと、外国人が受けるようなイメージをお持ちの人もいるのではないでしょうか。
しかし、この日本語検定委員会が主催する「日本語検定」は、日本人が対象の検定です。
一体どのような資格なのか、今回は日本語検定について紹介します。
試験概要
日本語検定は前述の通り、日本語を母国語とした、日本人向けの日本語テストです。外国人を対象とした日本語テストには、「日本語能力試験」があります。
受験資格は2級までは誰でも受験可能ですが、1級を受験するには2級、もしくは準1級の認定を受けていなくてはいけません。
受験資格 | 1級 ・・・ 準1級、2級の取得 2~7級 ・・・ 誰でも受験可能 |
試験日 | 6月、11月 |
受験料 | 1級 ・・・ 6,000円 2級 ・・・ 5,000円 3級 ・・・ 3,500円 4級 ・・・ 2,000円 5級、6級 ・・・ 1,500円 7級 … 1,400円 【併願受験】 「2級+3級」「3級;+4級」「4級+5級」「5級+6級」「2級+5級」 「3級+6級」「2級+7級」「4級+7級」「6級+7級」 の組み合わせで受験可能 |
合格率 | 1級 ・・・ 18.5% 準1級 ・・・ 37.1% 2級 ・・・ 16.3% 準2級 ・・・ 25.2% 3級 ・・・ 49.2% 準3級 ・・・ 28.3% 4級 ・・・ 57.0% 準4級 ・・・ 27.1% 5級 ・・・ 77.0% 準5級 ・・・ 14.9% 6級 ・・・ 72.0% 準6級 ・・・ 13.7% 7級 ・・・ 92.7% 準7級 ・・・ 2.9% |
公式サイト: | 日本語検定委員会 |
テスト範囲は、以下の6つの領域から、レベルに合わせて出題されます。
- 敬語 ・・・ 尊敬語、謙譲語、丁寧語
- 文法 ・・・ 語と語の正しい決まり・連携
- 語彙 ・・・ 言葉の豊富さ、語と語の関係
- 表記 ・・・ 正しい漢字の使い方・送り仮名
- 意味 ・・・ 言葉の意味の理解
- 漢字 ・・・ 漢字・熟語の意味や読み方
合格基準は1・2級が80%以上、3~7級が70%以上のスコアの取得です。
また、合格基準を満たしていなくても、一定のスコアを取得することで、準認定を受けることが出来ます。
試験レベル | 合格得点率 | 準認定合格得点率 |
1級 | 80~100% | 70~80% |
2級 | 80~100% | 70~80% |
3級 | 70~100% | 60~70% |
4級 | 70~100% | 60~70% |
5級 | 70~100% | 60~70% |
6級 | 70~100% | 60~70% |
7級 | 70~100% | 60~70% |
一般的には、ビジネスで求められるのは、2級以上の知識だと言われています。
また、企業や大学によっては、日本語検定による優遇を認めている所も存在します。
評価は各所によって違いますので、公式サイトで確認しましょう。
勉強法
公式テキストを解く
まずは公式テキストの練習問題や過去問を解き、自分がどのレベルなのか確認するとよいでしょう。
そしてわからない部分・間違えた部分を確認して、ノートなどに抜出して暗記し、知識を定着させていきましょう。
暗記する際は、できるだけ辞書を活用し、意味を理解して暗記できれば効果はより上がります。
また、公式問題集には、「敬語」「文法」「語彙・言葉の意味」「漢字・表記」からなる、4種類の領域別問題集が販売されています。
万全を期すなら全部やりたいところですが、金銭的に厳しいという人は、公式問題集で確認した、苦手な部分を優先的に購入していくとよいでしょう。
漢字検定の知識を活用
国語力を測るテストで知られる「漢字検定(漢検)」の知識は、日本語検定の「漢字」の問題範囲と被るところも少なからずあるでしょう。
なので、漢字の勉強をする際は、漢字検定の参考書・テキストを活用して勉強するのも効果的だと思います。