トイレを我慢すると膀胱炎から腎盂炎に
仕事に家事、育児にと、女性は本当に忙しいです。そのため、トイレに行くことを後回しにしてしまうことってよくあると思います。でも、これは身体に菌を溜め込んでしまう行為にあたります。だから、極力しないようにしなくてはいけません。そうしないと、怖い病気を発症させてしまう確率を高めてしまうことになるのです。
トイレを我慢することで、泌尿器関係に大きなダメージをおこします。腎盂炎は細菌が逆流して起こる
腎盂炎は、細菌が尿道・膀胱へと入り込み、その先にある尿管を逆流して腎盂(じんう)にまで行きつき炎症を起こす感染症のことです。腎盂とは腎臓で作られた尿を集めるところのことをいいます。尿の逆流は実際、腎臓の中心部まで達して起こるので炎症を広げます。だから正式名は「腎盂腎炎」(じんうじんえん)となるのです。
腎盂炎になる原因は?
いくつか原因となる要因があるのですが、一番の原因は尿が逆流することです。通常、尿が下から上にある臓器まで戻ることはありません。しかし、女性の場合は妊娠や便秘も原因に
男性よりも圧倒的に女性の方が腎盂腎炎にかかりやすいと言われています。理由は、尿道口が膣や肛門に近い場所にあるためです。
また、妊娠をすることでも引き起こす場合があります。実際、妊婦の0.5~2%の人が発症すると言われているのです。どんな症状が出るのか
腎盂腎炎は、高い熱が出ることから「風邪かも」と勝手に思い込んでしまい悪化させてしまうことがあります。そうならないためにも、どのような症状があるのかを知っておきましょう。症状一覧
・高熱(38℃以上上がります。40℃を超えることも)
・悪寒や震え(急に熱が上がることもあるので、震えが止まらない場合も)
・腰の周辺の痛み(片側だけ強く痛みますので、仰向けで寝られないことも)
・尿の濁り(白っぽくなります)
・排尿回数の増加(少ししか出ないのに、何度も行きたくなります)
・排尿痛(膀胱炎も併発していることが多いので痛みます。)
・その他(血尿・倦怠感・食欲不振など)
合併症を引き起こすことも
尿毒症や敗血症、菌血症などの怖い病気が考えられます。ここまで達する前に多くの人が病院を受診するため、合併症を引き起こす人はごくまれです。熱が出て、「ちょっとでもおかしい」と感じたら、夜間でも躊躇することなく病院にかかること。それが合併症を引き起こさせないようにするための有効な手段と言えます。
腎盂炎をおこさないための注意点
腎盂炎が発症したら、たいていの場合、入院治療が必要です。入院して、抗生剤の投与はもちろんのこと、点滴をして水分補給と栄養補給を行います。退院後は2週間ほど抗生物質を服用し、自宅安静になります。
熱がたいして上がらず、食欲があるなど症状が軽い場合は、7~10日ほど安静にし、抗生剤の服用や水分を多く摂るなどして十分な休養をとります。腎盂炎は、一度起こすと再発する確率の高い病気です。そのため、再発させないように日常生活の中で注意しなくてはいけない点があります。
身体面のケアについて
身体的な面で見ていくと、水分補給が大事になります。おしっことして細菌を外に出すことが大切です。膀胱に菌を溜めないことにも繋がります。そして、清潔にすることです。
女性の場合、陰部と尿道口と肛門が近いため、雑菌が入りやすい位置関係にあります。ですから、排尿後は清潔にするために拭き取りに注意しなくてはなりません。また、感染症にかかりやすくなってしまう冷えを防ぐことも大切です。身体が冷えると、血流が滞ってしまいます。そうなると、どうしても抵抗力が低下してしまったり、免疫作用を低下させることになるのです。
精神面のケアについて
「泌尿器関係の病気なのになぜ精神面?」と思われるガールズもいるかと思います。実は心因性の頻尿といった心身症があるように、精神的なダメージを受けやすい場所なのです。
過度のストレスや疲れが原因で、腎盂炎になってしまうのではなく、免疫作用を低下させてしまうことに繋がります。
そうなれば、ちょっとしたことで膀胱炎から腎盂炎にかかってしまうことも考えられます。
うまくストレスを解消させる方法をみつけて、実践しましょう。免疫力の低下にならないようにすることが大切です。
私たち女性にとって、腎盂炎は近い場所にある病気と言っても過言ではないのかもしれません。膀胱炎でさえ、痛みがすごいのに腎盂炎になってしまったら、とんでもない痛さを体験してしまうことになります。
私がこんなにも腎盂炎に注目するのかというと、母が毎年のようにかかっていたからなんです。医師に「通常毎年かかるなんてことはない」と言われ、先天性の障害や形成不全、後天的な理由での障害についても検査をしましたが、まったく異常が見つかりませんでした。
腰部の痛みや高熱での苦しみ、寒気からくる震えなど散々見尽くしているので、このような怖い病気にはなるべくかかって欲しくないという思いが強くあります。私自身も一度腎盂腎炎にかかっているため、その苦しさを知っています。
ガールズのみなさんには、毎日をエンジョイして欲しいと願い、腎盂炎の怖さを書かせていただきました。自分の身体を守って欲しいと思います。