一人暮らしならもっと餃子を楽しもう!
プルプルと柔らかく火の通った部分とカリカリと少し焦げるくらいに火が通った部分が共存する皮、口に運んでカプリと食べればジュワァと口の中に広がる肉汁、シャキッとした野菜の歯触り、挽肉独特のギュッギュッと歯を押し返す食感、飲み込んだ時に口の中に味の余韻を残しながら喉を滑り落ちていく感覚…。
餃子は仕込みに手間がかかる料理である上に、大雑把に調理すると格好がつかない上に美味しくなくなる、ちょっと面倒くさい料理ですが、ちゃんと作ればご飯もバクバク進むとてもおいしい料理になります。
一人暮らしで餃子、というとラーメン屋や出来合いの物で済ませてしまうという人も少なくないでしょう。しかし、自分の手で作ってこそ「一人暮らしの餃子」というもの。 餃子が作れるようになれば、一人暮らしをもっと楽しめますよ!
餃子の餡は何を入れる?
餃子の美味しさは皮の焼き加減と包み方、そして皮に包まれた餡によって決まります。
まず、餡に使う肉は豚肉または鶏肉の挽肉がベターです。牛挽肉・合い挽き肉は食味がハンバーグに近くなってしまうのでできれば避けた方が良いでしょう。肉にエビのむき身を混ぜるとコクと歯触りが良くなります。
野菜はキャベツ、白菜など大きめで歯ごたえが楽しめる葉物と、ニラ・ネギ・ニンニクなどの臭いが強めの物を選びます。餃子の本場・中国ではニンニクは入れないとされていますがそれぞれの好みで入れて構いません。
野菜は刻んだ後に塩を振って汁を絞っておきます。餡の水分が多いと皮が中から破けやすくなってしまいます。
餃子の皮も自作できる
餃子の皮は市販されている物でも十分に美味しく作れるのですが、どうせなら皮も自作してしまった方がいいでしょう。
材料は薄力粉・強力粉・水またはお湯・塩です。
薄力粉と強力粉は1:1でふるいにかけながらボウルに入れて混ぜてしまいます。
水は粉の重さに対して半分ほど用意します。つまり粉200gなら100㏄程度必要になります。塩は粉100gに付き1g(小さじ1杯)必要です。
よく混ぜた粉に、塩を溶かした水を少量ずつ入れてダマを作り、少しずつ水を加えながらダマを大きくするようにして粉を混ぜていきます。粉が混ざり合わさると塩の作用で粘り気が出てくるのでよく練り合わせて生地をまとめていきます。
生地がまとまったらボウルにラップをかけて生地を20~30分寝かせましょう。
生地を十分に休ませたらいよいよ皮づくりです。
棒状に伸ばして一定間隔で切った生地を麺棒で丸く伸ばしてもいいし、広く伸ばした生地をコップなどのふちを利用して丸く抜いても構いません。
生地を延ばす時は必ず生地とまな板に打ち粉を振っておきましょう。
簡単な餃子の皮の包み方
餃子を作るときに一番面倒なのは、何と言っても皮包みです。小さなヒダをいくつも作っていかなければならないので、細かい作業が苦手な人はあまり餃子を作りたがらないものです。
実はヒダを作らなくても餃子の皮をきれいに包む方法があるのです。
- 広げた餃子の皮の中央に餡を乗せます。
- 皮のふちに水を塗って、半円状になるよう皮を折ります。
- 皮のふちがぴったりと閉まるように押しつぶしたら、左右の皮を内側に来るよう折り込みます。
たったこれだけで、ヒダを作って包んだのと同じように皮の中に肉汁が閉じ込められた餃子が作れます。
美味しく餃子を焼くには…
餃子を作るときに難儀するのが、皮を包むところと焼き上げるところです。
特に焼き上げは油断していると皮や餡に生焼けの所が残ったり、火が通りすぎて皮が黒焦げになったりフライパンに皮がびっちりくっ付いてはがれなくなってしまったりと、最終定期な餃子の味や見栄えを大きく左右することになるのです。
餃子を上手に焼き上げるコツは「フライパンに油をよくなじませて熱すること」と、「蒸し焼きにするための水の量を調整すること」です。
皮がフライパンに張り付いてしまうのは十分に熱せられてないことと油が回りきっていないことが原因です。良く熱せられたフライパンは油のなじみも早く、焼き時間の短縮に繋がります。
そして餃子全体に火を通す蒸し焼きは、水の量が多すぎるとフライパンの表面温度が下がって焼き時間が長くなり、皮がへばりつく原因になってしまいます。水が少なすぎると今度は餃子全体に火が通りにくくなり生焼けになってしまいます。入れる水は100㏄程度を目安にしておきましょう。
また、フライパンに餃子を並べるときは出来るだけ隙間を作らないようにします。隙間があると油が跳ねやすくなってしまいます。
余った餃子はどうする?
餃子は家族で食べるとたくさん作ってもあっという間に無くなってしまうのに、一人で食べると意外と余ってしまうものです。ラップをかけて冷蔵庫に入れて次の日に食べるようにしてもやはり余ってしまうし、食べきったら胃もたれを起こしてしまうことも…。
大量に餃子を作ったら、全て焼いてしまわずに食べる分と保存する分を分けておきます。餃子は一食分ごとにジップロックなどの密封できる袋やラップに巻いておき、冷凍庫で保存しておきます。
冷凍した餃子は、生の餃子と同じように調理して構わないのですが、冷凍した分だけ火を通す時間を長めにする必要があるので注意しましょう。
普通に焼き餃子にしてしまっても構いませんし、鍋の具に使って鍋餃子を楽しむのも良いでしょう。