薬剤師の魅力とは
薬剤師の魅力はある程度年齢が高くても、それに関係なく能力を発揮できる仕事であるという事です。
また、薬剤師に対する信頼感も高く、アメリカのとある会社の調査では「誠実度と倫理観の高さ」の職業別ランキングで2位、日本でもとある研究所の行った「職業信頼度調査」で3位になっています。
その他にも薬剤師は求人数も多く、条件さえそろっていれば30代の方でも転職することが可能です。
そんな薬剤師への就職・転職に関する情報を紹介します。興味のある方は、ぜひ参考にしてみてください。
薬剤師の業務
単に薬剤師と言っても、様々な仕事の内容・職場が存在します。
主な職場は、以下の4つです。
薬局
調剤薬局では医師の処方箋を元に患者に薬を提供する調剤業務の他、患者のために薬の服用方法や河野などを説明し、日々の健康・病気予防についてアドバイスを提供する「服薬指導」、薬の服用履歴を管理する「薬歴管理」などの仕事があります。
病院
病院では医師・看護師らと共に入院患者の状態を診ながら、調剤を行うことができます。
その他には医薬品情報業務や薬品管理業務の他、製剤業務・治験業務など、新薬に関する業務も行います。
近年では、医師・看護師とともに医療チームの一員として働く「病棟薬剤師」が増えているそうです。
ドラッグストア
ドラッグストアでは「調剤業務のみ」「OTC販売のみ」「調剤業務+OTC販売」の3種類に分かれます。
「OTC」とは医師の処方箋がなくても購入できる一般医薬品のことです。
処方箋のないOTC販売をする際、お客様の症状やニーズを聞いて適正な判断ができるよう、お客様とのコミュニケーションの能力が重要となってきます。
製薬会社
製薬会社や治験業界では、医薬品を薬事法に則った業務で行う管理業務や自社製品の問い合わせ・FAQの対応、マーケティング・開発戦略に対する立案・情報提供などを行います。
その他、治験の実行チームとして臨床実験を行ったりします。
その他にも公務員として働く道もあります。保健所や麻薬取締官、さらには自衛隊など勤務は様々です。
薬剤師の年収は?
厚生労働省の発表によると、薬剤師の平均年収は約500万円、男女別にすると男性572万円、女性473万円となっています。
決して高収入というわけではありませんが、過去数年の年収推移を見ても比較的安定しており、安定した収入が手に入りやすい仕事と言えるでしょう。
就職先としては薬局・ドラッグストアでの勤務が多いようです。
製薬会社は他の職場より高待遇な場合が多いですが、研究職の仕事は門戸が狭い職場の様です。
薬剤師になるための資格とは
薬剤師として仕事を始めるためには、「薬剤師国家試験」に合格しなければなりません。以下、薬剤師国家試験について、基本的な情報を紹介します。
薬剤師国家試験
受験資格
- 6年制大学or旧4年制薬学課程を修了したもの。
- 海外の役学校を卒業or外国の薬剤師免許を受けているもので、1と同等以上の学力・技術を有する者。
- 3. 平成18~29年度までの間に大学に入学し、新4年制薬学課程を修了し、大学院において薬学修士or博士を修了した者の中で、以下の条件を満たしたもの。
●大学院における薬学課程の在学期間が2年回以上のもの。
●4年制過程入学から12年以内に、6年制との差分となる単位(医療薬学・薬局病院実習業務など)を取得している事。
試験科目
薬剤師の試験科目は、4年に1回をめどに科目内容の改正が行われています。
こちらでは2012年・第97回から行われた内容を記載します。
科目 |
必須問題 |
薬学理論問題 |
薬学実践問題 |
出題数合計 |
物理・科学・生物 |
15問 |
30問 |
15問 |
60問 |
衛生 |
10問 |
20問 |
10問 |
40問 |
薬理 |
15問 |
15問 |
10問 |
40問 |
薬剤 |
15問 |
15問 |
10問 |
40問 |
病態・薬物治療 |
15問 |
15問 |
10問 |
40問 |
法規・制度・倫理 |
10問 |
10問 |
10問 |
30問 |
実務 |
10問 |
|
20問+65問 |
95問 |
出題数合計 |
90問 |
105問 |
150問 |
345問 |
解答はマークシート形式で行います。
合格基準は以下の3項目を全て満たした場合にのみ合格となります。
- 全問題への配点の65%を基本とし、問題の難易度を補正して得た総得点以上。
- 一般問題(薬学理論問題・薬学実践問題)を構成する各科目の得点が、それぞれ35%以上であること。
- 必須問題を全問題で70%以上、かつ、構成する各科目でそれぞれ50%以上得点する事。
薬剤師になるためのスキル
薬剤師になるためには薬学・医療に詳しいことは当然ながら、適切な薬を調剤するために患者さんや同業者の方たちとのコミュニケーション能力も必要になってきます。
また、海外の薬学について知るための英語力や、ドラッグストア・薬局の業務の電子化に対応するためのパソコン操作スキルも必要になってくることが想定されます。
その他にも、精密な仕事が得意であったり、繁忙期の仕事に耐えれるだけの体力も必要になってきます。
薬剤師へ転職するために
薬剤師への転職というのは、中々1人では難しいことです。
そのような人は、インターネットの求人サービスを利用する手があります。
現在では薬剤師を専門とした転職支援サービスも数多く存在します。
転職支援サービスの中には、転職支援業界で大きな実績を残している企業も参戦していますので、安心して利用するとよいでしょう
もちろん、ハローワークを利用するのも役に立ちます。
また、薬剤師に勤務中の方や医薬品卸の方に話を聞ける人は、積極的に相談を持ちかけてみましょう。
とくに医薬品卸をしている方は、どこの薬局で人手が足りないか、など薬局の内情を知っている場合がありますので、非常に参考になる話が聞けるかもしれません。