冬の肌トラブルNo.1乾燥とどうつきあうか
冬になると、空気が乾燥して、肌がカサカサ、パリパリになります。静電気も発生しやすくなりますから、帯電しやすい体質の人は、ドアノブを持って「バチッ!」となる機会も増えてきます。ホント、乾燥ってイヤですよね。
もともと人間の皮膚は、外からの刺激から肌を守るバリア機能があります。ところが、乾燥した肌を放っておくと、このバリア機能が低下して肌への刺激が入りやすくなり、肌トラブルを引き起こすことになります。
「シアバターだからいいものだ」とは限らない
最近では、日本でもシアバターを含んだ保湿化粧品がたくさん出回るようになりました。種類も、スキンケアクリーム、ハンドクリーム、洗顔料とバラエティに富んでいます。
保湿効果に定評のあるシアバターのことですから、みんなこぞって使いたがるのも無理はありません。しかし、いくらシアバターを配合しているからといっても、必ずしも皮膚にいいものであるとは限らないんです。
どの化粧品を使おうかと決める前に、成分には何が含まれているか分かる範囲で確認し、できるだけパッチテストをして、自分が使って大丈夫かどうかは試してみるようにしましょう。
肌のターンオーバーは28日間といわれています。ちょっと使っただけでは結果が出ないこともあります。好みもありますが、ちょっと使ってすぐに合わない、決めつけずにしばらく使ってみましょう。赤味や発疹が出たときには、使用を中止し、医師の診断を受けるようにしましょう。くれぐれも自己診断はしないようにしましょう。
シアバターの含有量を確認しましょう
シアバターを含有している、といっても原材料のうちのほんの数パーセントだけだったら、保湿効果があるのは本当にシアバターの効果かどうか怪しいものがあります。
最低でもシアバターの含有量は10パーセント以上のものを選びましょう。私たちの経験上、30パーセントを超えると、なめらかさを維持するのは技術的にも大変困難になります。現実的には、10~25パーセント程度のものを選ぶことをお勧めします。
未精製のシアバターは玄米と同じ
シアバターを配合した化粧品の多くは、原材料として精製済みのシアバターを使用しています。未精製のシアバターは、品質の均一化が難しく、加工もしづらいため、大量生産には不向きとされているからです。
残念ながら、精製済みのシアバターは、精製の課程で大切な有効成分がそぎ落とされています。玄米を精米して白米を作る課程で栄養分がそぎ落とされているのと同じことです。
アフリカで地産地消されるシアバターは、もちろん未精製のものです。化粧品でシアバターの力を可能な限り引き出すには、原材料として未精製のシアバターを使用するのがいちばんです。
ボディケアも忘れずに
冬の乾燥で忘れがちなのがボディケア。
顔だけでなく身体の乾燥対策も大事です。実は、顔よりも身体のほうが皮脂量は少ないため、首や手や足はもちろん、服を着て外からは見えないかかとや背中、おなかも乾燥しています。
特に、カサカサで痒くてたまらなくなる乾燥性敏感肌は、数年前にテレビで取り上げられてからは、「わたしだけじゃなかったんだ!」と安心した人も多いはず。保湿に強いシアバターですから、 手や顔だけじゃなくて全身にも使いたいところです。
ボディに使用するときには、ただ塗るだけでなく、やさしくマッサージすると効果的です。お風呂上がりのほっと一息ついたときに使用すると、リラクゼーション効果も図れていいですね。