交通事故で損しないために正しく理解すべき保険の種類 まとめ|トピックスファロー

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2012年7月6日
交通事故で損しないために正しく理解すべき保険の種類 まとめ

万が一交通事故に遭遇した時のために、保険を掛けておくことは大事です。そのためドライバーは必ず保険に加入しておくことが求められています。しかし、一口に「自動車保険」といってもその違いをハックしていない人も多いのではないでしょうか?自動車の保険についてまとめてみました。

WEBライター
  

万が一の事故に備えて…自動車保険のまとめ

交通事故が起こると、人の生命の危機だけでなく金銭的な危機にも直面することになります。
壊れた車・バイク・自転車などの修理代、怪我をした相手や自分の入院・治療費、被害者が命を落とした場合は損害賠償と、何から何までお金が掛かるものです。

交通事故で発生する金銭的負担を全て自己負担するとなると、どんなに裕福な家庭でもあっという間に家計が傾いてしまいます。
もしもの時の為に、自動車保険へ加入することは自動車を運転する全ての人の責務であるといえます。
では、交通事故に有効な自動車保険にはどのような物があるのでしょうか?

加入義務のある自賠責保険

自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)は、法律で自動車やバイクなどのエンジン付きの乗り物を運転する人に加入が義務付けられた強制保険です。交通事故の加害者になった時、保険金が被害者に支払われます。
自賠責保険への加入・更新は車の購入時及び車検の際に行なわれるため、意識していなくても自動的に契約が継続されています。

ただし、自賠責保険は最低限の補償を確保する保険なので、被害者一人当たりに支払われる保険金は死亡時3000万円まで・後遺障害で4000万円まで・傷害で120万円までと低く、充分な補償とならないのが欠点といえます。

ドライバーそれぞれの意思で加入する任意保険

各保険会社で取り扱われている自動車保険は、強制保険である自賠責保険に対して任意保険と呼ばれています。

自賠責保険では物損に対する補償が付いていないため、物損補償の付いている任意保険にも加入してカバーするのが加入目的の一つとなっています。
また、任意保険への加入は自賠責保険の保険金支払いには影響を与えないので、被害者に対して充分な金銭補償が出来るようになります。

対人賠償保険

対人賠償保険は、交通事故の被害者が怪我または死亡した場合に発生する損害賠償の、自賠責保険で負担できる分を超えた場合に有効になる保険です。 任意保険の場合、補償額を無制限に設定できるので万が一の事態に遭遇して損害賠償額が大きくなっても対応できます。

対物賠償保険

対物賠償保険は、相手の車やガードレール・電柱・ブロック塀・家屋など、交通事故によって他者の財物に損害を与えたことによって発生する損害賠償に対する保険です。 物損は人を怪我させるのとはまた別の意味でお金が掛かるもので、電柱などのインフラを破壊するようなことになれば賠償額は青天井で膨らみます。出来れば補償額は無制限で契約しておきたいものです。

搭乗者傷害保険

搭乗者傷害保険は運転者の家族などの同乗者を対象とした保険の一つで、事故による怪我や死亡の際に保険金が支払われます。ただし補償額には限度があり対人賠償保険のように無制限に支払われることはありません。

自損事故保険

自損事故保険は単独事故で運転者・搭乗者などの保険対象が怪我または死亡した場合に保険金が支払われる保険です。 ほとんどの自動車保険では自損事故保険は対人賠償保険とセットになっています。

無保険者傷害保険

無保険者傷害保険は、事故を起こした相手が任意保険に未加入または保険がおりない場合やひき逃げなどで加害者が不明の場合に保険金が支払われる保険です。 ドライバーの15%は任意保険未加入といわれており、事故相手が無保険であった場合の被害者の金銭負担は非常に大きなものになるため、無保険者傷害保険の加入は大きな意味を持ちます。

人身傷害補償保険

人身傷害補償保険は無保険者傷害保険・自損事故保険・搭乗者傷害保険を組み合わせた保険特約で、過失割合に関係なく実損害額が保険金として支払われます。また、自動車に乗っていない歩行中の交通事故でも保険金が下りるというメリットを備えています。

車両保険

車両保険は契約者が乗っている自動車の損害に対しての保険で、事故による損傷だけでなく災害での損傷や車両盗難にも対応しているタイプがあります。 デメリットとしては車両の購入額通りの保険金が下りるわけではなく、ビンテージカーなどのプレミアが付いている車両の場合、保険金は確実に購入額を下回ってしまいます。

健康保険は交通事故に使えない?

通院・入院時の治療費負担が3分の1になる国民健康保険は、病院に掛からなければならない時にとても重宝する保険です。

しかし、交通事故に遭遇して入院した場合「健康保険は使えない」といわれてしまうことがあります。
これは、病院が患者から得られる報酬を決める診療報酬制度が原因となっています。国民健康保険の場合は1点10円となっていますが、保険を使わない自由診療の場合1点20円となるのです。

つまり、「交通事故は健康保険の対象外」と言って自由診療にさせた方が病院は儲かるということなのです。
実際には、交通事故による怪我でも健康保険は適用できるのでもしも病院側が「使えない」と言われても「使えます、使います」という意思を押し切りましょう。

著者:佐久間和夫

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