自分の場合はいくら?事前に見積もっておこう
歯科や口腔外科で受けることのできる親知らずの抜歯治療。
痛みはないのか、後遺症の可能性はあるのか、妊娠中でも大丈夫なのか…などなど、心配事項は人それぞれですが、やはり最も気にかかるところと言えば治療にかかる費用でしょう。
親知らずの抜歯治療は、私たち素人が想像する以上に大変なものです。
「ただ抜けばいいだけだから簡単でしょ?」と軽視するのは大きな間違いです。
状態をよく知り治療方針を決めるためには詳しい検査が必要ですし、抜く本数や埋まり方によっては手術が難しいものになりますし、麻酔が切れた後は痛みや出血との戦いが待っているetc。
親知らずの抜歯はこんなに色々な手間や、大きな精神的・身体的負担を伴うものなのです。
治療が複雑になればなるほど料金は加算されていき、それだけ出費もかさむ理屈になります。
トータルの支払額は人それぞれですが、場合によっては予想額を遥かに上回ってしまうことも。驚かないように、自分のケースでは一体いくらになるのか、事前におよその金額を見積もっておくことが大切です。
紹介状があれば、健康保険が効きます
歯科医に紹介状を書いてもらい、大学病院や総合病院で抜歯治療を受けるならば、健康保険が適用されます。紹介状がないと全て自己負担にての治療となり、高くついてしまいますので覚えておきましょう。
具体的にいくらかかるかは、治療を受ける病院、抜歯の本数、手術の難易度などによって異なります。
分かりやすいように具体例を紹介しましょう。あくまでも目安料金ですが、参考になるかと思います。
ちなみに上顎よりも下顎の親知らず抜歯のほうが高額になる場合が多いです。
- 歯茎への埋没なし、完全に姿が見えている→1500~2000円
- 歯茎への埋没あり、やや骨を削る必要あり→2500~3000円
- 歯茎への埋没あり、大きく骨を削る必要あり→4000~5000円
※いずれも親知らず1本の抜歯をする場合にかかる料金です。
※検査代、麻酔代、手術代、薬代などを含めたトータル金額です。
※健康保険が適用される場合(3割負担)の金額です。
4本すべて抜歯だと4万円以上かかる!?
下顎第三大臼歯である、水平埋状智歯である、下歯槽神経に接触している。
専門用語ばかり並べて書くと何やら難しいですが、ようは『下顎にある親知らずが、横向きでかつ下顎を通る神経に接触して埋まっている状態にある』という意味です。
この3拍子が揃っていた場合、手術はかなり困難なものとなります。
健康保険が適用されたとしても、CT検査代などを含めるとトータルで1万円以上かかることも。
1本でこの金額ですから、上顎下顎の親知らず全てを抜歯すると、4万円以上かかる計算になります。
インプラントやブリッジと比較すると大したことはありませんが、それでも決して安いとは言えない金額ですよね。リスクの高い治療を受けるのですから、失敗のないように歯科や病院・医師選びは慎重に行いましょう。相性も関係ありますが、患者が納得ゆくまで詳しく料金説明をしてくれるところが信頼に値します。