美しい富士山を守ろう!富士山登山マナー
富士山は元々、人気の登山スポット・観光地として有名ですが、2013年6月にも世界遺産に登録される見通しとなっており、俄然注目を集めています。
しかし、一方で、観光客のマナーの問題に懸念を抱く人も少なくありません。
そこで今回は、富士山の登山のマナーを紹介します。
ゴミは持ち込まない・持ち帰る
富士山で問題となっている大きな問題の1つが、ゴミ問題。登山ツアーなどで訪れた際にゴミが出た際は、その場に捨てず、必ず持ち帰るようにしましょう。
また、歩いているうちにゴミを見つけたら、出来る限りゴミを拾っていくようお願いします。富士山を綺麗にするためには、皆さんの協力が必要なのです。
すれ違いの優先順位
基本的に富士山の登山道は、上りと下りでわかれているのですが、一部では一緒になっている所もあります。登山道として整備されているとはいえ、山の道は足場が悪いです。優先順位を守らず無理して通ろうとするのは、怪我の元です。
富士山ですれ違いの際は、斜面を登っている人が優先です。あくまで「斜面が登りか」で判断するのであって、「山頂に向かっているか」では判断しません。
また、団体のグループがすれ違う際は、少ない人数のグループが先に通りましょう。
山小屋で騒がない
山や山小屋内は静かで、些細な物音でも響くことがあります。
夜間登山をする人は、山小屋で休んでいる人の事も考え、大声で会話をしたり、大声で笑わないようにしましょう。
石は持ち帰らない
富士山の5合目以上は「特別保護地区」に指定されています。特別保護地区では、動植物を壊したり、故意に動かしたり、無断で持ち帰ったりしてはいけません。
石で文字を描いたり石を1個でも持ち帰ることは、悪質な落書きと一緒です。ルールを破らないように気を付けましょう。
ちゃんとトイレで用を足す
かつて、用を足すときの排泄物は、山腹に投棄されていました。しかし、それだと雪解けと同時に、使用したチリ紙などが残ってしまい、環境悪化の原因の1つとなっていました。なので、用を足すときは、必ずトイレで用を足しましょう。
また、管理協力金として、トイレは200円の有料となっています。たかがトイレに…と思うかもしれませんが、山のトイレというのは維持が大変。必ず200円を入れて利用しましょう。盗むなんてことは、もってのほかです。
トイレでの禁止行為
富士山では山の環境に対応したトイレが設置されていますが、やってはいけない行為がいくつかあります。必ず守るようにしましょう。
カキ殻浄化循環式トイレ
カキの殻の薄い層が何重にも重なった形状をしており、微生物の力で汚水を綺麗にしてくれる仕組みです。
こちらのタイプのトイレは、トイレットペーパーを便器内に捨ててはいけません。必ず備え付けのゴミ箱に入れましょう。
焼却式トイレ
し尿を燃やして灰にすることで、無害にしてから山に運び出して処理します。
こちらのトイレはポンプが詰まりやすいので、大量に紙を投入するのは詰まりの原因となってしまいます。
おがくずバイオ式トイレ
微生物が繁殖されるように作られたチップを作り、その上にトイレを設置して浄化していきます。チップは肥料としても再利用が可能とのこと。
こちらのタイプも、使用した紙はゴミ箱に捨てるタイプであるほか、おがくずや木のチップを使っているので、煙草・吸い殻の投入は家事の元となります。
山では声をかけよう
登山道で人に出会ったときは、ぜひ挨拶をしておきたいものです。こうした些細なことをきっかけに、登山の思い出になったり、交友関係が生まれたりします。また、声掛けは、危険回避にも繋がります。
声をかけなくとも、会釈や目礼など、最低でも軽い挨拶をしておきたいですね。声をかけるときは、登り側の人から声をかけるようにしましょう。