家庭菜園の道具を揃えよう。はじめは「必要最低限」でOK!
ホームセンターに行くと菜園の道具がズラリと並んでいます。初めての方は、何から、そしてどこまで揃えればいいのか戸惑ってしまいますよね。しかし、ここで迷いは禁物!
初心者の方はまず、鉢や土など必要最低限のものだけを揃えればいいのです。その他の道具は、野菜が成長する過程で見えてきますので、そのときに買い足せば十分間に合います。
家庭菜園はじめから必要な道具
コンテナ:いわゆる鉢やプランターをさします。
土:初心者の方は必要な土がブレンドされた「花と野菜の培養土」などで十分です。
ジョウロ:ベランダに水を引けない方は、大きめのものを用意するといいでしょう。
スコップ:苗の植え付けや植え替え、土を混ぜるときなどに使います。
鉢底ネット:コンテナの底に敷きます。
鉢底石:水はけを良くするために鉢底ネットの上、土の下に敷きます。
ハサミ:苗の間引きなどに使います。先が細いものが作業しやすくおすすめです。
はじめからあるといい道具
霧吹き:種まきの後の水やりなどに便利です。
ガーデングローブ:土汚れ防止や日焼け止めに。
ラベル:苗の管理に使います。
土入れ:土をすくい入れるのに便利です。
後から必要となる道具など
支柱:ツルが伸びる野菜を支えます。
麻ひも:支柱を固定する際に必要です。
ふるい:土を自分でブレンドするようになったときに便利です。土の大きさを粗、中、細と分類できるものがおすすめです。
100円ショップでこれだけ揃う!可愛い道具たち
さて、菜園を始めようと思い立ったときにまず足を運ぶのがホームセンターだと思いますが、その前に100円ショップをのぞいてみてください!今や100円ショップの園芸コーナーは驚くほど充実しています。
鉢やジョウロ、ハサミ、鉢底ネットなどがズラリと並び、菜園に必要なものがたいてい揃ってしまいます。しかも、ベランダやお庭を素敵に彩るセンスも十分。好みに合わせて選ぶ楽しさがありますよ。
種、苗、土はホームセンターにGO!
苗や土、大きめのコンテナなどは、ホームセンターで揃えるといいでしょう。苗のコーナーにいくと、こんなに!というくらいたくさんの野菜苗が並んでいます。
食卓でおなじみのトマトやナス、キュウリ、ピーマン。バジルやパセリなどのハーブ類、イチゴなどもあります。目移り必至ですが、まずは初心者にとって失敗の少ないものを選びましょう。
初心者の方にオススメの野菜
果菜類:ミニトマト、ピーマン、サヤエンドウ、ナス、キュウリ
葉菜類:ベビーリーフ、リーフレタス、ホウレンソウ
ハーブ:バジル、パセリ、ローズマリー
薬草・香草:シソ、葉ネギ、ミツバ
緑のカーテン:ゴーヤ、ヘチマ
菜園のカギとなる栽培環境。それぞれのベランダに合わせた菜園づくりを!
いざ菜園を始めようというときに一番気になるのがその環境ですが、現代の住宅事情では、野菜の生育にとって完璧な条件が揃っているベランダのほうが少ないくらいです。
ですから、
「うちは日が当たらないから、野菜は育たないだろうな」
「こんなに狭いと、さすがにできないよね」
などと、あきらめることはありません。
日があまり当たらないベランダでは半日陰を好む野菜を育てることができますし、狭い環境でも、棚を設置する、吊るす、など、工夫次第で素敵な菜園を作ることができますよ!
土は難しく考えなくてもOK!
ホームセンターに行くと、さまざまな土が積みあがっています。それらを目にしても、一体何の土なのか、どれを選べばいいのかさっぱり。というのが初心者の本音ですよね。
それもそのはず、土には、基本となる土、有機物を含む土、保水性や保肥性を高める土などがあり、どの土がどのような役割をもっているのかということは、ある程度勉強しないとわからないからです。
そこでおすすめなのが「培養土」。「花と野菜の培養土」、などの名前で売られており、基本の土、有機物を含む土、保水性などを高める土などがうまくブレンドされています。さらに、肥料入りと書いてあるものを選べば、これ一つで楽しく栽培に入ることができます。
水やり。まずは基本を押さえよう。
水やりは、野菜の栽培経験のない人にとっては、もっとも心配な作業ではないでしょうか。水をやりすぎてしまうと根腐れしてしまうし、かといって乾燥させすぎると枯れてしまうし・・・。と、そのタイミングに迷ってしまいますよね。
もっとも、ベテランの人にとっても水やりは難しく、この世界では「水やり三年」、と言われているほどです。こちらでは、水やりの際に守るべき最低限のルールをお伝えします!
水は鉢底から流れるくらいに与える
これは野菜に限らず、植物を育てる際に言われる、基本中の基本です。
では、なぜ水を、“土を湿らせる程度”ではなく、鉢底から流れるほどたっぷりとやらなければならないのでしょうか。それは、水やりの際に野菜に与えるべきは実は水分だけではなく、私たちは空気中の酸素も、彼らに供給しなければならないからです。
野菜はその根から、水分とともに酸素も取り入れて育ちます。鉢底から流れるくらいに水を与えることで、その水流に含まれた酸素を根に供給することができるのです。水は惜しみなく、ザア~っと与えましょう!
鉢皿に水をためない
水やりの後、「はい、水やり終了~」とばかりにそのまま立ち去ってしまうと鉢皿に水が溜まってしまいますが、これはNG。
鉢皿に水をためると、その水が土を過湿状態にしてしまいます。土が過湿状態になると根腐れをおこしてしまうので、水やりの後は必ず鉢皿の水を捨てるようにしましょう。
以上が基本です。
これらを守りつつ、より水を好むもの、比較的乾燥状態で良いものなど、それぞれの野菜の特性に合わせて水やりを行うようにしましょう。
風通しが悪くてもあきらめないで!
手すりが壁状で高さもあるなど、あまり風が通らないベランダでは、野菜に病害虫が付きやすくなります。このような環境では、病害虫に強い野菜を栽培するといいでしょう。
育てやすいラディッシュや葉ネギ、タイムやミントなどのハーブは病害虫に強い野菜です。また、コンテナを地面に置かずに棚を設ける、手すりにぶら下げるなど、できるだけ野菜に風を通す工夫をするといいでしょう。
病害虫が付きにくい野菜
ラディッシュ、葉ネギ、ニラなど
日あたりが悪くても大丈夫!半日陰で育つ野菜があります。
方角によって、または手すりの高さなどからあまり日の当たらないベランダでは、棚をもうけるなどして、できるだけ高い場所にコンテナを設置します。
また、一日に日が当たる時間が短い“半日陰”で育つ野菜を選ぶこともお勧めです。パセリや葉ネギ、ミズナやホウレンソウなどは、半日陰の環境でも育ちますので、このような環境でも菜園を十分楽しむことができるでしょう。
半日陰でも育つ野菜
葉ネギ・パセリ・ホウレンソウ・ミズナ・パセリなど
出典:
「育つ土」を作る 家庭菜園の科学 木嶋利男
おいしいベランダ野菜 小島理恵
菜園生活パーフェクトブック 藤岡成介
ベランダ菜園スタートBOOK 平野編集制作事務所