教育訓練給付金制度とは
厚生労働省が雇用の安定と就職促進の為に行っている、資格取得の支援制度。
資格取得の際に支払った教育訓練経費の20%(最大で10万円)が、訓練終了後に支払われます。
なお、ここからの説明は2013年6月時点のもの。
制度が変わるのはよくある話ですので、申請前に厚生労働省のサイトで確認するか、ハローワークで相談する事をおすすめします。
教育訓練給付金申請から受け取りまでの3ステップ
給付金は、黙っているだけではもらえません。
自分で調べ、申請する必要があります。
1:講座を決める
給付金を受けられるのは、厚生労働省が認定した講座に限定されています。
また認定さえ受けていれば、通信教育でも構いません。
指定講座は厚生労働省のサイトより検索できます。
~厚生労働大臣指定教育訓練講座~教育訓練給付金制度検索システム
2:受講前に『運営会社』に受給の意思を伝える
講座を運営する企業は、国に対して受講者の活動や試験を報告する必要があります。
その為、受講開始前。もしくは受講開始から1ヶ月以内に運営会社へ制度を利用する意思を伝えなければなりません。
運営会社の都合ですが、遅れると給付金を受け取る事ができない可能性があります。
3:受講後、ハローワークで申請
受講期間が終われば、スクールより『修了証明書』が貰えます。
その修了証明書と領収書など、必要な書類を持って『ハローワーク』で申請します。
申請期間は受講終了から1ヶ月以内。
期間を過ぎれば、当然ながら給付金はもらえません。
教育訓練給付金を受ける条件
『一般被保険者の期間が3年(初回1年)を超えている』のなら、給付金を受ける事が可能です。(支給要件期間を満たしている)
ただし、以下の場合は支給要件期間がリセットされ、給付金を受ける事ができません。
- 『資格喪失日(雇用保険を最後に納めた日)から1年が経過』
- 『教育訓練給付金をすでにもらっている』
- 『不正受給がばれた』
一般保険者とは?
一般保険者とは、『1週間の労働時間が20時間を超え、31日間以上雇用されている事』とあります。
難しいので『雇用保険に加入していた期間』と覚えておけば良いでしょう。
自分の雇用保険の加入期間を知りたい場合は、『雇用保険被保険者番号』を持ってハローワークで問い合わせる事も可能です。
教育訓練給付金のよくある質問
『雇用保険を3年以上支払っていれば、資格取得がお得になる』のが教育訓練給付金制度。
よくある疑問をQ&A形式で解説します。
Q1:スクールに通う交通費は戻ってきますか?
A:戻ってきません。
給付金の対象となるのは『入学費』『受講費』『テキスト代』のみです。
『ローンの金利』『本番の受験料』『交通費』『補講等の追加費用』などに関しては、対象外です。
Q2:資格が取れなかった場合も給付金はもらえますか?
A:もらえます。
『教育訓練費』を補助する制度ですので、受験に失敗しても給付金はもらえます。
むしろ試験に掛かる受験料が給付されません。
Q3:失業保険をもらったら、給付は受けられないって本当?
A:失業保険を受けても給付は受けられます。
Q4:2年半で退職しました。給付金を受けるのは不可能ですか?
A:退職日から1年以内に就職し、半年間の雇用保険を加入すれば給付金を利用できます。
支給要件期間を失効するのは、退職から1年が経過した場合です。
1年以内に雇用保険に加入できれば、これまでの分に加算されます。
Q5:今、働いていますが給付金制度は利用できますか?
A:できます。
給付金の条件は、『3年以上、雇用保険を支払っている期間がある』事だけ。
在職や失業は、条件に含まれていません。
Q6:もしも不正受給をしたらどうなりますか?
A:不正に受け取った金額の『3倍』を支払う事になります。
また、悪質と認められた場合、詐欺罪で逮捕される可能性も否定できません。
Q7:キャンペーン中につき受講料が半額でした。給付金はどうなりますか?
A:半額の20%(最大10万円)です。
給付金の計算は、実際に支払った金額を元に計算されます。