【救急救命士】仕事内容やなる為の方法、気になる平均年収額は?|トピックスファロー

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2013年2月27日
【救急救命士】仕事内容やなる為の方法、気になる平均年収額は?

救急救命士は、法や医師の指導のもと人命救助のための医療行為を行う職業です。国家資格の合格や消防士の審査パスなど、一人前になるまでの道のりは長く険しいですが、やりがいと将来性は十分です。ぜひ目指したいという方は、ここで救急救命士になるための基本的な知識を学んでいってください。

兼業ライター。専門ではないけれど、ライター歴は長いです。
  

患者に救命措置を施すことを仕事としている者のこと

救急救命士とは、一刻を争う状態にある患者に、救命措置を施すことを仕事としている者のことです。
「救急車に最低1名の乗車」を理想・目標としており、高規格救急車においてはその内部構造が、資格者が救命行為を行うに相応しい仕様となっています。

救急救命士が法律で認められた範囲内で行う救命行為のことを、特定行為と言います。
特定行為には以下の通り数種類ありますが、オンラインメディカルコントロール(電話や無線を通じて指示を出すこと)で医師の指示を受けながら、実行することが義務付けられています。

静脈路確保

迅速な薬剤投与のために、静脈のなかに針やチューブを挿入して、輸液路の確保を図ること。
静脈ライン確保や静脈ルート確保の別名でも知られています。

気道確保

呼吸に不可欠な気道の閉塞を防いだり広げたりする処置のこと。
食道閉鎖式エアウェイやラリンジアルマスクなどの道具が使用されます。
2004年からは、専門資格を持つ者による気管挿管も可能になりました。

薬剤投与

心拍数・血圧・血糖値上昇、瞳孔拡大の作用をもつアドレナリンを投与すること。
薬剤投与認定救命士の資格を有している必要があります。

AEDによる除細動は、特定行為ではなくなりました。
2003年の法律改正により、具体的指示ではなく包括的指示(事前許可)で処置が可能になったためです。
つまり医師の指示がなくとも、救命士の判断により実行が許されるということです。

救急救命士になるまでの道のりは長く険しい

救急救命士になるまでの道のりは長く険しいので、根気や覚悟が必要です。
まずは専門学校や大学など、救急救命士法第34条で規定された養成施設に通って、専門知識を学ばなくてはいけません。これは国家試験の受験資格を得るために必須の条件です。

国家試験に合格したら、次は消防士になるための公務員試験と消防署採用試験が待ち受けています。
それらに合格したら、今度は消防学校にて救急救命士の研修を受けて、最終過程である救急救命士技能審査を受けることになります。

審査に通ったら、やっと救急救命士としての業務に従事することが可能になります。

以上の過程をたどるのが一般的ですが、消防士から救急救命士を目指す道もあります。
その場合もやはり道のりは険しく、いくつもの研修や試験を1つ1つクリアしていかなくてはなりません。

国家試験の合格率は80%と高く、超難関ではない

一人前の救急救命士として働けるようになるまでには、長い年数を要します。
しかしながら国家試験の合格率は80%以上と高いですから、目標をしっかり持って着実に努力を続ければ、ごく限られた人間しかパスできないような超難関ではありません。

気になる平均年収額は経験値によりますが、20代で300万円未満、30代で400万~500万円、ベテランの40代~50代では600万~700万円が大体の目安となっています。

救急救命士は人命を左右する責任重大かつ過酷な仕事ですが、それだけにやりがいは十分です。
人命救助に貢献したいという強い使命感がある、冷静沈着で優れたコミュニケーション能力を持っている、こんな方は適正が高いとされていますから、我こそはと思う方はぜひ目指してください。

著者:佐藤和子

兼業ライター。専門ではないけれど、ライター歴は長いです。
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学生時代から文章を書くのが好きだった影響で、社会人になってからも、こっそりと週末ライターを続ける。新しいもの好きで、常にアンテナ張っています。