挫折を招く!英語勉強法の落とし穴
時代や世代の変化によって、事実上の公用語として日本国内でも使われるようになる可能性も少なくない英語。外国人の観光客や移住者も増えるなか、「英語が話せる、理解できる」ことはプラスにはなってもマイナスになることはありませんね。
テレビCMでも『聴き流すだけで英語が話せるようになる』という宣伝を頻繁に目にすると、『私も英語を勉強してみよう!』と、意欲がかき立てられている人も多いことでしょう。
英語の勉強をはじめる前に挫折に繋がってしまう勉強方法に注意が必要です。「楽しみ・喜び」この2つを味わうことが効率のよい勉強やスキルアップに繋がります。
1.完璧主義を捨てて失敗を恐れない
生まれ育った国の言葉でもない限り、そう簡単に「ネイティブもびっくり」な英語力を短期間につけられるものではありません。挫折せずに英語の勉強を長く続けるためには、自分の目標と照らし合わせながら『今はこれくらいのレベルでOK』という気持ちも大切です。
勉強中に英語で会話する機会があったら、『完璧じゃないから恥ずかしい』等と思わずにどんどん失敗を恐れず言葉を口に出してみましょう。文法や単語を間違っても『それはこう使うんだよ』という指摘をうけることで鮮明に覚えられるメリットにつながることもあります。
2.英語勉強のハードルを上げすぎない
『英語を覚えたい』『英語を話せるようになりたい』という目的や願望があって英語の勉強をはじめますね。なのに、あっという間に挫折を味わう危険性を高めてしまうのが「ハイレベルな英語の学習」にいきなり手をつけてしまうことです。
英語力を身につけるために多くの人が選ぶものが「TOEIC(トーイック)Test of English for International Communication」。国内航空会社のキャビンアテンダント採用条件は600~700点、社内公用語に英語を導入して話題になった「ユニクロ」もTOEIC700点の英語力を求めています。
そこで、『英語を勉強しよう!』と決意したアナタは現在、英語力を必要とする企業への就職を目指していますか?答えが『NO』であれば、英語を学びたいと思ったのは何が動機なのでしょうか?
その答えが挫折をせずに英語を学ぶためのキーポイントになります。
TOEIC対策の教材は取得目標点数ごとに販売されているため、『どうせ勉強するならお金も掛るし高得点対策の教材を買ってしまおう』という気持ちは抑えましょう。当然、中身がまったく違うため教材を開いた瞬間から理解することに苦痛を感じ挫折を味わう可能性もあります。
『英語を話せたら自慢になるし、海外ドラマも字幕なしで観てみたい』というレベルの動機であれば、いきなりTOIEC700点を目指す勉強をするよりも300点対策から取り組んだほうがスムーズに学ぶことができます。
3.目的に合わせ実用的な英単語から学ぶ
日本語でも英語でも日常的に使わない単語は山ほどあります。日常会話でまったく使わない、実用的ではない英単語ばかり詰め込む「覚える英単語の優先順位」を間違えた勉強方法は「覚えて使える楽しみ」が減り、挫折につながることがあります。
英単語を覚えて使えるようになった楽しさや嬉しさを感じながら効率よく英語学習を続けるためには、「覚える英単語の優先順位」をつけることが大切です。
「ほぼ使うことがない」「まったく使わない」英単語を覚えることに時間を費やし脳の引き出しを満杯にしてしまうと、肝心な「よく使う英単語」を吸収するスペースもキチキチになりスキル向上のスピードもダウンします。
また、看護師やケースワーカーなど、海外で医療関係の仕事に就くことを目標にしている場合であれば、医療現場で頻繁に使われる英単語などを日頃からインプットさせるのは実用的な勉強方法ですね。
4.正しい英語発音の教材を選ぶ
苦労して覚えた英語の発音を『キレイな発音だね』と褒められればヤル気も倍増しますが、『アクセントが変だね』と指摘されたらガッカリです。気力も落ちて「これでいいや」と妥協と挫折を味わうことになります。
この事態を避けるためにはある注意が必要。キレイな英語の発音を目指して音声を放つものを教材にしている人は、参考にしている「音」に訛りやクセがないか確認しましょう。まだ標準的な英語のアクセントが聴き分けられない段階で教材選びを間違えると後悔することになります。
音楽や映画を教材にする場合
好きなアーティストの音楽や海外ドラマなどで「英語を聴き込む」勉強方法があります。
英語圏以外の出身で発音に癖が残っている歌手の曲や、アメリカの田舎町を舞台にした海外ドラマ・映画のセリフを発音の参考にしてしまうと「標準的なアクセントとは違う発音で英語を話す人」になってしまいます。
癖のある英語のアクセント
「英語の標準的発音」に触れる機会が少ないけれど、勉強して英語を話せるようになった人の場合。
日本、フランス、ドイツ、イタリア等、出身地によっては母国語を話すときに使う舌や口の動かし方が英語の発音に影響するため、スタンダードな発音の人には「イタリア訛りの英語」等に聴こえる可能性が高くなります。
英語学習の教材に選んだ歌手が英語圏以外の出身者で上記のような例に該当する場合は、その影響が発音に表れていることが多々あるのでご注意を!
また、アメリカ英語の発音を覚えたい人が、同じ英語圏でも「A」の発音などに基本的な違いがあるオーストラリアの「オージー英語AusEnglish」や、イギリス英語満載の海外ドラマ・映画を参考にしてしまうと少なからず「覚えたい英語の発音」の習得には影響があるでしょう。
日本語の標準アクセントを覚えるときに最適なテレビやラジオ番組は「NHKの全国ニュース」です。国営放送として日本全国の人たちへ発信しているだけあり、アナウンサーはとても模範的で参考になる発音でニュースを伝えます。
英語学習でも同じように言葉を伝える滑舌のよいプロのキャスターの英語シャワーを浴びられる「CNN」など、海外のニュース番組が参考になります。