トルコはスイーツ天国
トルコのスイーツといったら、みなさん何を思い浮かべますか?恐らく多くの方が、粘り気があって伸びるトルコアイスを思い浮かべるのではないでしょうか。現地でドンドゥルマ(Dondurma)と呼ばれるトルコアイス。独特のなめらかな舌触りがとっても美味しいですよね。
実は、アイス以外にも私たちが知らない美味しいトルコスイーツがあるんですよ。
今回は、私がトルコで実際に食べて気に入ったスイーツと美味しいスイーツを楽しめるおすすめのお店をご紹介します。トルコ人はチャイとスイーツをこよなく愛している
「日本人が働いている間、トルコ人はカフェでチャイやスイーツを楽しんで時間を過ごしている。だからトルコの成長は日本よりも遅いんだ」これはトルコ人の友人がよく言う冗談です。この冗談の真偽はさておき、とにかくトルコ人がチャイとスイーツが好きなのは確か。
その証拠に、イスタンブールいちのおしゃれストリートであるイスティクラル通りにはカフェがたくさんあり(しかも、どのカフェもおしゃれ!)、週末はもちろん、平日の夜も遅くまで賑わっています。
おすすめのトルコスイーツ
バラエティ豊かなとトルコスイーツ。日本人が気に入りそうなものをいくつかピックアップしてご紹介します。聞いたことがないスイーツばかりだと思いますが、トルコではどれもポピュラー。ぜひみなさんに食べて頂きたいスイーツたちです。
こってり激甘!1個で満足感いっぱいに
バクラバ(baklava)
甘いもの好きを自負する方にぜひ食べていただきたいのが、バクラバです。トルコのスイーツは基本的にとっても甘いのですが、その中でも特に甘い部類に入ると思います。
バクラバは、フィオという薄い生地を何枚も重ねて作ったパイ菓子。よくあるパイ菓子と違うところは、甘いシロップをたっぷり染み込ませているところ。噛むとじゅわっとシロップが染み出てきます。パイ生地の一枚一枚にバターを塗って重ねているので、こってりした濃厚な味わい。
さらに、クルミやピスタチオといったナッツがたっぷり挟まれていて、香ばしさもあります。バラの花を抽出して作ったローズ水を使っているので、かすかに華やかな香りも感じました。甘いシロップでしんなりしたパイ生地と香ばしいナッツの組み合わせが絶妙!
食べごたえ抜群で、一個食べればかなりの満足感を得られるスイーツです。
冬にぴったり!甘くてホットなミルキィドリンク
サレップ(salep)
サレップはトルコの冬に欠かせない、甘くて温かい飲み物。見た目はシナモンパウダーのかかったホットミルクですが、飲むと牛乳とはひと味違うミルク味。牛乳というよりも、お菓子のミルキーに似た風味です。トロトロしていてお腹にたまるので、飲み物というよりもスイーツ感覚でいただけます。日本でいう甘酒や葛湯のような感覚でしょうか。
そもそもサレップとはユリ科の植物の球根をパウダーにしたもののこと。このサレップ、実はトルコアイスにも入っていて、トルコアイスの粘りはサレップで出しています。サレップパウダーに牛乳や砂糖などを加えたものがサレップと呼ばれ、冬の定番の飲み物として飲まれています。
年末の寒い時期にカフェのテラス席でサレップを飲んだのですが、一口飲んだだけで体の芯から温まりました。
体を温める効果抜群です。
ホットミルクに入れるだけでサレップができる「サレップの素」も売っています。お土産に買って行けば、お家でいつでもサレップを楽しめます。ガム入り?さわやか風味の、のび~るミルクプリン
サキズリィムハレビィ(sakizli muhallebi)
サキズリィムハレビィは、マスティックガムが入ったミルクプリン。マスティックガムとはトルコのお隣の国ギリシャのヒオス島が原産の天然樹脂で、ギリシャ周辺の国では昔から料理やお菓子作りに使われてきました。日本ではチューインガムや歯磨き粉の材料として知られているようです。
さて、そんなマスティックガムが入ったサキズリィムハレビィ。見た目は普通のミルクプリンなのですが、マスティックガムの効果でスプーンで持ち上げると、なんと伸びます。さらにスッと鼻に抜ける清涼感があるのも普通のミルクプリンと違うところ。
おみやげの定番、かわいいひとくちゼリー
ターキッシュデライト(turkish delight)
トルコのお土産といったら、ターキッシュデライト。日本でいう「東京ばなな」や「ひよこ」のようなトルコのお土産スイーツです。ちなみにトルコではロクム(lokum)と呼ばれています。見た目は、一口サイズの四角いゼリー。食感は少し固めのゆべしのような感じです。ナッツやフルーツ、ローズなどさまざまなフレーバーがあり、見た目にも華やか。外国のお菓子特有の風味の強さと甘さです。
ターキッシュデライトを店内で食べられるカフェは見かけた事がないのですが、箱に入ったものはどこでも売っていますし、量り売りしているお店もあるので、現地で食べたいときはそういったものを買ってつまみます。ちょっと甘いものが欲しい時に口にいれるのに丁度いいサイズ。パッケージもかわいいので、ついついお土産に買ってしまうスイーツです。
スイーツのお供にぴったりのおすすめドリンク
せっかくトルコスイーツを食べるんだから、お供の飲み物もトルコスタイルのものを・・・ということで、トルコのティータイムに欠かせないドリンクをご紹介します。
トルコにいったら必ず飲むことになるチャイ
トルコスイートのお供には、断然チャイがおすすめです。チャイとはトルコ語で紅茶のこと。トルコでは二段式のチャイ用ポットで茶葉を煮てチャイを作り、チューリップのような形をしたチャイ用グラスで飲みます。チャイはどこのお店にも必ずありますし、お値段もコーヒーよりもお安いです。甘いトルコスイーツとストレートで飲むチャイはとっても合いますよ。
チョコレートのようなターキッシュコーヒー
トルコのカフェで「コーヒー」とオーダーすると、ターキッシュコーヒーかフィルターコーヒーか必ず聞かれます。ターキッシュコーヒーとは、その名の通りトルコの伝統的なコーヒー。私たちが普段飲んでいるコーヒーとは違い、ターキッシュコーヒーはコーヒー豆の粉末と砂糖と水を鍋で煮てつくります。
ドロッとしていてチョコレートを溶かしたような見た目。甘くて、まるでビターチョコレートを飲んでいるような感じです。
いつものドリップしたコーヒーとは全く違うので、初めてターキッシュコーヒーを飲んだときは「これがコーヒー?」と驚きました。甘くて美味しいのですが、飲んだ後に舌にコーヒー豆が少し残るので、お水も一緒にオーダーするのをおすすめします。
トルコスイーツを楽しむのにおすすめのショップ
もしトルコ、イスタンブールに行ったらこれからご紹介する2つのお店に行ってみて下さい。美味しいスイーツが食べられます。どちらのお店もイスタンブールの中心地にあるので行きやすいですし、観光客も入りやすい雰囲気。おすすめです!
まったり濃厚なアイスが有名
MADO(マド)
http://en.mado.com.tr/
イスタンブールを歩いていると、よく見かけるスイーツショップ。
アイスクリームが有名で、店内のショウケースには様々なフレーバーのアイスクリームが並んでいます。もちろんサレップが入っているので、普通のアイスクリームよりもまったりとしていて味も濃厚。
アイスクリーム以外にもバリエーション豊かなバクラバやターキッシュデライト、サレップなどなど様々なトルコスイーツを楽しめます。テイクアウトもできますし、店内でゆっくり食べて行くこともできますよ。
新鮮な牛乳のスイーツとパスタスープも絶品
saray muhallebicisi(サライ・ムハッレビスィ)
http://www.saraymuhallebicisi.com/
サライ・ムハッレビスィは、イスティクラル通りにある老舗レストランです。
お店に入ると美味しそうなスイーツがずらりと並んでいて、見ているだけで幸せになります。このお店でぜひ食べていただきたいのは、プリンやサキズリィムハレビィなどの牛乳をたっぷり使ったスイーツ。毎朝牧場から送られているフレッシュな牛乳を使って作っているそうで、本当に美味しいです。
スイーツ以外では、チキンベースに細くて短いパスタが入っているスープも絶品。ちょっとお腹が空いていて、スイーツだけじゃ物足りないなというときにいいですよ。
サライ・ムハッレビスィはイスタンブール旅行で必ず行きますが、いつも賑わっています。そして、大抵お店にいるお客さんは30代から40代くらいのおじさま方。もちろんみんなスイーツを食べています。日本ではスイーツは女性が好きなイメージですが、トルコでは男性もスイーツ好きなんだなあと、このお店に行く度に思います。
珍しいスイーツを楽しむならイスタンブール
和菓子や西洋発祥のスイーツに慣れ親しんでいる私たちにとって、トルコのスイーツは新鮮で興味をそそられるものなのではないでしょうか。サレップやマスティックガムなど日本人にとって新鮮な材料を使って作られるトルコスイーツですが、口に合わなかったということは今までないです。甘いものが好きな方ならきっと気に入ると思いますよ!