乾燥によるかゆみは掻くと湿疹に!
乾燥によるかゆみは、「よくあること」と思っている人がほとんどではないでしょうか。ボリボリ掻いて白く粉が吹いていたり、湿疹になってしまったり…乾燥しやすい時期だから仕方ないと放っておく人が少なくないと思います。
乾燥による湿疹は、掻くことが原因で起こります。保湿を行わなかったり、掻きむしったりしてしまうと、乾燥性湿疹・乾燥性皮膚炎に進行してしまうこともあるんです。
「ただの乾燥」と放っておかずに、保湿を行い、掻かないようにすることが大切です。
乾燥肌がかゆみを伴う原因
そもそも、肌が乾燥するとかゆくなるのはどうしてなのでしょう。
肌は皮脂や天然保湿成分などにより、外部刺激から守られています。(これを皮膚のバリア機能と言います。)
しかし、乾燥などによって肌の水分が失われたり、バリア機能のバランスが崩れたりして機能が低下すると、あらゆる刺激のダメージを受けやすくなってしまいます。
乾燥肌は、バリアに守られずに皮膚が刺激を受けやすくなっているため、刺激によってかゆみが引き起こされるのです。
掻くことがかゆみを強くする!
肌の表面のバリア機能が低下して起こるかゆみ。掻くことで、さらに肌表面が荒れてしまい、さらに刺激に弱い敏感な肌を作ってしまいます。
そのため、掻くことでかゆみは強くなり、悪循環を引き起こします。
「かゆいから」とボリボリ掻いていたら、スッキリするどころか、かゆみをさらに強めてしまうんです。
乾皮症/乾燥性湿疹とは??
乾皮症は、乾燥肌が悪化して肌がひび割れたり、角質が剥がれて肌がガサガサになるなどの症状があり、かゆみを生じます。
乾皮症が悪化すると、湿疹を生じるようになります(乾燥性湿疹)。乾燥性湿疹になると、かゆみが強くなり、夜中に起きてしまうほどかゆみが強く出るケースも少なくありません。
乾燥肌をそのまま放置したり、掻いたりすることが、乾燥肌から乾皮症、乾皮症から乾燥性湿疹へと悪化させる原因となっています。
乾燥肌による痒みの対処方法
乾燥肌によるかゆみは、掻けば悪化するとわかっていても、痒くてガマンできずに掻いてしまう人が多いです。かゆみが生じたら、掻かずに適切な対処をすることが、悪化させないために必要なことです。
乾燥肌による痒みがある場合には、次のような対処が必要でしょう。
保湿する
ボディークリームなどの保湿剤も良いですが、かゆみが強い場合にはかゆみ止め成分が含まれているクリームなどを使用すると良いでしょう。
「抗ヒスタミン薬」は、かゆみ止めの効果があります。
湯船の温度を高くしない・長湯しない
湯船の温度が高いと皮脂を過剰に取り除いてしまい、さらに乾燥を招く原因になってしまいます。長湯は血行を良くし、かゆみを生じる原因になってしまいます。
また、体をゴシゴシとこすって洗ったり、洗浄力の強い石鹸を使ったりすることも、必要な皮脂を取り除く原因となったり、皮膚の表面を荒れさせる原因となるため良くありません。
肌触りの良い肌着・衣類を着用する
身に付けている衣類や肌着も、素材によっては肌に刺激を与えてしまいます。肌触りが良く、肌にやさしい素材のものを身に付けることも大切です。ナイロンやウールは避け、綿素材のものを身に付けると良いでしょう。
また、締め付けすぎも良くないので、ゆとりのあるサイズを選ぶことも大切でしょう。
栄養バランスのとれた食事を摂る
角質が剥がれ落ちたり、荒れてしまったりした肌を整えることも、かゆみの改善には必要なことです。栄養バランスの乱れは、乾燥を悪化させてしまうこともあります。
ビタミンやミネラルをバランス良く摂取することは、お肌の改善に効果的です。