ライフセービングで海辺の救世主に!ライフセーバー資格とは|トピックスファロー

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2013年6月26日
ライフセービングで海辺の救世主に!ライフセーバー資格とは

安全に海水浴やプールでの遊泳が楽しめるように監視・指導を行うライフセーバーは、資格を取得しなくてもライフセービングに携わることは出来ますが、人の命を守るために十分な知識とスキルが求められる仕事です。水難救助に必要な技術が身につく、ライフセーバーの資格について紹介します。

WEBライター。頭もお腹も柔らかくをモットーにしてます
  

水辺で命を守るライフセーバーになるには

夕方の海辺

プールで足がつってしまった、泳いでいる最中に気分が悪くなった、海でクラゲに足を刺されてしまった、離岸流に流れた、強い日差しで熱中症になった、砂に埋まったゴミで足に怪我をしてしまった、等、水辺でのさまざまなトラブルを見逃さず、救助や手当など必要に応じた素早い対応が求められるライフセーバー。

水辺での救助活動に対応できる知識や技術を十分なだけ備えてさえいれば、ライフセーバーになるための資格そのものは必要ありませんが、大学生のアルバイトや女性にも人気が高まっているライフセーバーは、自然を相手に一刻の猶予も許されない危険な場面に遭遇することもあるため、決して遊び感覚で務まりません。

監視等を依頼する浜の管理者によっては資格を重視することもあり、スキルの証明としてライフセーバーの資格を取得していたほうが、仕事も決まりやすいケースもあります。

ライセーバーの資格

海水浴で溺れて水を飲み心肺機能が停止してしまった人などの救助で行う「心肺蘇生」、救命ボートに乗り込み沖まで流された人の救助に向かうなど、水辺での救助活動は時も場所も選べません。

上級クラス資格ほど、多くの場面での救助活動も自信を持って行える技量を身につけることが出来ます。

資格の正式名称と認められる技量

目的に合った講習会へ参加した後、資格取得の検定試験を受けます。各講習会は「JLA日本ライフセーバー協会」認定の全国各地の団体が主催し、すべての資格の有効期限は検定試験合格日の翌年度から3年間。

JLA認定心肺蘇生法(CPR)資格

ADEを含む、一時救命に必要な基礎知識と技能を備えている。
意識を失った人に対し、適切な手当をおこなえる。

JLA認定Water Safety資格

救助者となる自らの安全を水辺での活動中も確保することができる。
事故防止等、ライフセービングの基礎知識と技術を備えている。

JLA認定Basic Surf Lifesaving資格

自らの安全を確保して、水難事故に適切に対応できる基礎知識と技能を備えている。

JLA認定Advance Surf Lifesaving資格

海浜で監視、救助、救護などの経験を活かし、リーダーとして、自らの安全、周囲の安全を確保して、事故防止や水難事故に適切に対応できる実践的な知識と技能を備えている。

JLA認定IRB Crew資格

海浜で救助用ボート(IRB)の乗組員として、ボートを活用し、安全を確保しながら事故防止、水難事故に対して適切に対応できる実践的な知識と技能を備えている。

JLA認定IRB Driver資格

海浜で救助用ボート(IRB)の操船員として、ボートを活用し、安全を確保しながら事故防止、水難事故に対して適切に対応できる実践的な知識と技能を備えている。

講習・試験概要

受験資格

【心肺蘇生法(CPR)資格】
12歳以上(小学生を除く)

【Water Safety資格】
12歳以上(小学生を除く)/25m泳げる健康体であること

【Basic Surf Lifesaving資格】
15歳以上(中学生を除く)/泳力:50m40秒以内、400m9分以内、潜行20m以上、立泳ぎ5分以上/Water SafetyおよびCPR資格を取得している方(有効期限内)

【Advance Surf Lifesaving資格】
16歳以上/泳力:50m35秒以内、800m14秒以内、潜行25m以上、立泳10分以上/資格:ウォーターセーフティー資格取得者(有効期限内)
ベーシック・サーフ・ライフセーバー資格取得者(有効期限内)(ベーシック資格を2011年度以前の取得者は、CPR資格を取得していること)
/経験:ベーシック・サーフ・ライフセーバー資格取得後、海浜での監視業務を20日間以上経験していること。/その他:JLA個人会員のみ

【IRB Crew資格】
18歳以上(高校生を除く)/資格:ベーシック・サーフ・ライフセーバー資格取得者(有効期限内)/その他:JLA個人会員のみ。

【IRB Driver資格】
19歳以上/資格 :IRBクルー資格取得者(有効期限内)、2級小型船舶操縦士免許取得者/経験: IRBクルー資格取得後、30時間以上IRBに乗船していること/その他:JLA個人会員のみ

試験日程

主催団体により異なるため、要問合せ

受験費用

【心肺蘇生法(CPR)資格】:5,000円(会員3,000円)
【Water Safety資格】:2,000円(会員500円)
【Basic Surf Lifesaving資格】:21,000円(会員18,000円)
【Advance Surf Lifesaving資格】:19,000円
【IRB Crew資格】:15,000円
【IRBドライバー講習会】:23,000円(会員21,000円)

試験内容

【心肺蘇生法(CPR)資格】
学科/・最近のライフセービングの動向、CPRの重要性とAED等
実技/・CPR・AEDを用いた心肺蘇生法技術の習得

【Water Safety資格】
12歳以上(小学生を除く)/25m泳げる健康体であること
学科/JLAとJLAウォーターセーフティー、水の特性と事故防止
実技/
・ウォーミングアップ(アクアエクササイズ)
・エントリー& イクジット(入水の方法と水からの上がり方)
・スカーリングとボディオリエンテーション
・サヴァイバル・ストラテジーズ&テクニック(PFDスキル)
・ライフセービング・スキル

【Basic Surf Lifesaving資格】
学科/ライフセービング概論、ライフセーバーの心がけ、海の知識、サーフパトロール、サーフレスキュー,応急手当、心肺蘇生ほかあ
実技/フィットネストレーニング、サーフレスキュー、応急手当、心肺蘇生
【Advance Surf Lifesaving資格】
学科/ライフセービング概論、ライフセーバーの心がけ、サーフ技術とトレーニング理論、海の知識、サーフパトロール、サーフレスキュー、応急手当、心肺蘇生ほか
実技/フィットネストレーニング、サーフパトロール(シミュレーション含む)サーフレスキュー、応急手当、心肺蘇生
【IRB Crew資格】
学科/IRB・クルー概論、IRBの構造と組立、メインテナンスほか
実技/IRBの組立、クルーワーク及びレスキュー、メインテナンスほか
【IRB Driver資格】
学科/ドライビング、レスキュー、メインテナンス
実技/ドライビング、レスキュー、メインテナンス

公式サイト

特定非営利活動法人 日本ライフセービング協会(http://www.jla.gr.jp/home.htm)

ライフセーバーの求人や給料は?

全国各地の海水浴で活動する、各ライフセービングの団体がライフセーバーの募集を行ない、施設の案内や放送/迷子のケア/監視やケガの手当/救助、など、スキルに見合う業務が与えられます。

夏限定/ライフセーバー募集一例

1~3ヶ月の短期雇用

無料宿泊施設完備

シフト制

1日4h以上勤務

時給850~950円

給料は活動する場所により違いがあり、主に時給制、日給制で賃金が支払われますが、委託を受けず任意、自主的にライフセービングの活動を行う場合は、ボランティアとして賃金が発生しないこともあります。

また、水難救助をおこなう業務内容は同じでも、厳密には「ライフセーバー」はボランティア、「ライフガード」は給料が発生するプロという違いが海外ではハッキリと区別されています。ライフセービングの発祥の地とされるオーストラリアには、数々の大会で入賞経験を誇る多くのプロ・ライフガードが収入を得て活躍しています。

日本ではインストラクターや副業等で生計を立てているケースがほとんどで、身につけた知識と技術を活かしボランティアとして地域に貢献することを目的に、ライフセーバーの資格を取得する傾向があります。

著者:加賀原まこ

WEBライター。頭もお腹も柔らかくをモットーにしてます
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